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2017年 5月20日

「芸術の世界」5/20(土)
進化を続ける打楽器集団鼓童と玉三郎が挑む、
深遠な能の世界。.

 鉢巻きに半纏姿で、汗を飛ばしながら大太鼓を乱れ打つ。
いまや数多く存在する太鼓グループの先駆けである鼓童の
イメージは、そんなところかもしれない。佐渡の鬼太鼓座から
スタートし、1981年にベルリンでデビューした鼓童は、確かに
30年以上にわたって、和太鼓の魅力を世界中に伝えてきた。
その基本ポリシーに変わりはないのだけれど、21世紀を迎え、
坂東玉三郎が演出(および出演)に携わるようになってからは、
太鼓との向き合い方に変化が生じている。

玉三郎が目指すのは、ひとことで言えば、「太鼓をどこまで芸
術に高められるか」。樹木と牛の革で作られた原始的な楽器
を力任せに叩くのではなく、精密な構造の西洋楽器と変わらな
い繊細さで扱い、楽器としての太鼓の可能性を、真摯かつ自由
に探求する姿勢を、前面に打ち出したのだ。さらに、作品全体
に起承転結の流れをつくり、ひと続きのドラマとして、舞台をと
らえるようにもなった。

『幽玄』は、こうして精巧な技術と豊かな表現力を身につけた、
現在の鼓童だからこそ可能な、能の世界をテーマにしている。
能は、舞と謡を担うシテ方と、能管(笛)・小鼓・大鼓・太鼓を奏
する囃子方などによって構成される、研ぎ澄まされた古典芸術
の最高峰。この様式的な世界に、鼓童は、能の囃子と似ている
ようで異なる自分たちの太鼓や笛で挑み、演奏しながら自ら謡
うという。能を歌舞伎化した舞踊の代表作をいくつも持つ玉三
郎が、構成・演出だけでなく、舞い手として出演するのも、愉悦
の極みだ。世阿弥の終焉の地であり、江戸時代に独自の能文
化が発展した佐渡を本拠にする鼓童が、そのルーツに正面から
向き合う最新作だ。

文・伊達なつめ

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「幽玄」、文化村オーチャードホールで感じてきました。
あれは太鼓の世界じゃない。日本の伝統芸能、もはや芸術の世界
で、レベルが高くて深い。

玉三郎の指導のもと、鼓動はどこまで進化して行くのでしようか?

楽しみです。そして刺激をもらえます。

※次回は6/6(火)19:00開演 オーチャードホール
「西本智美 アジアを紡ぐコンサート 風を詠む音の旅」に行ってまいります。

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07:13, Saturday, May 20, 2017 ¦