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2014年 2月

vol. 4635
「恐怖、おそれ整理する」  (2014/2/28 [Fri])
高所恐怖に、閉所恐怖、対人恐怖。幽霊が恐い、
虫が恐いなど、恐怖の対象はたくさんありますが、
では、もっとも恐いことは何でしょう?


ここは極端に、「死に対する恐怖」について考えておきましょう。
ここを考察しておくと、それ以外への恐れも整理できるかもしれません。


 死ぬのは恐い。誰だってそうです。
実際に、死に直面されているクライアントさんの
カウンセリングをすることがあります。


がんに対する恐怖、病に対する恐怖、そして、死に対する恐怖……。
これらは自然で根源的な感情ではありますが、つきつめていくと、
〇大切な人との永遠の別れ 
〇自分という存在の崩壊と消滅 
といったテーマに集約されていくように思います。


積み重ねてきた自分の経験と思考、そして、
それを与えてくれた自分を取り巻く様々な人間関係。
これを失うことはとても怖いことです。


 東洋医学では、おそれは「腎」を傷つけると言います。
腎臓はご存知のように血液をろ過し、
尿をつくるはたらきがあります。
血液に含まれる余分なものをより分けて、


浄化してくれるのです。しかし、カラダにとって血液とは、
まさに「自分自身」。いまのいままで自分だった血液をろ過し、
それを手放していくのは、とても怖いことです。
だから腎臓には、日常においても、
これって本当に捨てていいのかな?
あとで使うことない?やっぱりとっておこうかな、
といった「おそれ」がつきまとうわけです。


しかし、だからと言って手放さずにいる状況が続くと、
どうでしょう?血液は濃くなり、毒素がたまり、
細菌などの感染を受けやすくなります。


 恐怖とは、生命が危機にさらされているときに生じるアラーム。
自分の大事な人が危機にさらされているとき。
自分が持っている財産やモノ、土地が侵害されようとしているとき。
自分がやろうとしていることを奪われるとき。
恐怖とは、とにかく奪われまいとする心理が発する警告なのです。
おそれとは、「不必要なものは手放そう」のサインと考えてみましょう。


 恐怖を整理整頓する秘訣は、「私は○○です!」
とシンプルにはっきり言えること。自分を特化し、
自分にしかできないことをし、それ以外は人に任せるのみ。
身の回りの整理整頓、いらない書類や本・雑誌の処分も大事です。
おそれという感情は、具体的なおうちの整理整頓、
すっきり捨てる作業がもっとも効果的な対処法なのです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 4634
「言葉の力」  (2014/2/27 [Thu])
 コトバは「個(こ)と「場」(ば)」。
個人と環境をつなぐ大切な
コミュニケーションツールだと僕は考えています。
「場」というのは、その人の経験の積み重ね
という意味も含んでいます。カラダの健康、
お肌のキレイもその人の積み重ね。
その積み重ねの「場」の上に、現在の個人の
カラダがのっかっていると考えられるんです。


 自分と環境をつなぎながら、僕らは自分の
「場」をつくっている。だから、個と場、
つまり言葉づかいは、その人が世の中と
どうつながってきたかを表すものだと思うんですね。
丁寧な言葉づかいは、世の中に丁寧にかかわってきた証拠。
逆に乱れた言葉づかいは、
自分のカラダの場も乱してしまいます。
言葉づかいの乱れはまず、目やあご、歯に表われます。
さらには、知覚神経にも積み重ねの影響を与えます。


 肌にもその乱れが表われます。肌の表面には、
外部の温度、湿度、そのほかの空気の微妙な変化を
察知する神経の末端が張り巡らされています。
言葉づかいはあなたの身の回りの空気に
実際に振動を与えていますから、
その影響がまわりまわってあなたの肌に帰ってくるのです。
歯やあごへの影響も重要です。唾液腺反応が鈍って、
消化液が適切に出にくくなります。
結果、口が渇いたり、胃や腸の消化活動にも影響することがあります。


 もちろん言葉づかいといっても、これが正しい、
これは間違いという基準があるわけではありません。
上品な言葉づかいがふさわしい場合もあるし、
くだけた感じでも、思いやりのこもった言葉づかいもあります。
ただ、どんな場面でも、「投げつけるような言葉づかい」は
ぜひ避けてください。また、友人や周囲の人、
流行やニュースに引きずられて、
あなたらしくない言葉づかいを続けると、
やはり「場」が乱れてしまいます。
あなたらしい、あなた自身の言葉。
ぜひ今日の言葉づかいを点検して、
明日から言葉の「意識化」をしてもてください。


 「感情にとらわれると病気になる」より抜粋



「ゆううつ、無気力感を整理するには…」  (2014/2/26 [Wed])
 心臓が健康な人は、見た目から元気そうで、
喜怒哀楽がとっても豊か。いつも笑っている感じが特徴です。
天性の人を引き付ける魅力を持っています。


心臓がカラダの元気に及ぼす力は、血行です。
カラダ中から元気が溢れているような人は、
全身の血管がよく動くタイプ。感情の動きや、
人とのふれあいに、血液の流れが大きく反応します。


楽しいことや、愛憎に敏感。相手に感情移入しやすいし、
動物や植物にも愛情を持っています。
天真爛漫にふるまいながらも、結構人に気を使うのも特徴です。


 心臓はまた、母性愛の象徴。
そして、その愛を配分するのが、心臓の役目。
実際、カラダ中の細胞に酸素と栄養という愛を、
休むことなく送っていますよね。心臓が健康な人は、
そうした「愛を配る」という心臓の力が前面に出るタイプ。


人に興味があり、いつも周囲に関心を向けて、
愛嬌がある。そして、そうしたココロの動きに
血管がよくついていくから、なんだか色つやがよく見えるのです。


 その反面、人の言葉にすごく傷つきやすい面もあります。
周囲を楽しませて、みんなと元気を分かち合いたいと思っているから、
それが通用しなかったり、相手の冷たい態度に遭遇すると、
すごくショックを受けます。


だから、心臓タイプの人は、
気持ちの管理が大切です。相手の言葉に過剰に反応したりすると、
すぐのカラダに出てしまう。


 いちばんいいのは、胸の鼓動を感じてあげることです。
たとえば、お風呂に入っているとき、胸の中心から少し左側の、
一番どくんどくんというところに手を当てて、目をつぶって、
鼓動の意識を集中する。とっても簡単なことですが、意識する、
気にかけるということは、愛情を注ぐということ。
いつも愛を配っている心臓に、ときには愛を届けてあげましょう。



 そして、「人と何かを分かち合う」という行動をとると、
本来の愛嬌や魅力が戻ってきます。ものでなくても、
おもしろい情報や、経験、知恵。「おはよう!」
という挨拶も分かち合いです。無気力感やゆううつな
気持ちを整理するのにいちばんいいのは、
身近な人達と笑顔を分かち合って毎日を過ごすことなのです。

 
「感情にとらわれると病気になる」より抜粋
 

vol. 4632
「便秘になるのは後まわしにしたいから」  (2014/2/25 [Tue])
 便秘は女性の大敵。肌の調子にもよくありません。
男性は女性に比べて便秘になりにくいのですが、
最近は男性にも増えています。


解消法をいろいろと試したけど何をやっても
聞かないんです……という人に知ってほしいのが、
便秘解消の鍵はふくらはぎにあり!ということです。


 ふくらはぎは、「あとずさる」ときに一番活躍する筋肉。
つまり、「今は避けたい」という
気持ちがたまっているところなんです。
なので、ふふくらはぎには、「あとで」とか、
「そのうち」というココロがたまりやすいんです。
そして、じつは、便秘がちの人の口ぐせにも、この言葉が多い。


 便秘にはもちろんいろんな原因が考えられますが、
一つには、腸に熱がこもっていて、
腸粘膜が乾燥してうまく運ばないということがあります。
その場合は、乾燥した腸の熱を、
足のほうへ移動してあげる必要があります。
腸とふくらはぎに何か関係が!と思うかもしれませんが、
「気」の通り道に、三焦経というのがあって、
ふくらはぎにはそれが通っているのですね。
三焦経というのは、頭部、胸部、腹部の三つの気の
バランスを整える経なのですが、乾燥熱の入った腹部の
「気」は、ふくらはぎから放出するのがベストです。
つまり、ふくらはぎの運動で熱を誘導するのです。


 ふくらはぎには「キッチン・エクササイズ」
がおすすめです。キッチンに立っている時間を利用します。
まっすぐに立って、両足を肩幅に広げます。
かかとを上げて、背伸びの運動。
これを最初の10回はつま先を少し外側に開いて、
外股状態で行います。このとき、足の小指側に体重が移ります。


次の10回は、つま先を内側に向けて、内股状態で行います。
このときは、親指側に体重が移動する感じで。
外股では肛門が締まる感じ、内股では腹筋に
力が入るような感覚を意識します。
腰の弱い人は要注意ですが、
外股10回、内股10回、計20回を一日1回でも続けたら、
相当な運動量になります。エクササイズのポイントは続けること。
コツは、生活習慣や生活行動に溶け込ませることです。
自分のタイミングを見つけて実行してみてください。


 便秘がちな人は全般的にタイミングがずれる態度が多いのです。
そのうち出すつもりが、でなくなる。
なぜなら、腸は働くタイミングが大事だからです。
「あとまわし」のココロを一掃するには、
ふくらはぎの活性化が効果的。
「そのうち」、「あとで」の口ぐせを捨て去って、
タイミングよく動く習慣をつけましょう。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 4631
「乳房の疾患に見るココロの葛藤」  (2014/2/24 [Mon])
 乳房のココロというと、
女性限定のテーマのようですが、
女性特有の症状や疾患は
パートナーとも共有するべき問題です。
男性もスルーしないでくださいね!
あるドクターの臨床研究では、
右乳がんと左乳がんでは、
その患者さんのストレスの質が違うそうです。


右乳がんの患者さんには、家庭内の問題が
長年にわたって続いているケースが多いそうです。
それだけではなく、問題はそれを
なかなか人に相談しないこと。
だから、ストレスが原因だと本人もあまり自覚しないし、
認めないことが多いそうです。


 一方、左乳がんの患者さんはオープンマインドなんですが、
相手の気持ちを優先する人が多い。
人のために動いて、結果、肉体労働や肉体の酷使につながって、
過剰なストレスがカラダのバランスを壊す
という例が多いそうです。右は長年の精神的ストレス、
左は肉体的なストレス、ということなんですね。


 奈良の大仏は、右手を前に構えて、左手を受け手にしています。
このポーズは右を発信、左手を受信にしていると見ることができます。
これは人間のカラダでも同じです。
人間関係で積極的に自己アピールするなら右側から、
相手の気持ちや状況に受け身になったり、
また、女性らしさを表現するなら左側。
自己アピールや内側の気持ちを抑圧してしまうと、
それがはね返って、右の乳房にたまります。
逆に、受け身ばかりで、それが許容量を超えると、
そのエネルギーは左乳房にたまります。
一概には言えませんが、右には男性性エネルギーの課題が、
左には女性性エネルギーの課題が出やすいと言われています。


 乳房は、女性ならではの神秘性を秘めた場所。
肺や心臓を守るはたらきもありますから、
生命を慈しむという意味も、両胸共通に含んでいます。
強さとやさしさ、右胸と左胸に表われるそれぞれの気持ちに、
ぜひ思いを巡らせてあげてください。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 4630
「鎖骨を磨くことは「自制心」を磨くこと」  (2014/2/23 [Sun])
 鎖骨は骨折しやすい骨です。
その鎖骨、腕のつっかえ棒のような役割をしています。
スポーツでの激しい衝突や転倒、打撲などで折れやすい
構造になっているんですね。自由に動かせる腕を、
ある方向に動かないように固定している……なので、
ここには「自制心」のココロガ宿ると考えられます。
鎖骨はまた、固定するだけではなく、
左右の腕を遠い位置に置く役目も果たし、
腕の可動域を広げてもいるんです。
ある面では自由の幅を広げている。
これって、まさに理想的な「自制心」です。


 カラダを健康にするためのエクササイズも、
頭で理解するだけではなく、
肝心なのは、実際に動いて、続けること。
でも「つい」とか、「まあ、いいか」と
自分に甘くなってしますものですよね。
つい甘いものを食べてしまう。
つい勉強をサボってしまう。
自分に甘くなることは誰にでもあることですが、
「まあ、いいか」を常習していると、
カラダに緊張感がなくなっていくのです。
それが一番見えやすいのが鎖骨なのです。


 鎖骨を磨くためのエクササイズを紹介しましょう。
お風呂上りなど、鎖骨の見える状態で、鏡の前に立ちます。
首をすぼめると、鎖骨が強調されますよね。
そのとき、両肩を前に出すと、鎖骨はより強調されます。
肩を後ろにそらすと、見えなくなります。
この動作を繰り返します。単純な動きですが、
5,6回もやるとけっこう苦しくなります。
その時点で、パッと脱力して肩をおろしてください。
だらーんと緩めたら、また首をすぼめて、
両肩の前後運動を5,6回繰り返します。
呼吸は、肩を出すときに吐く、肩を後ろにそらすときに吸う。
このとき、肩と腕もいっしょに運動しているのがポイントです。
鎖骨は、胸の中央の胸骨と肩の肩甲骨をつないでいるのです。
だから、鎖骨を動かすと、自然に肩の運動になるのですね。


 シンプルなエクササイズですが、たとえば、
「今週は鎖骨習慣にしよう!」という感じで、
一定期間つづけてみてください。
最後までやりきったら、また次の目標を立てる。
その積み重ねが、「つい」を自生するココロにつながっていくのです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 4629
「肩の使い方でわかる自己評価の低さ」  (2014/2/22 [Sat])
 病気やケガで自覚できる症状だけでなく、
カラダの使いかたのクセにも、
潜在的なメッセージが隠されています。
たとえば、肩。肩をすくめる、肩を落とす、
肩身が狭いなど、肩を使った言い回しはたくさんあります。
肩には、その人の「魅力」と、人生に対する「度胸」戸が表われます。


 人の上半身には、肩と鎖骨、肩甲骨のセットが
逆三角形の鎧のようになっています。
その三つはセットで動いていますので、
肩の動きは上半身全体に影響します。
なにごとも、「左肩から」動作を起こして
自分の魅力を表現すると、
心臓や肺も生き生きして、効果的なのです。


 少し説明が必要ですね。カラダの反射でいうと、
右肩には静脈循環が、左肩には動脈循環が反射します。
医学的にも、心臓への負担が左肩に出ると言われていますが、
これは正確には、心臓の動脈血を押し出す力の強弱が
反射するということです。もう一方の右肩には、
肝臓から心臓へ静脈血の受け渡し力が反射します。
左右の肩に、カラダの血液循環が反映する。


 これを応用すると肩こりからは、カラダの左右の
バランスが読み取れるんですね。人にもよりますが、
基本的には、右肩には怒りや欲求不満、
左肩には自信のなさや自己評価の低さが表われます。
自分に自信がないな……という人は、
ぜひ左肩の使い方を意識してほしいのです。
歩き出すときに、電車に乗るとき、何か書類を渡すとき、
とにかくカラダを前に出すときには、
「左肩から入る」というイメージを意識してみましょう。
そうすると、自信のなさ、自己評価の低さを、
あなたの「魅力」に変化させることができます。


 意識的に左肩を使うことは相手との親和性を生みます。
左肩から入るクセがだんだん自信につながって、
相手との距離を縮めます。


また肩をリラックスさせるためには、肩を動かす前の、
腕のマッサージが効果的。ひじから手首までを上腕と呼びますが、
ここを左右、交互にマッサージしてあげてください。
十分マッサージできたら、肩を動かします。
逆三角形を蝶のようにひらひらと、
やわらかく羽ばたかせるイメージです。
しなやかな肩で、自由に飛び立つ翼を表現しましょう。
この習慣がつくとあなたのほんとうの魅力が伝わりやすくなっていきます。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 4628
「ゆううつ、無気力を整理する」  (2014/2/21 [Fri])
 鬱っぽく、無気力になった気分では、
うれしさや喜びへの感度が下がります。
自分は、何がうれしいのか、何に喜びを感じているのかが
分からなくなります。ある説によれば、「うれしい」は、
語源的には「うら」=つまり「裏」から
出た言葉なんだそうです。
内なる想い、表に出ない思い、
というのが、その本質的な意味だったりします。


 苦労を乗り越えたときの達成感や、
評価してもらえたときの充実感、
分かり合えたときの安堵感……うれしい
という感情には、往々にして、
それまでの「裏側の感情」がセットになっています。
ふだんから、「裏側の感情」を「喜び」の
かたちにして上手に表現できていなくて、
我慢ばかりしていると、カラダが一気に緩んだ時に、
あらぬものまでも出てきてしまう。


 そんな恥ずかしいことは絶対にできない、
自分のココロの内側をさらしてなるものか……。
このような心の習慣が続くと、ほんとうに
「自分のうれしい」がわからなくなります。
うれしさ感度や幸せ感度が鈍くなると、
カラダでは心臓に影響が出ます。
心臓は循環の臓器であると同時に、
ハッピーな気分がもっとも反映する臓器なのです。


 血が滞ってたまっている様子を、「鬱血」と言いますね。
鬱と同じ字を使います。鬱とは、つまり「鬱気」。
気がとどこおり、カラダのどこかに
たまっている様子を指します。
鬱は、カラダのストライキなのです。
だから、ゆううつな気分を整理整頓するには、
カラダを動かすのがいちばん。
朝日を浴びながらのウォーキングは、
うつ病対策として、アメリカの医学論文にも載るほどです。


 また、心臓にある自分のリズムを取り戻すことも、
鬱々気分からの脱出方法です。そっと胸に手を当て、
あなた自身の鼓動を感じてみましょう。
そこにあなたのこれまでのうれしい
体験がたくさん詰まっています。
「うれしいなあ」という気持ちは、
ふだんから素直に発しておくに限ります。
ふだんの生活の中に、少しずつ、たくさんの
「うれしい」を見つける習慣を持ちましょう。
うれしいと素直に思えるのは、
一生懸命に世の中にかかわってきた証拠。
それは、自分の内側のいろんな感情を
認めてあげることができるということなのです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋
 

vol. 4627
「月を見るなら効き目と反対の目で」  (2014/2/20 [Thu])
 ミヒャエル・エンデという童話作家をご存知ですか?
「果てしない物語」、「モモ」など、
有名な作品を残したドイツ人作家です。
彼は晩年、日本のことをこよなく愛したそうです。
そのエンデが終生唱えたテーマは、
ファンタジーのココロでした。


月は、水素、炭素、窒素などの物質で出来ています。
重力は地球の6分の%uE285A0。大きさは地球の4分の%uE285A0。
しかし、それ以上のもの、であるはず。
子どもにとって月は、ウサギが住んでいて、
餅つきをしている世界です。
もしかしたらかぐや姫もいるかもしれません。


 でも子どもには「月にはウサギがいるんだよね?」
と聞かれたお父さんは、「そうだね」と答えてあげる前に、
月のウサギ=クレーターだと、理性が働いてしまうから、
そこで想像力がストップしてしまいます。


 エンデは、こうした理性による思考停止(ならぬ想像力停止)
の現代を、文明砂漠と位置づけ、批判しました。
そして、そうした世界を牽引したとして、
マルクス、フロイト、アインシュタイン、
そして、ダーウィンを皮肉たっぷりに、
文明砂漠の四大聖人と位置付けたのです。


 エンデは科学的思考による理性主義の蔓延が、
世界からファンタジーを奪いつつあることへ
の警鐘を鳴らし続けました。そして、
科学万能主義が進めば進むほど、子どもたちにファンタジー
のココロを育てることが重要だと訴えたのでした。


 私たちには、右の目、左の目、二つの目がありますが、
僕は、右目が「太陽の眼」、左目は「月の眼」
であると位置づけています。試しに。
月を左の目で(つまり右目を)つむって)みてください。
僕は右目が利き目ですが、月の模様がはっきり見えるのは
左目の方なのです。日本人の多くは(およそ70%)の
利き目は右目ですから、
左目でツキがはっきり見えるはずです。


 利き目と違う目で、どうして?不思議ですね。
でも、月には不思議がつきまといます。
不思議を不思議にしておくのも、
ファンタジーのココロを育てるコツ。
そして、自分のココロに素直に入っていけるコツかもしれません。
昼間の目=太陽の眼=理性の目、
夜の目=月の眼=ファンタジーの目、
この二つの世界を行き来できるからこそ、
人間は豊かになれるのです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6426
「吐きだす息を増やす」  (2014/2/19 [Wed])
 肺が健康な人は、色白で、全体的にスリムな感じが特徴です。
頭の回転がよくて、メガネなんかもよく似合います。
流し目、うなじや首すじ、くっきりした鎖骨、
肩ごしのしなやかさが魅力です。


ただし、それは肺がうまく機能していればの話。
肺の機能が行き過ぎると、大腸に影響が出て、
便秘やガスなどに悩まされます。
それから、肝臓に怒りをためやすくなってしまします。


 肺は臓器の中で、唯一、外気と直接ふれています。
空気に含まれるさまざまな「情報」を
鼻からカラダに取り入れて、それを肺で、
血液に伝えています。
反対に、カラダの中には約60兆個の細胞が
あると言われていますが、
それぞれの細胞が吐きだした「情報」は、
血液を通じて肺に集められます。
肺に集まった情報は、呼吸を通じて大気に還元されます。


 つまり、生きて、呼吸をしているとこと自体、
「私の体の中は、このようなことになっています!」
と自己表現をしているというわけです。
地球上の生物はみんな、呼吸を通じて、
無意識のうちに自己表現をしているんですね。
ということは、大気というのは、
生きとし生けるものがすべて情報を出し合った
「集合無意識」と言えなくもない。


 肺というのは、「私の内側の世界はこうです」
「外側の世界はこうなっています」という情報交換の場所。
肺が健康な人はこうした情報交換が上手です。
また、空気が肺に入るまでには、
気管支というところでたくさん分岐します。
肺の機能が高い人は分析能力が高く、
とても頭の回転の早い人が多いです。
肺を健康に保つには、まず呼吸を大切にしてください。
家の中が雑然としていては呼吸空間が保てません。
情報系(本や資料)の整理整頓もあなたの呼吸をラクにします。

 一日の中で、ため息が出そうになることがありますよね。
ため息が出そうになるのは、
カラダが情報でいっぱいいっぱいになっている証拠。
そのタイミングを利用してあげましょう。
慣れてきたら、「はー」にハリのある声をのせて、
意識的に行ってください。そのとき、
いいことも悪いことも正直に、
「私の中は、こんなことになっています―」と、
正直に大気に自己表現するような思いを込めてやるといいです。
うまく言葉にして説明できないせつなさや、
言いようのない悲しみも、「はーーーー」という声と
いっしょに大気の中に吐き出されていきますので。

 感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6425
「吐き気が教える深い悲しみ」  (2014/2/18 [Tue])
 毎週決まった曜日に吐き気に襲われるという
症状に襲われるという方がいました。
仕事のある日ではなく、むしろ休日に
なるとぐったりと動けなくなり、
嘔吐してしまうというものでした。
これは自律神経の失調の症状です。
自律神経系は「交感神経」と「副交感神経」
という二つの神経がバランスをとって働いています。
交感神経はカラダを緊張させる神経、
副交感神経はカラダをリラックスさせる神経ですね。

 血管を収縮させるのが交感神経で、拡張させるのが副交感神経。
このバランスが一日のうちでスムーズに入れ替わってくれると、
カラダを閉じてためるものと、
カラダを開いて出すものとの帳尻が合って、
バランスのいい状態が保たれるわけです。
しかし、現代生活はどうしても、「交感神経優位」
の状態を強いられることが多くなります。
休みの日になると必ず嘔吐するというのは、
ふだんあまりにカラダを緊張させているため、
休日になると、たまったエネルギーを放出しようと、
「嘔吐」という非常手段を使ってまで、
カラダを緩め、交感神経と副交感神経の一週間分の
帳尻を合わせようとしていると考えられます。


 体にはリンパ液というものが循環しています。
緊張して、毒素や疲労物質が細胞内にあるうちは、
あまり疲れを感じません。ところがリラックスして、
各細胞がそうした毒素を細胞外液に吐きだし、
それをリンパが回収して全身のリンパ液が汚れた状態になると、
循環が悪くなって、どよ〜んとした疲れが体を襲うわけです。


 カラダは緊張していると、痛み、かゆみ、
しびれ、味覚、触覚、聴覚などの感覚が鈍ってしまうのです。
交感神経優位の生活とは、本来感じるべきことを
麻痺させているということなのです。
そして、実は、カラダと同時に、
ココロも麻痺させてしまっていることが多いのです。
人は受け止めきれないほど悲しい出来事があると、
一時的に心の動きを止めてしますことがあります。
「アパシー(無感動)」といいます。親しい人との別れ、
死別などが引き金になることが多くあります。
無意識に心の奥に封印していることなので、
嘔吐の原因がその深い悲しみにあることに気づけません。


 交感神経優位のカラダは、
知らず知らずのうちに呼吸が浅くなり、
吸う方が優位になっています。
まいにち、意識して呼吸で「吐く」ことを実践しましょう。
それが、文字通り、「息抜き」することなのです。

「感情にとらわれると病気になる」より抜粋



vol. 6424
「自分が誰だかわからなくなると…」  (2014/2/17 [Mon])
自分を悩ませる症状が、
どれか一つはっきり言えればいいですが、
やっかいなのは、いくつもいくつも、
小さい症状が出ているときです。
首こり、肩こり、手足の冷え、目の疲れ……さらに、
節々の痛み、慢性の副鼻腔炎などを抱えてしまって、
日常生活に支障をきたすほど悩まされることも。
そういうケースは、ふだんの生活で、
仕事も家庭もきっちりこなす人によく見られます。
親戚づきあい、同僚との人間関係、近所づきあい、
すべてに丁寧すぎるくらいにちゃんとしている人に多いんですね。
ココロガ時間に縛られ、人間関係に縛られていると、
その滞ったエネルギーがカラダ表われて、
さまざまな症状に結びついてしまうのです。


 それを改善するのにいちばんいいのは、
「場」を変えてあげることです。
たとえば、思い切って旅に出てみる。
南の島など、日常暮らしているところと全く違う環境に
しばらく滞在することによって、
ふだん悩まされていた小さな症状が消えて、
ウソのようにカラダが軽く感じられることが起こります。
日常生活を取り巻くすべての要素から離れて、
ココロガ解放され、カラダが本来持っている
治す力を思い出すからなんです。


 社会で生きるときに世間から求められる態度や役割、
それを「ペルソナ」で生きていると言えます。
誰かの親であること、誰かの子どもであること、
仕事上の立場など、ペルソナは「仮面」というより、
「演じる役」ということです。たくさん抱えた
「ペルソナ」に自分自身の内面が適応できないと、
バランスがとれなくなってしまいます。
外側ばかり気にしていると、仮面はすぐ重くなって、
そのサインはカラダに出てしますのです。
そんなときは、いったい誰がこの仮面を演じているのかを
思い出してあげる必要があります。日常の舞台を降り、
時間も人間関係もいったん全部外してみる。すると、
「私のための私」を感じることができます。


 私たちは「誰かのため」に心の力を奪われて、
「私のため」に生きるエネルギーが枯渇してしまっています。
私のためのエネルギーがカラダに回らなくなると、
さまざまな小さい症状に悩まされることになるのですね。
「この人生の主人公は私なんだ」という
自覚を心の深いところで持ってあげてください。
カラダの症状は、忘れていた
「誰のためでもない、私のための私」を
思い出させてくれるサインなのです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6423
「泣きたい気持ちを我慢すると風邪をひきやすい」  (2014/2/16 [Sun])
 風邪のひきやすさは、カラダの「首」と
つくところと関係しています。首、手首、足首。
これらは、「風邪のひきはじめの場所」なのです。
首すじがひゅーっと冷えると、ぞくっとしますよね。
首すじや、手首、足首に余分な水分がたまっていると、
冷たい外気が直接当たって、冷えたカラダに侵入します。
すると、必要以上に体温が奪われるのです。
東洋医学では、手首や背骨の関節にたまった不要な水分は、
それだけでさまざまな病の原因となると言われています。
カラダとココロの関連で見ると、その湿気は、
その人の泣きたい気持ちからくると考えたれるのです。


 泣きたい気持ちは誰にでもあるものですが、
大人になると人前ではめったに泣けなくなってしまいますね。
一般的に男性は、「男のくせに泣くんじゃない」と
泣くことを抑圧されて育ちます。
女の涙はもっと複雑な立場に置かれています。
男性ほど泣くことを抑圧されてはいませんが、
社会に出ると、そこはまだまだ男性主体でできていますから、
女性も男性と同じように涙を封印することを
求められる空気に満ちています。
勝ち気で独立心のある女性ほど、
その空気に適応してがんばってしまいます。
そこで、「泣いちゃいけない」と我慢してしまうと、
そのエネルギーはどこへ行ってしまうのでしょうか。


 どんなに「私は泣かないことに決めている」と
思っていても、泣きたくならない人はいません。
だけど、やっぱり涙を見られるのは嫌だ、
という人もいますよね。そういう人は人がいないところで、
ちゃんと泣いてあげましょう。
たとえば、泣ける映画を一人で静かに部屋で見る。
ワインを片手にカラダを温めながらでもいいですね。
毛布も用意して、足首をちゃんと温かくしてくださいね。
ときどき、意識的に泣く時間をとる習慣を持っていれば、
カラダの湿気を解放してやることができます。


 足首、手首に湿気がたまって、それが風邪を誘発するのも、
言ってみれば、カラダが泣きたい気持ちを代弁しているということ。
風邪をひくか、意識的に泣きたい気持ちを表すか、
どっちかになってしまうのです。
足首が少し硬くなっているなと思ったら、
そこにたまっている「泣きたい気持ち」にフォーカスして、
足首をこまめにマッサージして、温めてあげてください。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6422
「胸とお尻の陰陽バランス」  (2014/2/15 [Sat])
 古代中国の思想では、神羅万象、宇宙のありとあらゆることを、
陰と陽の二つの、カテゴリーに分けて、とらえてきました。
たとえば、月は陰で、太陽は陽、偶数は陰で、
奇数は陽、と言った具合です。

 院の性質はやわらかく、膨張する傾向を持っていて、
動きもゆったりと緩慢です。暗さや寒さは陰に属します。
一方陽の性質は、かたく、収縮する傾向を持っていて、
動きは活発で敏捷です。明るさ、温かさは陽に属します。


この陰陽でカラダを見ると、背中側が、「陽」、
おなか側が、「陰」になるのです。カラダの前側が
「陽」のような感じがしますが、人間は、
二足歩行を始める前はもともと四つ足で歩いていました。
赤ちゃんがハイハイをしている様子を思い浮かべてみてください。
太陽に向いているのは背中側。だから背中側が「陽」。
地面のほうを向いているおなか側が、「陰」なんですね。


 これをカラダの部位に当てはめると、
カラダの前側と乳房と、カラダの後ろ側のお尻は、
陰陽でバランスをとっていることになるのです。
もちろん一概に決めつけることはできませんが、
女性のカラダに表われる陰陽バランスを大ざっぱに分ければ、
胸の大きい人は陰タイプで、
お尻の大きい人は陽タイプと言うことができます。


 お尻がしっかりある人は、朗らかで陽気な感じ。
乳房が豊かな人は、どちらかと言うと思慮深く、慎重。
精神は陰に、肉体は陽に属しますから、
胸の大きい陰タイプの人は神秘的な雰囲気をまとっていて、
お尻の大きい陽タイプの人はオープンマインドな人が多いです。

 そう考えると、必ずしも誰にでもこの分類に
当てはまるということではありません。
自分なりの陰陽のバランスを整えることを意識していきたいものです。


 「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6421
「「いま、ここ」に集中する」  (2014/2/14 [Fri])
 胃腸が健康な人は、唇につやがあり、
口角も上がっていて、口元がとてもセクシーなのが特徴です。
口からお尻まで続く一本の消化管に無理や負担がないというのは、
本当に健康そうな印象を周囲に与え、また信頼感をもたらします。
そして、こういう人はふだんはとても落ち着いた、
優しい雰囲気ですが、やるべきことはテキパキとこなします。
いざというときに頼りになる人です。
また、やるべきことの優先順を知っています。


 食事をとると、食べたものはだいたい30〜40分くらい
胃の中にいます。そして、消化活動ってけっこう
エネルギーが要りますから、食後は血液が、
胃と腸に集まってきます。「中食のあと、なぜ人は眠たくなるのか?」
という疑問の答えも、ここにあります。
消化活動のときは、脳に回るよりも、
胃腸に血液が優先されるからなんです。
ところが、食後すぐに運動したり、
せかせかと頭を働かせたりする日常が続くと、
血液がいつも筋肉や脳にとられてしまって、
胃腸に十分に回ってくれません。
胃腸に十分な血液が回らないと、
胃粘膜が薄くなって少しのストレスにも弱くなってしまいます。


 また、胃は、もっとも感情面の影響を受ける臓器です。
たとえば、怒ったり、イライラしたりすると血液中の血糖が増加し、
胃は胃酸をどんどん放出します。
逆に心配事があったり、迷っていることがあると、
胃は貧血してその働きをやめようとします。
不安なときは、胃の内容物は、なかなか腸に移動しません。
逆に興奮しているときは、うつり方が早く、
十分な胃液作用を受けないまま食べ物が移動してしまうので、
消化不良になりやすいのです。
一夜にして胃潰瘍になることがあるほどですから、
胃はかなり繊細です。その胃酸の出方は、
感情の動きそのものであると言っても過言ではありません。
つまり、胃が健康で丈夫であるということは、
感情面も安定しているということなんです。


 古代の言葉が示すところでは、「イ」は「イノリ」、
「イノチ」、「イキルこと」の始まり。
またイノチの間(マ)で「イマ」。
「イ」は「意」=意識を表す言葉でもあります。
「イ」とは、イメージ力や意識の方向性、「いま、ここ」
に集中できるということを体現する文字なのです。ですから、
胃にまつわる病気が教えてくれているのは、「いま、ここ」
にとどまり、意識を集中させ、イメージを熟成させなさい、
ということなのです。胃が教えてくれるのは、
「いま、ここ」を感じる能力を磨け、ということなのです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6420
「インナーチャイルド」  (2014/2/13 [Thu])
子ども時代の感情について考えてみたいと思います。
「インナーチャイルド」は、「内なる子ども」と訳されますが、
心理学的な説明では、「心の真奥部に潜み、
幼児期の不幸な体験によって傷つけられたり、
抑圧されたりしているとされる真の自己」とされています。


 つまり、あなたの心の奥にある、
子ども時代の記憶や感情のこと。
とくに、親に拒否された、孤独を感じたなどの
ネガティブな感情が抑圧され、大人になったあなたに
大きな影響を与えていると言われています。
私は嫌われているんじゃないか、
誰にも受け入れてもらえないんじゃないかという
根拠のない不安。そんな感情が
インナーチャイルドと関係しているのです。


 さて、その「インナーチャイルド」は、
カラダとどうつながっているのでしょうか。
カラダのほうに問いかけてみると、どうも、
インナーチャイルドは、股関節に宿っているようなのです。
股関節には、東洋医学で言うところの
「脾経」という気の流れが通っています。
「脾経」は、消化器官全般と血液の量を調節する
「気」のつながりです。そして、「脾経」
に影響しやすい感情は「不安」や「迷い」とされています。


股関節は子宮を支える重要な骨。
そこにインナーチャイルドが宿るというのは
とても印象的です。男性ももちろんインナーチャイルドを
抱えています。むしろ「強くあれ」と育てられた男性は、
そんなものを認めたくないと無意識にフタをしてしまい
女性以上に抑圧されているケースが多いでしょう。


さあ、両手を左右の腰に当てて、
っぱりのある骨をさわってみてください。
そこに、あなたの子どもの頃の感情がたまっています。
どんな感情なのかまでは追及する必要はありません。
ただそこに、さすってなでてもらいたい
感情が宿っていることを意識してあげてください。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6419
「すねのトラブルは人生設計の黄信号」  (2014/2/12 [Wed])
 以前、計画性についてのカウンセリングをした方が、
「スネのムダ毛処理が楽になりました」と言われました。
ムダ毛には、男性ホルモンと女性ホルモンに
バランスが表われます。


その方はある男性と結婚するかどうかで迷っていて、
経済力のない彼に不安を抱いていました。
結局別れることに決めたんですが、
彼女にとっては、経済的な計画性のない不安定な
人生にはとても踏み出せなかったのですね。


 経済的計画性が表われやすいのが、すねです。
すねって、ふだん意識することはあまりないのかもしれません。
すねを通る筋肉に、前頸骨筋というのがあります。
この筋肉、足首にもつながっていますが、
「気」の流れでは、膀胱と尿道、
そして生殖器につながっています。
すねと生殖器がつながっているというと
突飛に聞こえるかもしれませんが、
すねには性の問題、具体的には男性ホルモンと
女性ホルモンのアンバランスが出やすい傾向があります。


 ムダ毛が多い以外にも、よく脛をぶつけたり、
あざをつくるような人も、男性性と女性性のバランスや、
男女関係に課題があることが多いです。
知らないうちにあざができていた、
なんてことが多い人は、無意識に、
自分の計画を確かめたい、反対に一度その計画を
壊したいという心理を持っているのかもしれません。
脚はカラダの基盤を支える場所。


つまり、肉体性、経済的安定性、信頼できる
男女関係(パートナーシップ)が表われる場所なのです。
とくにまっすぐなかたちになっている「すね」には、
それらを含めた人生の「計画性」が表われるのです。


 試に、座った状態で足を伸ばし、
かかとを床につけて足首をきゅっと上に向けてみてください。
すねのあたりの筋肉に力が入りますよね。
このかたくなったところを、
上下にマッサージしてみてください。
もし「痛気持ちいい」感じがあるようなら、
何かふだんの計画性に問題があると
見た方がいいかもしれません。


自分の課題として「計画性を持ちたいと思ったら、
すねマッサージを続けてみてください。
そのとき、「自分の人生は計画通りにうまくいっている!」
と念じながら。カラダは、
ココロの込め方次第で変化していきます。
ふだん意識の向かないところにこそ、ココロを込める。
そうすればカラダはとても喜びます。
とくに膀胱炎や、女性では生理不順になりやすい人には、
すねマッサージはおすすめです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6418
「二の腕のたるみはためらいの吹きだまり」  (2014/2/11 [Tue])
二の腕のたるみが気になったら、ちょっと腕の裏側をさわってみてください。
冷たく感じますよね?二の腕は、冷却装置としての役割を持っています。


何を冷却するのかって?首すじや肩にたまった熱を冷ますのです。
首や肩がつまるほど、二の腕の温度は下がり、それが下がりすぎると、
また代謝が悪くなってそこに脂肪がつきやすくなります。


二の腕をトレーニングするときは、伸ばしたときに腕の裏側に力が入るように、
負かをかけながら、ひじを曲げた状態から
前へまっすぐ一本になるのがポイントです。
このとき、首、肩、腕、手の先までが一体となっているとイメージしてみてください。


 東洋医学では、首すじから頭部にかけての「気の流れ」は
腕を通じて指先に出ようとします。カラダの下のほうから
上がってきた「気」は、頭を巡って、そのあと、出口を求めて、
腕から指先に流れていきます。これは、「考えたことを実行に移す」
という気の流れを示します。


  二の腕は、肩や首と切っても切れない関係。
だから、この腕をすっきりさせたいなら、この気の流れを意識しながら
トレーニングすることが効果的。まっすぐ腕を伸ばすという習慣を
身につけるだけでもずいぶん違います。「前のならえ」のような姿勢で、
指先をまっすぐ前に伸ばしてみましょう。そして、その状態でじわーっと
力を入れていきます。そのとき、肩口からの気が指先から
出て行くイメージを持ってください。肩から指先までまっすぐ一本にする、
というのは、一本筋を通す、という意味になります。


 慣れない人は、ひじに痛みが走るかもしれません。
でも、それは、ひじが「方向転換」という意味を持っているからです。
気の流れで言うと、一度考えたことを「やっぱり違う方向にしよう」と変える、
なんてことを何度もやってきている証拠です。逆に言うと、二の腕のたるみは、
一本筋が通らない、「どうしようかな、やっぱりやめようかな」
というココロがたまった結果なんです。
人間ですから、迷いも不安もあるでしょう。
いろんな方向転換もあってもいい。でも、ときには
「自分はこう!」とはっきり筋を通すことで、
二の腕のたるみを解消していくことができます。



「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6417
肌荒れのメッセージは「今がそのとき!」  (2014/2/10 [Mon])
ニキビや吹き出物、乾燥など、
肌のトラブルは多くの人が経験しています。
傷つきやすくなっている肌の心をたどっていくと、
じつは肌の表面ではなく、内臓のココロに行き着きます。
ひどい肌荒れやアトピー性皮膚炎のクライアントさんに
大勢お会いしましたが、共通点として、
胃の働きが弱いことが多いのです。


 胃からは胃酸という消化液が出ていますが、
胃酸が出るのには、その「タイミング」が重要です。
ふつうは、ものを食べたときに胃酸が分泌されますが、
ストレスや考え事で胃酸が出ることもあります。
逆に、食事が胃に入ってきているのに、
十分胃酸が出ない場合もあります。
一人で考え事をしながら食事したり、
時間に追われてパパッと食べたりしていると、
とくに分泌のタイミングが崩れやすいんです。


 胃酸が出すぎると腸内が酸性に偏ってしまうのです。
酸にさらされた腸壁は傷つきやすく、
腸内にたくさん棲んでいる腸内細菌の
バランスも崩れてしまいます。
ガスも発生しやすくなります。
カラダもそんな状態が続くと困るので、
胃や腸のまわりにあるリンパ管を使って、
余剰な酸化物をカラダの末端に分散しようとします。
腸内にたまった酸性のものをリンパに流して。
カラダの端々から排出しようとするわけですね。
そのリンパの排出口があるのが、肌なんです。


 肌の真皮はと呼ばれる層には、
細かいリンパ管が網目状に通っています。
そこへ余剰酸化物が押し寄せると、
肌が傷つきやすくなるのです。
反対に、胃酸が上手に出ないときは、
膵液や胆汁のほうが多くなり、
腸内はアルカリよりに傾きます。
カラダはそれも嫌いますから、
同じようなパターンで、末端のリンパから
アルカリ余剰物を出そうとします。
肝心なのはバランスなのです。


 胃酸の出方はとても大事です。出すべきときに出す、
出さないときは出さない。このタイミングは
ココロにも当てはまります。肌荒れがきつい人は、
ぜひ、行動面でも、言うべきタイミング、
行動すべきタイミングというのを意識して過ごしてみてください。
胃腸はリズムやタイミングに敏感です。
後悔したり、過ぎたことをグルグル考えたりしていると、
それに反応して過剰に消化液が出たりしますから。
☆もぐもぐしっかり唾液を出す食事。
☆後悔や過去のことを考えながらの食事をできるだけしない。
自分の胃腸や肌をいたわるつもりで、丁寧に過ごしてみてください。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6416
「怒り、イライラを整理するには所作にココロを込める」  (2014/2/08 [Sat])
 肝臓が健やかな人は、第一印象として、
引き締まったカラダつきをしています。
二の腕、太もも、お尻、ふくらはぎなど、
カラダのたるみというものに無縁なタイプです。
醸し出す雰囲気は理知的で、そこにいるだけで存在感がある。
何かしらのオーラを発しています。


 肝臓が健康な人のいちばんの魅力は、その人の所作に表われます。
立ち上がる、歩く、しゃがむ、足を組む。
なにごとにも上品な感じが漂います。
相手に何かを差し出す、ものを置く。
その所作一つ一つが、ココロのこもった印象を与えるんですね。
もちろん育った環境なども影響しますが、
これがしっかり身につくのは、肝臓が元気な証拠なんです。
「肝臓が元気なことと、所作の美しさがつながるのはなぜ?」
と思ったかもしれません。


 東洋医学の五行の考え方では、肝臓と筋肉の関係が示されています。
美しい所作は、しなやかで強い筋肉に裏づけされます。
そして、新肉のしなやかさは、肝臓に由来しているのです。
肝臓は解毒や代謝をする臓器ですが、元気な肝臓は、
カラダに入ってきたものを一つ一つ見極めて、
理解するということをしています。
解毒するにも、まず、それがカラダに毒なのかどうかを
判断しなければなりません。「肝臓」は理解力の臓器なのです。


 だから、肝臓の健康な人は、「状況を理解する」
のが上手な人が多いです。肝臓が怒りというストレスに弱いのは、
怒りという感情が肝臓の理解力を妨げるからなんです。
肝臓は、この状態がいちばん困ります。
このような状態が続くと、所作が雑になります。
一つ一つの動作に、ある種の「あきらめ」が伴うんですね。


 逆に言うと、動作に無理がないということは、
肝臓の理解力がうまく機能しているということです。
そういう人は、意味のない動きというものが嫌いです。
ふだんいちいち意識しているわけではないでしょうけれど、
美しい所作が身についているということは、
自分なりのポリシーを持ってものごとに接してきた、
その積み重ねが表われているということなのです。


 肝臓の健康を引き出すには、ふだんの何気ない動作に
心を込めてみましょう。たとえば、お箸を持つという所作。
これは何のために行うものなのでしょう?もちろん、
食事をするためですが、それだけではありません。
ただ食べるだけなら、手づかみのほうが早いですよね。


 お箸を持つ意味は、「一口分をはかる」ということなのだそうです。
とくに和食の場合は、食材の持つ味を十分に味わうために、
一口をどれだけの分量にするかはとても大切です。
一口分という意識があれば、当然、お箸を持つ所作にも表れますよね。
つまり、それが所作の目的を理解して、ココロを込めるということ。
それができている人は、怒り、イライラの感情に
振り回されることの少ない人なのです。
所作を整えることで、怒りや、イライラの気持ちも整える。
「カラダでココロにアプローチ」をぜひ実践してみてください。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6415
「「なんで私がこんなことを!」が手のかゆみに」  (2014/2/07 [Fri])
 手荒れには、前号の手の乾燥以外にもさまざまな症状があります。
ぴりぴりする痛みや我慢できないかゆみなど、
あかぎれや湿疹に悩まされる人は多いです。


こうした手荒れの正体は、じつは「私、こんな扱いでいいの!」
というココロの表れなのです。でも、もっと言うとその人は、
「こんなつまんない仕事……」と思っているのです。


手荒れは、大切に育てられてきた環境から、
自立しようとしている真理の表れでもあります。
何不自由なく育てられて来た人が、社会に出ると、
何もできない自分にショックを受けたり、
その他大勢の一人としか扱われなくて
へこんだりすることがあります。
「なんで?」「こんなはず……」というような、
初めて経験する試練が、手先のあれとして表れるのです。


 手荒れは元をたどっていくと、頚椎の不具合に行き着きます。
頸椎は元々ずれやすいところ。
そして、「プレッシャー」や「いらだち」、
「抑圧」などのストレスがかかりやすい所なのです。
神経が過敏になっているというのは、頚椎が異常に緊張して、
反射が速くなりすぎている状態。


だから、手に急に湿疹が出る場合は、慢性的なずれではなく、
何らかの理由で急にずれたということが考えられます。
慢性的に首や肩にプレッシャーがかかっている場合は、
手荒れではなく、関節痛になったり、こわばりが出たりしますから。

 
つまり、そこには「はじめての経験」的なストレスが

かかっていると考えられるのです。
新人のころは、コピー取りや伝票整理、先輩のサポートなど、
「誰にでもできる」ようなことをさせられることが多いですよね。


今まで大事に育てられてきて、「親からもそんなつまんないことを、
やらされたことないのに!」と思ってしまうと「なんで私が」
という不服感になります。これが首→腕→手と伝わり、
「こんな仕事やりたくない」と手荒れにつながっていくのです。


 けれど、それは決して「やらされている」仕事ではありません。
社会に出るということは、親から与えられてきた環境から抜け出して、
自分で責任を持って選択していくということです。


「なぜその仕事を選んだのか」
「この仕事は自分にとってどう必要なのか」を見つめ直して、
その仕事にコミットすることが必要だということを、
手荒れが教えてくれるのです。


一見、「誰にでもできそうな仕事」に心を込めてみてください。
そうすれば、「私にしかできない仕事」へと変わっていきます。
クオリティーの高まりとともに、
手先で暴れていた不服のココロが鎮まっていくはずですよ。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6414
「手の乾燥は「なんで私ばっかり」の不満」  (2014/2/06 [Thu])
 手荒れの最初の原因は「手の乾燥」です。
感想は、気温が下がる冬に多いですが、
じつは、冷えただけでは乾燥にはなりません。


冷えを解消しようと手先に血液が集まりますね。
乾燥は手に熱が集まるのが原因なのです。
熱があると手の表皮が乾燥して、皮膚が破けやすくなります。


そこから手の炎症や手荒れが起こっていきます。
手先は外気の温度に敏感です。
大気の温度に合わせてカラダの内側からも、
温かい血液が必要か、温度を下げようかと調整しています。
この調整が狂うと、乾燥しやすくなります。


 そこで気をつけたいのが、「温度差」です。
食器を洗うときの冷水と温水の温度差。
洗濯物を畳むときの微妙な静電気による温度差。
いずれも手荒れの原因です。
ただ、外気の温度差や、家事をしているときの温度差があっても、
必ずしも全員が手荒れになるわけではありませんよね。
その違いは、カラダの温度調節に影響するココロにあるのです。


 「ココロの温度差」、つまり、「熱しやすく、冷めやすい」ココロ。
一日のうちの、今日はあれをやろう、やっぱりこれをやろう、
やっぱりやめた、いや、これはおもしろそう……。


こういった感情やココロのアップ・ダウンは、
実際に熱の移動を伴います。気温差が激しい季節に、
さらに内部からのココロの混乱があると、
カラダは末端の手足から、
温度移動の調節を狂わせてしまうのです。


 夜7時から9時は、一日の感情の起伏とそれに
伴う熱の移動を調節する時間。
実は、手先のケアに最適な時間帯は、
夜7時から9時ですが、主婦にとっては一番手を使う時間帯。
手荒れの潜在的な欲求は「ちょっとみんな手伝ってよ!」ということ。
家事を行う主婦は、家族がソファでくつろいだり、
寝転がってテレビを見たりしているのは仕方がないと思いつつ、
なんとなく「なんで私だけ……」という気持ちになってしまいます。


 したがって手荒れの予防策は、・日中のココロの温度差が
あまり生じないように、朝のうちに今日やることを決めてしまう。
・夜7時から9時までの時間は手を酷使しないですむように、
工夫をすること。夜の家事を手伝ってというのもありです。
ただ不満をぶつけて要求するのではなく、
気持ちを上手に伝えてくださいね。
とくに、「今日はこれをやろう」という心持が効果的。
これを「意識化」すると、「私ばっかり」と
不満に思う気持ちから少しずつ解放されていくはずです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6413
「嫉妬が慢性の首こりをおこす」  (2014/2/05 [Wed])
しつこい首こりに悩む人はたくさんいます。
ひどくなると頭痛などの症状にもつながります。
マッサージやツボ押しなどをしても、一時的には解消されても、
またすぐつらくなる。その繰り返し。


首まわりには、たくさんのココロが交錯しています。
プレッシャー、気苦労、気づかい、不安、
心配、やきもち、嫉妬……。首にはいろいろな
「ココロのずれ」が出やすいんです。首には、
頭部とカラダのリズム、これが首のあたりで調整されているんです。

 
 東洋医学では「気」「血」「水」という三つの循環するものを想定していて、
「気」が動くと、「血」や「水」もそれにつられて同じ方向に動きます。
頭ばかりに「気」が行くと、血液も頭部に集まります。
あまり頭に血がのぼりすぎるのも危険ですし、
カラダに必要な血液まで頭部に行こうとしますから、
カラダは首のあたりで、血液の流れをせき止めようとします。
それが首のこりとなります。実際にカラダは、
頸動脈あたりに微小な血栓をつくったりもするのです。


 とくに人との競争やそれによるいらだち、
人からの評価を気にすること、嫉妬、
プレッシャーなどの感情は「気」を上げてしまいます。
このような「気」は循環する流れではないので、
カラダのほうが手薄になってしまいます。
すると、血液も水分も、首のあたりで渋滞してしまって、
カラダに回っていきません。
デスクワークの多い仕事をしていると無意識の
うちに両肩が上がってしまいますね。
これがクセになると、普通に歩いていても
肩が上がった状態になります。
つまり、いつも「気」が上がった状態になります。
意識的に腕をだらーんと下ろして、
「気」の流れを下に下にイメージしてみてください。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6412
「ひざの痛み、違和感は、パートナーへの怒りから」  (2014/2/04 [Tue])
 ひざは負担のかかりやすい場所です。
O脚が気になる人も多いと思いますが、そもそも赤ちゃんはO脚。
人間はみんなO脚で生まれてきます。
だんだん成長するにつれて今度はX脚になり、
小学校高学年ぐらいまでにまっすぐな脚になります。


 そして、年齢を重ねるとともに膝に積み重なった負担は、
痛みや違和感となって表れますが、じつは、ひざの症状は、
パートナーへの怒りから生じるケースが多いのです。
え?どういうこと?
という反応が聞こえてきそうです。
それを説明していきましょう。


 ひざの悩みは、ほとんどが、ひざそのものではなく
「足首」と「股間節」の使い方から来ています。
そして、足首には「頑固さ」。
「股関節」には「未熟さ」が宿ります。
足首には「美意識」や「ポリシー」などのココロも宿りますが、
これらは「頑固さ」が良い方へ出た場合の別の
側面と考えらえられます。つまり、足首には、
人が年齢を重ねて気づいたものが反映するのです。


 反対に、股関節には、赤ちゃんや幼児期の気持ちが作用します。
そして、足首と股関節の間にあるひざには、大人と、幼児期の間、
つまり思春期の気持ちが表われるんですね。
思春期といえば、異性が気になり、失恋なども経験する時期。
妙に大人ぶって過ごしたり、逆に、異性に対していつまでも
子どもっぽく甘えて過ごしたりする人もいます。


 それがのちに夫婦関係やパートナーとの関係に影響し、
そのココロが、ひざに表われるんです。
右ひざには「私は間違ってませんから!」
というパートナーへの頑固さが、左ひざには
「私のことをわかってくれない」というパートナーへの怒りが、
それぞれたまりやすいのです。


 これをほぐすには、ひざのハンドヒーリングをおすすめします。
左手を右ひざに、右手を左ひざに、ひざを包み込むようにのせます。
このとき、右手が上です。
手でひざを温めるような気持ちで10秒ぐらい。
ゆっくりグルグルと回すようにマッサージしてもいいですね。
10秒たったら、今度は左手が上になるように、
腕を重ね直して、再び10秒。
ひざの緊張は、ちょっとした左右のアンバランスによって、
痛みやケガとして出ます。しっかり気持ちを込めて、
たまった頑固さを取り除いてあげましょう。



「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6411
「腰痛は怒りの表われ」  (2014/2/03 [Mon])
体に出る自覚症状でいちばん多い訴えが腰痛なのだそうです。
腰痛持ちの人の共通点は、怒りっぽい、イライラしがち、
せっかち、焦燥感があるなど、怒り系のストレスがあることです。
「これだけしてあげているのに、
ひとつも感謝されないことへのイライラ、蓄積した怒り」です。


腰痛持ちの人にはまじめな人が多く、また、
少し子供っぽいところもあります。まじめのよかれと思って、
一生懸命、誰かのために、がんばる。


でもほんとうは、その人からの評価がほしい、
褒めてもらいたいという気持ちであることに、気づいていません。
そしてあるとき、ふと思うのです。


「あれ?これだけしてあげているのに
「してもらって当然」と思われていない?」
「あの人から「ありがとう」という言葉を聞いたことがないな」
これが腰痛が教えているココロのメッセージです。


 腰に痛みを感じたとき、たいてい「ああ、腰の骨をやっちゃった」
と思いますよね。でも、もっとフォーカスすべきなのは、
骨そのものよりも、その周辺の「筋肉」の方。


なぜかというと、骨のずれは腰まわりの筋肉の
収縮異常によって生じるからです。
腰痛はカラダの左右の筋肉の使い方の
アンバランスから起ります。



筋肉にはとっさのときのための爆発的なエネルギーが
潜んでいますですが、その力を過信している人は、
腰痛になりやすいのです。
「最後は私しかいない。私ならできる」
「私は、いざというときはかなりの力を発揮できる!はず……!」
この思い込みによって、自分を窮地に追い込んだり、
追い込まれた場面に登場したがるのが、
腰痛持ちの人の共通点、ココロのパターンです。


 東洋医学では、筋肉と肝臓との深い関係が指摘されています。
そして「胆」のたまりやすいとされている感情が、
「怒り」「イライラ」なのです。

肝臓は全身にブドウ糖を供給していますが、
それは筋肉だけでなく、脳のエネルギー源でもあります。
焦りやすい人、考えすぎる人は、脳にばかりブドウ糖がいってしまい、
首よりしたにある大きな「筋肉」への供給が足りなくなります。
イライラや怒りっぽさは、首から下のカラダのほうに
エネルギーがまわっていないことのサインなのです。


腰が重たいなと気づいたら、
両手・両足の指のグーパー運動をしてみてください。
カラダの左右の筋肉にバランスよく力を入れるように
意識するのがポイントです。カラダのエネルギーが満ち、
腰が安定すると、とらわれていた怒りの
感情と冷静に向き合えるようになるのです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6410
「お腹まわりの脂肪はイライラのかたまり」  (2014/2/02 [Sun])
 お腹の脂肪は、ダイエットやメタボ予防では完全な
悪者扱いをされていますが、
脂肪がつくにはちゃんと理由があるのです。
それを理解してあげないと、毎日頑張って腹筋を
しているのに効果が出ない、ということになってしまいがち。


健康的にお腹をへこませるココロは、
ずばり「大胆」になることです。「?」でしょうか。
では、カラダとの関連で説明しましょう。


 「大胆」という言葉には、カラダのある臓器が含まれています。
それは、「胆」、つまり「胆のう」です。
胆のうは肝臓のすぐ下にある器官で、
胆汁というものを分泌しています。


胆汁は摂取した脂肪を分解する消化液です。
脂肪分は、胃に入ったあと、胆のうからの胆汁の洗礼を受けて、
細かく分解されます。つまり、胆汁の出が悪い人は、
脂肪の分解がしにくいのです。


ただ、生まれもって胆のうが小さい人もいます。
「大胆」に対して「小胆」なんですね。
胆のうの小さい人は胆汁が少ないために
脂肪をためやすいと考えられています。


 もともと「大胆」という言葉は、胆力が豊富という意味です。
つまり、決断力と忍耐力があって、だからこそ、
人と違った発想を持ち、自分の意見をハッキリと
いうことができる人のことです。逆に、「小胆」な人は、
いつも誰かに何か思われているんじゃないかと
ビクビクしています。たとえば、職場でもイライラしていて、
口うるさく部下を怒ってしまう人。


若い人に仕事を任せた方がいいとわかっているけれど、
頼りなさばかりが目について、
先回りして小言を言ってしまう人。
こういうタイプの人は一見強気にも見えますが、
じつは「失敗すること」を恐れています。
気の小ささが、他人への怒りを生んでいるのですね。


 ココロがそう思っていると、カラダも、
自分の身を守らなければ!と、必要以上の水分吸収と
脂肪の蓄積を進めてしまいます。


ふだんの心理が、カラダにも表れてしまうのです。
おなかには小腸、大腸などの消化器系の重要な臓器や、
女性であれば子宮や卵巣といったとても
大切な器官がありますから、ここを守ろうとして、
その周囲に脂肪がつきます。つまり、おなかの脂肪には
「何かを守りたい」という心理が表われているのです。


 「守り」は大切ですが、それが行き過ぎると、
余分な脂肪としてたまってしまうということを覚えておきましょう。
スリムなおなかを目指すなら、オープンマインドで、
ときに、大胆にふるまってみることを意識してください。
脂肪といっしょに、イライラにもさよならできるはずです。


「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

vol. 6409
「理解されない悔しさは目に表われる」  (2014/2/01 [Sat])
 目は、とても精密な器官です。それだけに疲れや充血、
乾燥など、さまざまな症状が出やすいところ。
目の症状は、「がんばりやさん」に出ることが多いんです。
結膜炎、眼精疲労、眼圧が上がる緑内障などもそうです。
まぶたがぴくぴくしたり、重く下がっているような違和感も同じです。

 目に出る人は、大変な頑張り屋さんですが、
つらそうな様子をあまり表に出しません。
これくらい私はへっちゃら。
私の脳力はまだまだこんなもんじゃない。
そしてクールを装いながら、周囲を観察しています。
自分がいつも一生懸命なだけに、サボっていたり、
甘えていたり、愚痴ばっかり言っている人を見ると、
なんだか腹が立ってきます。
最初は「おいおい」というぐらいの気持ちだったのが、
だんだん「イライラ」としてきて、
最後は「ちょっと待ってよ!」と、熱くなってしまうんですね。

 まぶたが下がってくる、つまり「目にフタをする」
症状が表す潜在意識は、右目と左目で違います。
右目は、社会性を閉じる。左目は、女性性を防御する。
目にフタをするというのは、「見たくないものを見ない」
心理の表れと考えられがちですが、むしろ、
「自分の弱みを見せない」というココロが働いている
ケースのほうが多いのです。
右目:クールに演じている自分を壊したくない。
こんなにがんばっている泥くさい自分を、悟らせたくない。
左目:心の動揺を見透かされたくない。
私が女であることを相手に意識させたくない。
そして、自分の弱みを悟られたくないために、
何か思い通りにいかないことが起きると、
「自分が正しい」「甘えている方が悪い」と、
周囲の人に怒りを感じてしまうのです。


 目は口ほどにものを言うと言われますが、
ぴくぴくしたり、まぶたが下垂してしまっていることほど、
ものを言っていることはないのですね。

強そうに見える人、人に頼られたり、
よく相談にのることの多いしっかりした人ほど、
胸の内は複雑です。軽く見られたくない、
軽く扱われたくないという姿勢でがんばり、
人一倍気を使い、人一倍働いてきた。


でも、ふと気づくと、なんだか、自分ばかり損してる気がする。
できあがってしまった周囲の自分へのイメージと、
弱い自分のはざまで思い悩む……そのココロが目に出るのです。
ここで強がってしまうと、余計にまぶたがぴくぴくしてしまいます。
目がサインを出しているなと思ったら、
自分の甘えたい気持ちに「OK」を出してあげてくださいね。
自分の弱さを認められる人、そんな人が、本当に強い人なのですから。

「感情にとらわれると病気になる」より抜粋

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