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2015年10月

vol. 4776
「愛がなければ、クレームを言ってはいけない」  (2015/10/31 [Sat])
関西人は、買った品物についてくるオマケのおもちゃが壊れていても、
クレームを言います。
東京の人は「たかが、オマケなのに、大人げない」と笑います。
関西人がクレームをつけるのは、思いやりなのです。
「ここ、こんなふうに壊れていたから、気をつけんと、
ほかのお客様にも、迷惑をかけまっせ」と教えてあげているのです。

関西人は、お客様であっても、サービスする側の意識でいます。
「文句をつけている」のではなく「教えてあげている」のです。
サービスマンが、お客様にサービスするのは、東京です。
関西では、お客様がサービスマンにサービスするのです。

クレームは、文句ではなく、お店に対するお客様からのサービスなのです。
人気のある店ほど、お客様からのクレームは多い。
愛しているからこそ、「言うたらな、」となるのです。
自分のためではなく、相手のためです。

お店のためにクレームを言うことは一種の愛情表現であり、
お客様としてのマナーなのです。
「オマケのおもちゃが壊れていたら、楽しみにしてた子供さんが、
ガッカリするだろうな」と考えるのです。
さらに「1個壊れてるものがあるとすると、ほかにも壊れてるものがあるはずや。
こんな商売続けてたら、店も商売あがったりになってしもて、
かわいそうや」と考える。

そして、「いっぺん、言うたらなアカンな」となるのです。
決して、イチャモンではないのです。
クレームを言われたほうも、「お教えいただいてありがとうございます」と、
粗品の1つも添えたりします。
こうして、関西人は、お店から感謝されつつオマケも粗品も手に入るのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4775
「『キレないこと』で、前に進める」  (2015/10/30 [Fri])
壁に当たった時は、後ろへ戻るか前に進むしかありません。
幼児はすぐにキレます。大人になると、だんだんキレなくなります。
壁にぶち当たった時に、「バカヤロー」とか、
「クソババア」とか言ってキレる人は、幼児に戻っているのです。
キレてはいけません。
キレそうになった時にキレないで前で進むことで、
人間は成長していけるのです。

キレた時点で、後ろに下がっていることになります。
人間は、幼児に戻る可能性を常に持っているのです。
ここでいう幼児は、成長していない、
キャパシティの小さい存在という意味です。
壁にぶつかった時は、次のステップに進めるチャンスです。

涙が出そうになった瞬間も泣いてはいけません。
涙をこらえることで、前に進んでいけます。
泣いてしまうと、幼児に戻ってしまいます。

どなりたい時にどなってしまったら、後ろへ戻ったことになります。
なぐりたい時に殴ったら、幼児に戻ったということです。
キレそうになったら、自分で自分を客観的実況中継して、
行動の予測を立ててみるのです。

「普通ならここでキレるところである」と、
頭の中で客観的に説明を入れるのです。
このように自分自身を冷静に描写できるようになると、キレなくなります。

「キレる」、「どなる」、「わめく」、「泣く」、「叫ぶ」―――
これらはすべて退行現象です。
壁に当たった時にキレないだけでも、
あなたはすでに前に進む権利を手に入れたことになります。
自信を持って淡々としていればいいのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4774
「自分の短所を味にしよう」  (2015/10/29 [Thu])
大阪の劇団「転球劇場」には、
「JACK」と言うとても面白い芝居があります。
大学の1年生から4年生までのあるサークルが、
学園祭の出し物をやるという設定での芝居です。
この中に、4年生に向かってタメ口をきいて、
いつも叱られている1年生がいます。
この1年生のタメ口が、ある時許されるのです。

ある時、4年生の副部長が、
「こら、タメ口……おまえのタメ口、味が出てきたな」と言います。
味が出てきたことで、下級生のタメ口が許されていくのです。
つまり、短所だったことが許されていくわけです。
短所には、許される短所と許されない短所があります。
味のある短所は許されます。
ヘタでも、味のある字や絵があります。
せっかくの味のある短所を、味のない長所にすることはありません。
短所を短所のまま、ほったらかしにしてもおいてもいけません。
いかに味のある短所にしていけるかを考えましょう。

優等生は、味のない長所ばかりをつくっています。
わざとらしくやっても味にはなりません。
楽しんで、努力して、一生懸命やっている短所は、味になっていきます。
ふざけてやっていることは、味にはなりません。
短所は、一生懸命やってうまくいかなくても味になります。

天然ボケは、一生懸命やっているから、いい味が出るのです。
わざとらしい天然ボケは、最も嫌味なものになります。
一生懸命やっていると、まわりのみんなが好感を持ちます。
いいかげんにやってうまくいかないことは、
味のある短所にはなりません。いいかげんにやってうまくいっても、
まわりからいい印象は持たれません。

いちばん味が出るのは、一生懸命やってうまくいけば、
味は出なくても、みんなに評価してもらえます。
一生懸命かどうかをまわりが感じてくれるのです。
同じ拍手でも、つまらないなという拍手と、
この人が勝ってよかったなと言う拍手があります。
2つの拍手は、根本的に違うのです。
一生懸命やれば、おのずと拍手が来るし、その拍手に力がこもります。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4773
「『間違えること』と、失敗は違う」  (2015/10/28 [Wed])
間違えることは失敗ではありません。
間違いを認めないことが失敗なのです。
間違いが失敗になるパターンには3通りあります。
(1)間違いを認めない 
(2)間違いを隠す 
(3)間違いを正当化する 
たとえ間違っていても、間違いを認めることができれば、
成功につなげることができます。

私と一緒に仕事をしている外部のスタッフが、
ある時に間違いを起こしました。
1度ではなく何度も続けて間違えたので、
その仕事は仕切り直しにしようと言うことになりました。

そのスタッフからお詫びの手紙が来て、
「どうやら間違ってしまったようで」と書いてありました。
「どうやら間違ってしまったようで」には2通りの解釈ができます。
(1)日本語の使い方を間違っている 
(2)間違っている自覚がない 
本人に確認したら、間違っている自覚がありませんでした。

「間違いまして」と「どうやら間違ってしまったようで」とは根本的に違います。
間違ったから即失敗なのではありません。
間違った後どうするかが、失敗か成功かの分かれ道になります。
間違ってしまったがきっかけで成功することは、よくあることです。
成功に至るまでは、たくさんの過ちを犯すのは当然です。
間違うのは実に人間らしいことです。
過ちを犯すことで、もっと大きな成功をつかむこともできます。
間違った時点であきらめないことが大切です。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4772
「『空気』を読める人が、成功する」  (2015/10/27 [Tue])
日が当たっているところは暖かくて、日影は寒いと感じる人は、
今日は夕方になってめっきり冷え込んだということもわかります。
変化を肌で感じることができるようになります。
温かい冷たい、暑い寒い、おいしいまずい、気持ちがいい気持ち悪い、
そういう微妙な感性を磨いておくことです。
これはむずかしいことではありません。
人間が生きていくうえで、基本的に大事なことです。
ツルツルなのかザラザラなのかを肌で感じ取るのです。

やりたいことが見つからない人は、目で見つけようとしています。
視覚のほかの4感を切り捨ててしまっています。
やりたいことは、視覚以外の部分で見つかります。
物事を甘く見てはいけません。

ぼけた感覚ではやりたいことが見つからないのです。
成功できない人は、あらゆるものを甘く見ています。
なめてかかるわけでありませんが、感じる力がないのです。
「甘い」というのはスイートではなく、フォーカスがぼけているということです。
フォーカスが合っていないから、輪郭がぼやけて見えます。
なめてかかるなら、まだいいのです。

実際になめてみれば味がわかるから、味覚を働かせることができます。
なめてもいないのです。やりたいことが見つからないのは、
今の温度や空気を感じていないということです。
「自分力」は、空気を感じる力です。
空気は気持ちの反映で動きますから、
自分の気持ちの反映が自分のまわりの空気を動かします。
相手の気持ちは相手のまわりの空気に伝わってきます。
2人で何かをやっている時は、
自分の気持ちの空気と相手の気持ちの空気が接して、
すでに動いています。「空気を読む力」というのは、その力です。
ヒット商品を生み出す人は、
世の中全体の空気がどう動いているかを把握できる人です。
サービス精神のある人は、
お客様の空気は今どういう状態のあるかを感じる力があるのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4771
「ボーっとしていては、やりたいことが見えてこない」  (2015/10/26 [Mon])
「やりたいことが、見つからない」と
言っている人のほとんどは、ボーっとしています。
ボーっとしたままで、やりたいことは見つかりません。

やりたいことが見つかってから目を覚まそうとしても、
やりたいことは見つからないのです。
やりたいことを見つける前に、まず目を覚まさなければなりません。
「出会いが見つからない」と言う人も、ボーっとしています。
目が覚めていません。五感がぼけているのです。

ボーっとしていたら、どんなチャンスも、どんな出会いも、
やりたいことも、夢も見つかりません。
ボーっとしたままで何か見つけられるという思い込みは、間違いです。
人がなかなか行動を起こせないのは、才能がないからでも、
適性がわからないからでもなく、ただ、ボーっとしているからです。

ボーっとしている人に、「あなた、ボーっとしていますよ」と
注意してくれる人もいません。
「あくせく働け」と言っているわけではありません。
「ボーっとしている」と反対語は、「あくせく働く」ではありません。
「センサーを研ぎすますこと」です。
感じる力をつけておくことです。
ボーっとしている人は、感じる力が鈍っています。

たとえばタクシーに乗った時に、
運転手さんに「今日は暖かいですね」と聞かれて、
「日の当たっているところは暖かいけど、日影は寒いですね」
と返事のできる人は、ボーっとしていません。
感じています。「さあ、どうだっただろう」と思い出せない人は、
センサーが働かずに暑いも寒いもわからなくなっているのです。
これがボーっとしているという状態です。

風邪を引いてボーっとしている状態は、
やる気が出ないのではなく、感度が鈍っているのです。
おいしいものを食べた時においしいと感じる力があれば、
ボーっとしていません。おいしいものを食べたいと言っても、
ボーっとしたままでは何を食べてもおいしくはありません。
風邪を引いている時は感度が鈍っているから、
おいしさを感じることができません。

どんなに疲れていても、感性がキンキンに働いていたら、
おいしいものはおいしいと感じる。
どこが暖かくて、どこが寒いかもわかります。
今、自分の体のどこに汗をかいているかも感じることができます。
ボーっとしないということは、感じる力をボケさせないことです。
頑張ることではありません。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4770
「『もらい泣き』できる人が、成功する」  (2015/10/25 [Sun])
福岡ドームの社長、高塚猛さんによると、
人間の泣く時には、4通りの泣き方があるそうです。
(1)悲しくて泣く 
(2)悔しくて泣く 
(3)うれしくて泣く 
(4)もらい泣きをする 

もらい泣きは、唯一自分のことではない泣き方です。
これが一番大切です。
他人がやっていることなのに、自分がもらい泣きしてしまう。
相手に本気で共感できなければ、もらい泣きはできません。
結婚披露宴で、新婦の友達がみんな涙をボロボロ流しています。

男性はよくバカにしますが、あれが共感です。
これが男性にとって一番理解できないところです。
もらい泣きができるようにならないと、本当の共感できません。
もらい泣きすることで、その人の置かれているつらい状況を理解できます。
本当にしなければいけないことは、理解より前に、共感してあげることです。
理解は左脳ですることですが、共感は右脳の感情です。
左脳で状況を把握しても、もらい泣きにはなりません。
状況を冷静にデジタル的に解釈するだけです。
直感的に、この人は大変な状況に置かれているなとか、
その中でも頑張っているなと思う時に、
感覚的にもらい泣きの涙となります。

大人になると、だんだん泣けなくなります。
涙もこぼれなくなってきます。
最初になくなる涙が、もらい泣きです。
子供は、よくもらい泣きをします。
私は、子供の時、妹が泣きながら帰ってくると、自分も涙が出ました。
どういう状況で泣いているかわからないのに、
妹が泣いているだけで涙が出てしまったのです。
これが本当のもらい泣きです。
意味がわかって泣くというのは、自分が悲しくて泣いたり、
悔しくて泣いたり、頑張って感情移入して泣いているにすぎません。
泣いている仲間がいて、その仲間につられて、
意味がわからなく涙が出てしまうのがもらい泣きなのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4769
「与えられたネットワークを、自分のものと勘違いしない」  (2015/10/24 [Sat])
人脈には、2通りあります。
(1)与えられた人脈 
(2)自分からつくり上げた人脈 
与えられた人脈も人脈の一つです。

でも、いざという時に役に立ちません。
努力しないで手に入れたものは、
努力して手に入れたものにはかないません。

「私は人脈が広い」と言っている人でも、
まわりから与えられた人脈が広いだけの人が多いのです。

たとえば就職の面接で、
「私は人脈が広い」という大学生がけっこういます。
よくよく聞いてみると、「うちの大学は学生数が○万人」などと言います。
それは人脈とは呼びません。同じ大学に在籍しているだけです。
その人が連絡したら頼みごとを聞いてくれるのか、
集合をかけたら集まれるのかというと、集まりません。
たとえ100円でもお金を貸してくれる人が何人いるかとなると、
ほとんどの人が関係のない人たちになってしまいます。

経営者の二代目も、結局はお父さんの人脈であって、
それは与えられたネットワークに過ぎません。
本当に有効に生かせるのは、自分がコツコツ築いた人脈です。
コツコツ努力することによって、
与えられた人脈を自ら切り開いた人脈に変えていくことができます。
与えられた人脈と、自分で切り開いた人脈は、
まったく別物ではありません。

親の代からの知り合いを自分の知り合いとして、
自分の努力で組み直していくこともできます。
上司から紹介されたお得意先を、
あなたの努力であなたのお得意先にしていくこともできます。
この作業が大切なのです。
もともと人脈のない人は、
自分には人脈がないと分かっているから、
一からこの作業をすることができます。

ところが、もともと人脈のある中に放り込まれたまれた人は、
これを「自分力」だと考えてしまいます。

「自分力」とは、みずから切り開いた人脈を持つことです。
大企業に入った人は、これを錯覚しがちです。
その会社、組織は、大きなネットワークを持っています。
それは一個人の力ではありません。
組織の力が大きければ大きいほど、
常に自分の力が一体どれぐらいかを意識しておきましょう。

自分の力が、いつの間にゼロになっていることをつい忘れてしまいます。
せっかく大きな会社に入ったら、
その会社で与えられた人脈をベースに、
自分の人脈に変えていく努力を怠ってはいけません。

「自分力を高めるヒント」より抜粋」

vol. 4768
「本当の友達は、時間を縛らない」  (2015/10/23 [Fri])
友達には2通りあります。
(1) 時間を縛る友達
(2) 時間に縛られない友達
本当の友達は時間を縛りません。

「いつも一緒にいてくれ」
と言うのは、時間を縛る友達です。

「会いたい時に会えないのは本当の友達や恋人ではない」
と言うのは、時間を縛る関係です。

時間を縛る関係をつくると、
あなたの可能性や行動力の幅が狭まってしまいます。
時間に縛られない友達をつくっていきましょう。

これは、相手に求めることではありません。
あなたが相手にしてあげることです。
相手の時間をできるだけ縛らないような関係を作って行くことです。

例えば、「メールを送っているのに返事をなかなかよこさない」
と怒るのは、相手の時間を縛っているのです。
「メールをもらったら、すぐに返事を返さないといけない」
と言うプレッシャーを相手に与えることになります。
相手にとってあなたは時間を縛る友達になっています。

友達の多い人は、相手の時間を縛らない人です。
時間を縛らないから友だちを増やすことができたのです。
友達を増やせない人は相手の時間を縛っています。

時間を縛る友達は長続きしません。
「携帯に電話がかかってきたら、いつも出なければいけない」
と言う関係は息苦しいものです。

メールの良さは、いつもらっても、
すぐに出なくても、後で返事をすることができることです。
携帯電話は留守電機能を持っているのに、
電話がかかってきたらすぐに出なければならない関係は、
時間を縛る関係です。

相手の時間を縛らないことが、友達を増やし、
ネットワークを広げていく大切な要素です。

あなたが時間に縛られない友達をつくるだけでなく、
あなたも相手の時間を縛らない友達になってあげることです。

テクノロジーが進化すればするほど、
相手の時間を縛ろうと思えばいくらでも縛れるようになります。
携帯電話がなかった時代には、
すぐにコールバックしなくても「出かけていたから」ですみました。
今は「出かけていた」と言うのは口実にならなくなりました。

テクノロジーが進化すればするほど
本当は時間は増えていくはずなのに、
ともすれば時間を縛る関係になって、
時間を失っていく可能性があります。


「自分力を高めるヒント」より抜粋



vol. 4767
「何にでも『ぜひ』と言う人は、誘われなくなる」  (2015/10/22 [Thu])
あなたが、「パーティーがあるから来ませんか」と誘われたとします。
声をかけられると、「ぜひ行きます」と、
ニコニコ笑って答える人が多いです。

でも、そう言っていきながら欠席する人もいます。
「ぜひ行きます」と言われると、主催者側は
出席者としてカウントします。

スケジュールを確認して確実に行けるのか、
気持ちとして行きたいけれど実際には行けないのか、
はっきり区別して先方に伝えないと主催者側は困ります。

立食パーティーの場合でも参加人数によって予算が変動するので、
準備したのに来なかったら迷惑がかかります。
まして着席形式のパーティーでは、
席を 一人分増減するだけで全体の席のレイアウトが変わります。
レストランやホテルは、ムダな食材を残さないために
ギリギリいっぱいの人数分しか用意しません。
急に1人分増やすと迷惑がかかります。
食材を何日も前から仕入れ、準備しています

パーティーに誘われた時は、
出席の連絡よりも欠席の連絡をはっきりしてあげることが、
主催者側にとっては親切なのです。

人から誘われると、「やりたい」「参加したい」「行きます」
と必ず言う人がいます。
いつも実際の行動が伴わないと、
「ああは言っているが、あの人は本気じゃない人だ」
と言う印象を持たれてしまいます。

本気でいったときも、
「あいつはどうせ行動が伴わないから」
と参加人数のカウントに入れてもらえない人に
いつの間にかなっています。

当人は、そうみなされていることに気づきません。
これは怖いことなのです。


「自分力を高めるヒント」より抜粋




vol. 4765
「意識が向いていないのに、『向いているか』ばかり気にしない」  (2015/10/21 [Wed])
 就職する学生から、
「私って何に向いていますか」という質問を受けます。
就職する学生だけでなく、社会人からも同じような質問を受けます。

「今の仕事に向いていないので、むいている仕事を
探そうと思うのですが、私って何に向いているでしょうか」
と質問をします。

転職して、「自分に向いている仕事」に進もうと思っているのです。
占いで自分が何に向いているかを探そうとしている人、
遊びならともかく、真剣にイエス・ノーの矢印アンケートに
答えることによって、自分のむいているものを探そうとして
いる人がたくさんいます。

みんな自分が何に向いているかを一生懸命探そうとしています。
これは確かに大事なことです。
でも、何に向いているかは、他人にはわかりません。
他人のほうが客観的に自分を理解してくれるだろうと
言うのは間違った解釈です。
他人の方がわかることもたくさんあります。

でも、何に向いているかということは、
能力的に向いているということより、

意識的に向いていることが大切です。

「向いている」と言うことには、2通りあります。
(1)能力や適性が向いていること
(2)その人の意識が向かっていること
わかりやすいのは、自分の意識が
どちらのほうに向かっているかです。

客観的に見て、
「あなたはこちらのほうに向いていますよ」ということだけでなく、
「自分が向かっている」かどうかです。

顔がどっちに向いているかということだけではありません。
顔がどっちに向っているかは、まわりの人が見てもわかりません。

あなたは、自分の心を自分のやりたいことに向けていますか。
自分のやりたいことに対して心を真正面に向けることが、
「自分力」をアップさせるのです。

もし、ズレが生じたら、そのズレを修正する力が必要なのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4765
「会議で長演説をしてアピールする人は、仕事ができない」  (2015/10/20 [Tue])
会議で発言する能力も「自分力」です。
そこで2通りの問題があります。
(1)全然発言できない人 
(2)発言はするが長演説になる人 

発言できない人は自分の意見がない人ですから、これは問題外です。
長演説する人も、実は言いたいことは何もないのです。
会議の席で長演説することによって、
自分がいかに仕事をしているかアピールしているにすぎません。
会議の発言は、選挙演説ではありません。

しかし、その人は、会議での長演説を選挙演説のつもりでしゃべっています。
その内容はたいてい中身がありません。
会議で自分の意見をポイントを押さえて短く述べられる能力が、
本当の「自分力」です。
会議で長演説をする人は、ふだん仕事ができない人です。
その人は自分でもよく分かっています。
その後ろめたさからついつい長演説になってしまって、

1時間のうち40分以上しゃべる人がいます。
これは会議でなくて演説です。
自分の存在感をアピールするために、
演説会で大勢の人の時間をムダに費やすのは避けたいものです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋


vol. 4764
「『今の仕事』を面白がる人に、『次の仕事』が来る」  (2015/10/19 [Mon])
ヘッドハンティングされる人は、今やっていることを面白がっている人です。
今やっている仕事を面白いと感じられない人は、
会社からリストラされるか、
自分で仕事を探さなければいけない状況になります。

これからの世の中は、「ヘッドハンティングされる人」と、
「リストラされる人」の2通りに分かれます。

その違いは、今やっている仕事を面白がれるかどうかです。
「チャンスが欲しい」とみんなは言います。
でも、今やっていることの中に、チャンスはたくさんあるのです。
チャンスが欲しいと言っている人は、
今やっていることの中にあるチャンスを見逃しています。

今やっていることを一生懸命やることが、チャンスをつかむコツです。
「どこかほかのものの中にチャンスがあるに違いない」と思っていると、
今やっていることをおろそかにします。

そして、ますますチャンスをつかめなくなってしまうのです。
今やっていることの中にチャンスがゴロゴロ転がっているのです。
チャンスが多い人ほどチャンスのありがたみがわからなくなって、
いつまでたってもチャンスがつかめません。

チャンスのありがたみがわかったら、その人は成功します。
放っておいても一生懸命やります。
だから、チャンスは少なければ少ないほどいいのです。
そのありがたみがわかるからです。
チャンスはレア物であっていいのです。

出会いも少なければ少ないほど、その出会いの貴重さがわかるから、
その人は幸せな人生を送ることができます。
たくさん出会っている人は、出会いの貴重さがわからないから、
出会いの多い人ほど友達が少なくなります。
友達の多い人は、実は出会いの少ない人なのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4763
「立ち食いそば屋さんから、ヒーローが生まれる」  (2015/10/18 [Sun])
駅前には、必ず立ち食いそば屋さんがあります。
これが、日本が経済成長を遂げた一因です。
立ち食いそばで大事なことは、安いことだけではありません。
早いことです。

仕事を一生懸命頑張っている人は、食べている時間がありません。
立ち食いそばは、カロリーを素早く補うことができます。
日本の駅前にこれだけ立ち食いそば屋さんがあるということは、
それだけ頑張っている人がいるということです。

立ち食いそばで何を食べたかよく分からないまま食べて、
サッと仕事に向かっていく人たちが、これだけいるのです。
私もサラリーマン時代、立ち食いそば屋さんでよく食べていました。
映画ばかり見て、勉強と映画だけで時間がつぶれていた大学時代は、
食べる時間がなくて、立ち食いそば屋さんのお世話になっていました。
人生の中で、立ち食いそば屋さんで食べる時期をそこかで持たないといけません。
食べる時間を惜しんで働く時期、勉強する時期です。

立ち食いそば屋さんは、立ち食いそばを売っているのではありません。
「一生懸命」を売っているのです。
それはファーストフードも、牛丼も、コンビニのおにぎりも同じです。
立ち食いそばがなかった時代には、おにぎりが、
日本人にとって一生懸命働くということの象徴でした。

のんびりご飯を食べるようになったら、
その人は次のステップには進めません。
今でも、私は時々立ち食いそば屋さんに行きます。
立ち食いそば屋さんに行くと、私がサラリーマン時代に、
こうやって一分一秒、一刻を惜しんで
仕事をしていたというエネルギーがよみがえってきます。
そのころと比べて、「今、一刻一秒を惜しんでしことをしているかな」
と言うことを反省させてくれます。
たまに立ち食いそばが食べたくなるのは、
エネルギーを求めに言っているのです。
ボーっとしていないか、反省に言っているようなものです。
立ち食いそば屋さんには、そういう気合いがあります。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4762
「スタッフの人数が減っても、こなせるパワーを身につけておこう」  (2015/10/17 [Sat])
仕事の量と、それをこなすスタッフの数には、
必ずしも相関関係はありません。
リーダーがいつまでもスタッフ側の意識でいると、
全体の仕事量をスタッフの人数で割った分が
自分の仕事量だと思ってしまいます。

スタッフの人数は、一番忙しい状態にも
対応できるように配置されています。
たとえ欠員が出てもこなせるだけの
スタッフを準備するのがリーダーの仕事です。
つまり、スタッフ1人がこなさなければならない仕事量は、
普通の状態なら少なくなります。
軍隊では、自分でこなさなければいけない仕事量は、
平常時でなくて緊急時の仕事量で決まります。
仕事量は一定ではありません。
いざ戦闘態勢に入った緊急時には、
平常時の何倍も仕事量をこなすことができなければいけません。
いつ戦争があるか分からない方、
リーダーは常に緊急時をベースに物事を考えています。

逆にスタッフの側は、平常時をベースに仕事量を考えてしまいがちです。
スタッフは、仕事が忙しくなると、
「到底できないから人数を増やしてくれ」とクレームを出します。
平常時に頭割りした量が自分のこなすべき仕事量だと、
いつの間にか考えているからです。
「自分はこれだけの仕事をすればいい」と、
自分で自分を甘やかしているのです。
与えられた仕事を時間内に仕上げることができたらOKなのではありません。
それでは足りないのです。
仕事量が少ない平常時に、
自分の仕事をする能力を上げる訓練をするには2通りの方法があります。
(1)ほかの人の分の仕事まで片づける 
(2)その仕事をもっとスピードアップしてできないかと考える 

平常時にスピードアップする訓練をしておかないと、
戦闘状態に入った緊急時の仕事量をこなすことはできません。
緊急時の仕事能が、本当の「自分力」です。
戦闘状態に入ってから「自分力」をアップさせることはできません。
スタッフの人数の頭割り分だけ仕事をすればいいという発想の人は、
リストラ対象になるのです。
平常時に、「緊急時における自分の能力をどれだけ
アップさせておくことができるか」と言う意識を持つことです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4761
「2つ以上の用件を言う時、間を開けると提案は通らない」  (2015/10/16 [Fri])
相手に2追従の用件を伝える時、
1つ目は誰でもすぐに伝えることができます。
1つ目の用件と2つ目の用件を言う間に間ができるかどうかに個人差が出ます。

1つ目の用件を言った後に「2つ目は、えーと、何だっけな?」
という言い方をすると、2つ目の用件は
それほどたいしたことではないと相手に伝わってしまいます。
大した用件ではないと思われてしまうと、
先に言った1つ目まで相手に熱意が伝わらなくなるのです。

二者択一の問題で「Aは○○、Bは何だっけな」と言われた時は、
答えはたいていAです。
レストランでメニューを出されて説明を聞く時に、
「1つは○○、2つ目は何だけっかな」と言われると、
1つ目すらたのみたくなくなります。
いかに2つ目を立て続けに言えるかで、1つ目の重要度がわかります。
たった1秒でも、1つ目と2つ目の間に間をつくってはいけません。
熱意がないだけではなく、話が整理できていない人ほどそうなります。
ダンドリや要領が悪いのです。
ダンドリができていないことと熱意がないことは、本来は別のことです。

しかし、間ができたために損をしてしまうのです。
電話をかける時、1つ目の用件を言っている間に
2つ目の用件を忘れてしまうことがあります。

事前に用件をメモしておけば、ヘンな間はあきません。
メモを用意しておかなかったのはダンドリの悪さです。
「何だったっけ」と考えているうちに、
1つ目のインパクトまで弱くなってしまうことに気をつけましょう。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4760
「勉強も仕事も、宿題をもらえれば成功」  (2015/10/15 [Thu])
得意先にプレゼンテーションに行くとします。
そのプレゼンがいつも成功するとは限りません。
成功しなかった時は、得意先から宿題をもらってきましょう。
たとえ売り上げにはならなくても、得意先から宿題をもらってくれば、
得意先との関係が長続きします。

いかにお客様から宿題をもらうかにエネルギーを注ぐことは、
結果として売り上げアップにもつながるのです。
「自分力」とは、お客様から宿題をもらう力です。
学校では、先生から「今日の宿題はこれだ」と言って渡されます。

ところが社会に出ると、「今日の宿題はこれだ」と相手からは言ってもらえません。
「今日はこれを宿題としていただきました」と、
もらう側が宿題を提案しなければなりません。
その提案は、お客様との会話の中で無限に出てきます。
「これを宿題としていただいて帰ります」と言うと、
次に会うチャンスが生まれます。
「この間いただいた宿題、自分なりに答えを考えてきました。
とか、「こういうふうではないかと思ってプランをつくってきました」と、
自主プレゼンができるようになります。

チャンスがつかめないと言っている人は、宿題を作り出していないのです。
宿題は、相手がくれるものではありません。
宿題は、自分でつくらなければいけないのです。

宿題をどれだけつくることができるかは、
その人がチャレンジしているかどうかによります。
常に自分に新しい課題を与えていくのです。
自分一人だけのチャレンジではありません。
相手と一緒にやることなら、お客様、お得意様もパートナーです。
同じチーム、同じプロジェクトをつくっているという意識で、
その得意先からいかに宿題をもらえるかが大切です。
相手から指示されたものは宿題とは言えません。
それは単なる命令です。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4759
「理由がわかっていれば、成績が上がらなくても、あせらなくていい」  (2015/10/14 [Wed])
成績が上がらない時の対処の方法は、2通りあります。
(1)理由がわかっていて成績が上がらない時 
(2)理由がわからなくて成績が上がらない時 
理由がわかっていて成績が上がらない時は、問題ありません。

その原因を解決すれば、成績を上げることができます。
チャレンジしている時は、成績はなかなか上がりません。
あなたがやるべき技術が、今はまだ身についていないからです。
それが成績を一時的にダウンさせているのです。

成績が横ばい状態の時だけでなく、たとえダウンしても、
理由がわかっていれば大丈夫です。
危険なのは、理由がわからずに成績が上がることです。
あなたの中でバブルが起こっているのです。

なぜ成績が上がっているのか説明できないと、ある時、
バブルがはじけてドンと落ちてしまいます。
バブルが危険なのは、はじけた時に、
すべてのバランスが崩れるからです。

理由がわかっていて成績がダウンしている時は、バランスが崩れません。
だから、理由もなく成績が上がることより、
理由があって成績がダウンすることのほうが正常です。
成績が横ばいやダウンしていることだけで一喜一憂する必要はありません。

成績がダウンすると、ヤル気がなくなってしまう人がいます。
チャレンジするのをやめてしまう人もいます。
せっかく理由がわかってダウンしているのに、やめてはいけません。
長期的に技術を身につけている人、手に職をつけている人、
芸を磨いている人、「自分力」をつけていこうとしている人は、
ダウンする時期が必ずあります。

フォームを直している過程では、ダウンしないほうがおかしいのです。
技術というものは、1つだけで伸びていくものではありません。
必ずパーツに分かれています。
そのパーツが1つでも狂うと成績は上がりません。
1つの部品を交換すると、全体のバランスの再調整が必要になります。

これが単純な機械であれば、一部を取りかえても性能はダウンしません。
高性能な機械であればあるほど、1つの部品をよりグレードアップすれば、
必ず一時成績がダウンして、それを微調整する作業が必要になります。
ある時差を伴って、しばらく後に成績がアップしてきます。
アップした時には、前の成績よりも1つ上のステップに進んでいるのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4758
「『難題に共感できる力』をつけよう」  (2015/10/13 [Tue])
難題にぶち当たった時にまずしなければならないのは、
難題を解決することではありません。
難題に共感することです。

あなたの恋人が難題を抱えていて相談された時、
どうするかを考えたらわかります。
難題を解決しようとする男性は、解決策をとうとうと語ってしまいます。

しかし、それでは女性は納得しません。
そこには共感がないからです。
女性から相談された時に信頼される人は、
すぐに解決策を言ってくれる人ではなく、共感してくれる人です。
「なるほどね、それは大変だったね」と言えるのが、共感力のある人です。
「自分力」の中には「問題解決力」もあります。

でも、まず必要なのは「問題共感力」のほうです。
他人が持っている問題に対して「それは大変だったね」
と声をかけてあげられる力が必要なのです。
問題解決力をつけるのは簡単です。

危ないのは、問題解決力がつけばつくほど問題共感力がなくなることです。
問題解決力のある人は、大変な問題を部下や恋人から相談された時に、
「そんなの簡単だよ」と言ってしまいます。

問題共感力のある人は、
「そうなんだよね。それってむずかしいんだよね。
大変なんだよね」と言ってあげられます。

女性が男性に相談する時は、
実は解決策を求めているわけではない時があります。
その時は、自分が置かれている状況がいかに大変か、
共感してもらいたいのです。
解決策を論理的に筋道を立てて言ってくれることを求めていません。
モテる男性は、解決策など言いません。
女性は、自分の中に解決策をすでに持っています。
解決策を持っているのに相談するのは、共感してほしいからです。
女性が求めているものを的確に把握できる男性はモテます。
自分自身に問題が降りかかってきた時でも、
いきなり解決策を探そうとすると解決策は見つかりません。

解決策を見つける前に、「それって大変なことだね」
と自分自身に声をかけてあげると、冷静になれます。
「自分の中に、問題にぶつかって悩んでいる女性が存在する」
と考えることができる男性になることです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4757
「した後にくよくよしないことは、やっていい」  (2015/10/12 [Mon])
やっていいことと、やってはいけないことの基準を持ちましょう。
その基準は、できるだけシンプルにします。
複雑な条件を付けてしまうと、
やっていいことといけないことの基準があやふやになるからです。

あやふやになると決断力が鈍ります。
「よし、これはやろう」、「これはやらない」という基準を
シンプルに決めておけば、迷わずに、
その瞬間で素早く決断することができます。
素早く決断することで、成功を増やしていけます。

その基準は、「やった後、落ち込まないこと」です。
せっかく頑張ってやったのに、
そのことで後でクヨクヨ悩むようなことは、最初からやらないことです。
何かをやろうとする時には、
後で落ち込まないことをやらなければなりません。
どんなに楽しいことをやったとしても、やっている最中は一瞬です。
やった後は、一生続きます。「ああ、あんなことやらなければよかった」、
「やっちゃったな」とクヨクヨ落ち込むようなことは、やらないことです。

やる時にはつらいことでも、やった後、
落ち込まないことであれば、やってもいいのです。
肝心なのは、やった後、クヨクヨしたり落ち込んだりするかしないかです。
事前に予測して、やるかどうかを判断しましょう。
やる前に、やった後クヨクヨするかどうかわからないことは、めったにありません。
分からないのは真剣に考えようとしなかっただけです。

衝動買いは、いけないことではありません。
買った後、「またムダづかいしてしまった」とクヨクヨすることが、
買い物依存症にハマっていく悪いパターンになるのです。
依存症かそうでないかの境目は、その後にクヨクヨするかしないかです。
たとえ衝動買いしても、それでストレスを発散できたら、

その衝動買いには意味があります。
「あんなも買わなければよかった」「ムダづかいしてしまった」
とクヨクヨ悩むのであれば、その衝動買いはストレスの発散どころか、
逆にストレスをためてしまうのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4756
「建築家の仕事は、コンペにチャレンジすることだ」  (2015/10/11 [Sun])
設計して家を建てることだけが建築家の仕事ではありません。
「コンペ(試作競技)に参加すること」が、一流とされる建築家の仕事です。
建築家はプロゴルファーと同じです。
常に試合に参加することが建築家の仕事直です。
プロゴルファーの仕事はゴルフをすることではなく、試合に参加することです。
勝ったり負けたりすることがプロゴルファーの仕事です。
ゴルフをすることだけが仕事だったら、それはアマチュアです。
プロは、コンペに参加しなければなりません。
競い合って、時には勝ち、時には負けるのがプロです。

「建築家は芸術家だ」と考えてしまうと、
自分の作品が1番だと思っているのに、
「コンペに参加して、なんで優劣をつけられなければならないのか」
という気持ちになりがちです。
スポーツだけではなく、あらゆる仕事に試合が存在します。
建築家は、自分が1番だと思っている人たちばかりです。

しかし、実際にはコンペが存在し、
プロゴルファーと同じように、常に競争させられています。
大きな建築物ができるたびに、「これは○○さんが設計した」と言われます。
まわりの人は、「こんなのが設計できて楽しいだろうな」とか、
「きっと儲かるだろうな」と思います。
でもそれは仕事の一部で、常にコンペで競争して、
勝ったり負けたりするのがプロの建築家の仕事です。
その中で創造力を伸ばしていくのです。

競争と創造は相反するものだと考えると、
「子供たちを競争させてはいけない」
という誤った教育の考え方が生まれます。
競争させると創造力を奪うと思われがちです。
しかし、競争することによって伸びる創造力もあるのです。
競争しないで、「これがいいと言ってくれる人だけと付き合いたい」
と思っている人は建築家にはなれません。
建築家の仕事の多くはコンペで決まります。
建築家の世界は、スポーツよりもスポーツ的な世界なのです。
誰が勝って誰が負けたか、明確にわかります。
スポーツの世界だけがスポーツではありません。
サラリーマンの世界も毎日がコンペの連続です。
おれが1番だと思い、コンペなんかに参加するのは
潔しとしないというのはプロではありません。
それは趣味の世界です。

趣味としてのサラリーマンと、プロのサラリーマンがいるのです。
趣味としてやるのなら、コンペに出なくてもいいのです。
プロのサラリーマンとして一流になりたかったら、
コンペに出て負けるリスクも背負わないといけません。
負ける屈辱感を味わわないと、一流にはなれません。
一流になるためには、負けることによって、
より創造力を磨いていくことが大切なのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4755
「挑戦してうまくいかなくても強くなれる。守って成功しても強くなれない」  (2015/10/10 [Sat])
壁に当たった時には、2通りの対処の方法があります。
(1)安全な手を使って守りに入る 
(2)チャレンジする 

往々にして、安全な方法をとり、無難に守っていくやり方をとりがちです。
無難に守って、たとえうまくいったとしても、強くなれません。
強くなるためには、チャレンジするほうがいいのです。
チャレンジしても成功する確率は低いです。
でも、確率にこだわってはいけません。

成功しなくても、チャレンジしたことは確実にあなたを強くします。
何割の確率でできたかを考えてはいけません。
いくつできたかが大事です。

イチロー選手は、打率にはこだわりません。
何本ヒットを打てるかにこだわっています。
「大リーグ2年目でも、200本安打をクリアした時に一番充実感を感じた」
とイチロー選手は言っています。

打率にこだわると、人間は怖くなり、保守的になります。
「もしここでヒットを打てなかったら打率が下がる」と考えると、怖くなるのです。
怖く感じると、本来自分が好きでやっていたことが、
だんだん嫌いになっていってしまいます。

好きなものが嫌いになるのは、危険なことです。
1本でもたくさんのヒットを打ちたいと思うと、早く打席に入りたくなります。
ところが打率を意識し始めると、調子が悪い時には、
「このまま打順が回らなければいいな」、
「打席に入りたくないな」と思うようになります。
せっかく好きなことをやっているのに、そう思うことはもったいないことです。

打率のこだわり始めると、
好きだったものが嫌いになってしまう可能性があります。
調子のいいときだけではないのですから、打率にはこだわらず、
「何本ヒットをうてたか」に挑戦していかなければいけません」
打率を下げないために安全策をとるよりは、
常にチャレンジしていくことで、
「自分力」はより強くなっていくのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4754
「『みんながやりたくないこと』をやった人が成功する」  (2015/10/09 [Fri])
「どういう仕事をやりたいか」と聞くと、たいてい同じ答えが返ってきます。
それは、誰もがやりたい仕事です。
その時のブームもあるし、楽しそうな仕事もあります。
「自分もあんな仕事がしたい」と、みんながいいます。
しかし、その仕事がやれる人とやれない人がいます。

運のいい人や、才能がある人だけが、
やりたい仕事をできるわけではありません。
やりたい仕事をするために、やりたくないことをした人が、
やりたい仕事ができるのです。
「やりたくないこと」はできるだけしないで、
やりたいことだけやっていたのでは、
やりたいことができるようにはなりません。
みんながイヤがるようなことをすることによって、
やりたい仕事にたどりつけるのです。

やりたくない仕事は通過点で、やりたい仕事の一部なのです。
「やりたくないことをやりなさい」という場合は
「やりたくないこともやりたくないことの一部として頑張ろう」
という意味が含まれています。

やりたいことだけをやっていては、やりたいことはできません。
やりたくないことは、あなただけではなく誰もがやりたくないのです。
やりたいことは千差万別です。

やりたいことだけをしている人は、1人もいません。
地味な作業は誰でもやりたくないし、
面倒くさいことは誰でも避けて通りたいはずです。
やりたいことができる人は、やりたくないことを平気で通過できる人です。
誰もがやりたくないことをやった人が成功者になれるのです。
3Kの仕事が平気でできる人は、商売でも成功します。
3Kの仕事はできるだけ避けたいという人は、商売でも成功できません。
トイレ掃除ができない人はスチュワーデスにはなれません、
やりたくないことをいくつも通過していかないと、
やりたいことにたどりつくカギを手に入れたり、
パワーを身につけることはできないのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4753
「『自分の仕事ではない』という考えは、自分をただの歯車に追い込んでいる」  (2015/10/08 [Thu])
「自分の仕事ではない仕事」を押し付けられることがあります。
自分の責任ではない責任を押し付けられてとがめられることがあります。
自分のやった失敗ではないのに、お客様から叱られることがあります。
冤罪として他人の罪をかぶせられることがあります。
お客様は、その会社の人全体が悪いと言ってクレームを言います。
個人で働いていたら、どなられた時は必ず自分のせいです。
チームで働くと、自分のせいではないことでどなられる可能性が出てきます。
自分以外のことでどなられた時は、チャンスです。
他人のしたことを自分のこととしてきちんと謝れたら、
あなたは組織の歯車から抜け出すことができます。
「それは私がやったことではありません」といった瞬間に、
あなたは組織の歯車になってしまいます。

上司にも歯車の人がいます。
部下がした失敗に対して、「よく叱っておきます」という上司は、
失敗を自分の問題としてとらえていません。
部下がした失敗で自分の失敗ではないと考えた時点で、
上司はそのチームのリーダーではなく歯車になります。
組織の歯車になってしまうかどうかは、本人の自覚で決まります。
ほかのメンバーの仕事も手伝ってあげようという
気持ちの余裕があれば、歯車ではなくなります。
ほかの人の失敗のリカバーに一緒に努力し、
お客様や上司からどなられることを引き受けらえるようになれば、
歯車にならないですみます。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4752
「上司を出世させる部下が、出世する」  (2015/10/07 [Wed])
自分が成功したいと思ったら、上司と仲間をさせましょう。
自分だけが成功したくて努力しても、実は成功にはつながりません。
成功者は、上司が必ず出世しています。
「いい派閥に入って運がよかった」ということではありません。
頑張って上司を成功させたから、部下も成功したのです。
上司も、自分が成功したかったら部下を成功させることです。
部下が成功すれば、必然的に上司は成功できます。

自分が手に入れようと思うと、成功は手に入らないものです。
まわりの人に成功を与えようと思うと、自分が成功できます。
上司も部下も同僚も、みんな同じです。
同僚を失敗させて自分だけが成功することはありません。

会社の中では、入社年によって、
成功する人が多い年とダメな人が多い年に分かれます。
成功している入社年の人たちは、同期同士で成功させ合ったのです。
パッとした人がいない入社年の同期は、
自分だけが成功しようと足を引っ張り合ったのかもしれません。

就職試験の集団面接でも、
全員が残る場合と全員が落ちる場合のどちらかがほとんどです。
こんな狭い範囲で1番になっても、トップにはなれません。
「ここにいる全員一緒に予選を突破しよう」と考えたほうが成功しやすいのです。

自分がいかにして成功するかを考えるのは、とても難しいことです。
ところが「となりにいるこの人を成功させよう」と考えるのは簡単です。
相手を客観的に見られるので、いいアイデアが思いつきやすいのです。
自分が誰かを成功させてあげようと考えると、
必ず誰かほかの人も自分を成功させようと考えてくれます。
お互いに成功させ合ったほうが、より簡単に成功できます。
誰かを成功させる方法を見つけてあげると、
その人があなたにお返しをしてくれるのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4751
「全体は、さらに大きな全体の一部だと見ると、余裕が生まれる」  (2015/10/06 [Tue])
あらゆるシステムは、そのシステムだけで独立して存在するわけではありません。
あらゆるシステムは何かのシステムの一部です。
つまり、より大きな全体の一部になっているのです。
こういう意識でまわりを見られる余裕が「自分力」です。

子供にとっては家族が社会のすべてです。
お父さんが怖いと思ったら、
子供にとってはお父さんが社会で一番偉い人です。

大人になると、お父さんは会社で働いていることがわかるようになります。
会社に行くと、お父さんの上には上司がいます。
大人になると、「お父さんも上司に叱られながら仕事をしているのだ」と
余裕を持って眺められるようになります。

ところが、不満を感じている子供は、
「自分がハッピーでないのはお父さんのせいだ」と思いがちです。
家族は社会を構成する最小単位で、
世の中から見たら一部の一部に過ぎません。
しかし、核家族が多くなると、家族イコール社会、
世界のすべてだという意識から抜けられなくなります。

大家族の時代には、
「親も、おじいさん、おばあちゃんから見れば子供だ」と理解できました。
会社も同じです。
たとえば1人の部下が上司に対して不満を持っているとします。
その人にとっては、自分の部署が世界のすべてです。
その外側にある会社全体が見えません。
「自分のいるところは、会社の中の一部署だ」と意識できないのです。
その会社でさえ、世の中から見れば一部に過ぎません。
全体を見ることができれば、不満は消えていきます。
「自分力」をつければ、不満は消えていきます。

見ている世界が小さければ小さいほど、不満は大きくなります。
「上司も大変なんだ」と思えて来たら、
上司に対する不満はなくなります。
上司にも常に上司が存在すると理解できたら、
上司に対する不満はなくなります。
上司だって、いつリストラされるかわからないし、
会議でどなられているということが見えるかどうかです。

自分の部署しか見えてない上司も、
その狭い世界の中で不満をぶつけます。
自分の部署は大きな組織の中の一部で、
その組織も社会システムの中の一部だと思えば、余裕ができてきます。
不満を感じるか感じないかは、
その人が世の中をどれくらいの大きさで見ているかで決まります。

同じ現象でも、それを不満に感じる人と感じない人がいます。
不満に感じる人は、その現象を狭い世界の中で見ています。
不満に感じない人は、
その現象をより大きな世界の中の一部として見ることができるのです。

「自分力を高めるヒント」から抜粋

vol. 4750
「夢が見つかると、努力が楽しくなる」  (2015/10/05 [Mon])
「面白いか、面白くないか」「やりがいがあるかないか」の違いは、
今やっていることに意味を見いだせるかどうかで決まります。
意味が見つかると、努力が楽しくなります。
「努力することが楽しい人」と「楽しくない人」と、
2通りの人がいます。

努力することが楽しくない人は、努力しなくなります。
努力することが楽しい人は、人から言われなくても勝手に努力します。
楽しい努力と楽しくない努力があるのです。
楽しくない努力は長続きしません。
努力することは、必ずしも楽しくないことではないのです。
その行為に意味が生まれてくると、努力は楽しくなります。
自分の行為に意味を見出すためには、2つの条件があります。
(1)夢を持つこと 
(2)夢を具体化するための工夫をすること 
この2つがなければ、意味は生まれません。

夢がなければ、あらゆることに意味を見出すことができなくなります。
目先の面白いことばかりやるようになります。
夢があって、夢を具体化する工夫をしていけば、
その行為に意味を見出すことができます。
意味を感じると、面白くなるのです。

スポーツマンは、単調な反復練習をします。
まわりで見ている人は、
「よくあんな単調なことが続けられるな」とあきれるほどです。
でも、反復練習をすることでホームランが打てるようになり、
ストライクが取れるようになると思えば、意味が生まれてきます。
意味が生まれると、単調な反復練習は楽しいものに変わります。
他人から与えられるのではなく、みずから手に入れなければなりません。
「自分力」とは、そもそも意味のないものに意味を見出すことのできる力なのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 4749
「目先の面白さでごまかすと、夢が持てなくなる」  (2015/10/04 [Sun])
「面白い仕事がしたい」という人が多い。
「今やっている仕事はやりがいがない」という人もいます。
そういう人は、今やっている仕事がおもしろくないという意味で
「やりがい」という言葉を使っているのです。
面白さには2通りあります。

(1)目先の面白さ 
(2)先へ行っての面白さ 

目先で面白い仕事は、実は夢のある仕事ではありません。
夢のある仕事というのは、先へ行って面白い仕事です。
ある意味では、夢のある仕事ほど今は面白くないものです。

今、目先に面白いものがたくさんある人は、
夢を持てなくなる危険性があります。
目先の面白さにごまかされてしまうからです。
目先の面白さは危険です。
目先で面白いものは、少し先へ行くと面白くなくなります。
次から次へ面白さを変えていかなければならないのです。

今、面白くない仕事を努力してやっている人のほうが、
夢を持つことができます。目先で面白いものが、
先に行って夢につながるわけではありません。
「今やっている仕事は面白くないから、
先へ行っても面白くないだろう」という判断は誤りです。

はたから見ると、「あんな面白くない仕事をよく頑張ってやっているな」と
思われるようなことのほうが、実は夢はつながっていることが多いのです。
仕事が面白いか面白くないかは、
もっと先へ行ってからの夢につながっているかどうかです。
目先の面白い仕事をポンポン変えながらやっている人は、
だんだんマヒして面白くなくなり、夢まで失ってしまうのです。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 9748
「明日、必要とされるもの」を、今、努力して身につけておこう」  (2015/10/03 [Sat])
手に職をつけて食べていくことができるのは、「必要される人」だけです。
いつ必要とされるかには2通りあります。
(1)今、必要とされる 
(2)明日、必要とされる 

明日、必要とされるためには、今、努力しておかなければならないのです。
今、必要とされることにも2通りあります。
(1)過去に自分が努力して身につけたもの 
(2)努力しないで最初から持っていたもの 

どちらも明日必要とされる保証はありません。
たとえ過去に努力して身につけたものでも、
明日、必要とされるかどうかはわかりません。

昔のノートを使いながら大学で講義する先生がいます。
そのノートは、過去にその先生が努力して手に入れたものです。
しかし、来年、同じノートで授業はできません。
今は役に立っていますが、来年はもう役に立たないからです。

何年も同じノートで講義を続ける先生は、
努力の蓄積を怠っているのです。
明日、必要になるものは、今、努力して身につけることです。
昨日、努力したことは、明日はもう役に立たないのです。
今日までが限界です。
過去にたくさん頑張ったからといって、賞味期限はそんなに延びません。
今日か明日かぐらいの違いで、明後日には切れてしまいます。

だから、明日のための努力を、常に今日、追加しておくことです。
一度頑張ったから終わりではありません。
努力を日々積み重ねていける力が「自分力」です。
毎日勉強を続けられる力が「自分力」なのです。
努力とは、言いかえると工夫と勉強です。
今日、必要とされているから明日も必要とされるということはありえません。
今日、努力しない人は、明日は必要とされない人です。
今日、努力していることが、今日、必要とされるものでもありません。
今日、努力していることが必要となるかどうかは、
明日まで待たないと分からないのです。
たしかに、今、頑張っていることが今はまだ必要とされないところに、
頑張ることのむずかしさがあります。
必要とされる時と努力しなければならない時には時差があるのです。
今、必要とされているものだけを準備していると、
明日必要とされるものを準備する余裕がなくなります。
今、必要なものばかり追いかけていると、常に後追いになってしまいます。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 9747
「簡単に手に入ったチャンスは、生かせない」  (2015/10/02 [Fri])
「自分力」というのは、チャンスをつかんで、
生かしていく力です。
あなたは今までの人生で、
たくさんのチャンスに出会ってきたはずです。
でも、チャンスにたくさん出会った人が
必ずしも成功しているわけではありません。
チャンスになかなか出会えなかった人のほうが成功しています。

めったにチャンスに出会えないから、
チャンスの貴重さがわかるし、チャンスをつかむ根性も持っています。
チャンスにたくさん出会っている人は、
「どうせまた来るだろう」と思っているから、
チャンスを簡単に手放してしまいます。
ありがたみもわからなければ、つかむ力もついてきません。

つかむ力とは、「ありがたみがわかる」ということです。
価値がわかることです。
価値がわからなものに対しては、つかむ力が弱くなります。
粘りが弱くなってしまいます。
同じものでも、すべての人にそのありがたみがわかるとはかぎりません。
自分より上のステップのもののありがたみは理解できないのです。
自分がレベルダウンしてくると、
今自分がしていることのありがたみがわからなくなってしまいます。

今、自分がしている仕事はつまらないと言っている人は、
仕事がつまらないのではなく、その人がつまらないのです。
その人間の力自体がつまらないから、
今している仕事のありがたみがわからないのです。

その人は、面白くない仕事をやっているのではありません。
今している仕事の面白さを理解できないだけです。
仕事を面白くする必要はありません。
面白さを理解できたら、今のままで楽しいはずです。
「ボクシングは面白くない」
「ボクシングには蹴りがない、寝技がない」と言ってしまう人には、
本当のボクシングの面白さがわかっていないのです。
「サッカーは手を使えないから面白くない」と言う人は、
サッカーの面白さがわかっていません。
「相撲はかったるい」と言っている人は、
相撲の面白さがわかっていないのです。
今あるものの面白さがわかったら、どこへ行っても楽しめます。
何かを変えるために必要なのは、
面白さを理解する力を自分につけることです。
それがわかれば、転職は必要なくなってしまいます。

「自分力を高めるヒント」より抜粋

vol. 9746
「ライバルをほめることで、自分に自信をつけよう」  (2015/10/01 [Thu])
自分をよく見せようと思えば思うほど、テンションがさがります。
「この言い方では誤解を招いたのではないか」とか
「自慢話になっているんじゃないか」という自己嫌悪に陥って、
逆によく見えないのです。

自分を最もよく見せる方法は、ライバルをほめることです。
ライバルをほめることは簡単です。
ライバルをほめても、自分が低く見られるわけではありません。
逆に余裕が出てくるのです。
ライバルをほめられない人は、ライバルをほめると自分が負ける、
というヘンな競争心があります。
そういう人は、みんながライバルをほめていると
「でも、あの人は実は……」とけなして、
よけいにテンションがさがることになるのです。

ライバルをほめると、ライバルの得点があがります。
でも、ほめている人の得点はもっと上がります。
そうすれば、自分のテンションも上がっていくのです。
人生のあらゆる場面において、
テンションを下げられるような辛い状況に追い込まれます。

そんな時、3分でテンションをあげる方法を、
自分の引き出しに持っていれば、
一生、見ちがえる人でいられるのです。
3分でテンションをあげることのできる人は、
一生、元気でいられる人なのです。

「たった3分で見ちがえる人になる」より抜粋

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