「法衣のケア」vol.6 -法衣のアイロンかけ ①-
  • 2013年01月25日

襦袢や白衣を自宅で洗った後は、着物用のハンガーに吊るし、縮みやすい縫い目の部分は手で引っ張って伸ばして、できるだけシワを作らないように乾かします。
今回は乾いた後のアイロンのかけ方を紹介します。
シャツなどと違い、長尺ものの法衣は、家庭用のアイロン台を使ってかけるのはやりにくいため、畳の上に布地を敷いてかけています。
vol.124-1

生地は厚手の綿素材で、大きさは2メートル×1メートル。
手芸店で2000円で買ったものです。
畳の目が写らないように、厚めのもので、生地自体の凹凸も少ない方がよく、帆布などでもいいです。
サイズもこれくらいあると、法衣全体が入るので、広い面積が一度にかけられます。

それでは、最初に肌襦袢からアイロンをかけてみます。
綿の場合は温度は高温(180度から200度)に設定します。

まず、衿からかけ始めます。
vol.124-2

衿先から地衿、掛け衿と裏から順番にかけていき、反対側の衿先へと向かいます。
衿は一直線に伸ばして、左手で生地を張った状態にしながら長い距離をかけます。
そして、この時、同時に前身頃も裏からアイロンをかけておきます。
前身頃をかける時は、縦糸と横糸が直角になって生地が長方形になるようにかけます。

こうして衿と左右前身頃がかけ終わったら、袖に移ります。

ここのポイントは袖付けの部分。
vol.124-3

ここの縫い代が身頃側に入るように、指で押さえながらかけていきます。
また、袖全体が長方形になるように、縫い目に縮みがある場合には伸ばしながらかけます。
綿素材は、アイロンの熱だけではシワが伸びにくいですから、襦袢にアイロンをかける時は、霧吹きで軽く湿らせ、両手で縦横をしっかり伸ばして生地が張った状態にしてからかけるときれいに伸びます。
スチームを使った方がシワがよく伸びますが、蒸気の湿気が残ると、後からシワが戻ってくるため、スチームを使ったら、スチームを切ってアイロンをゆっくり後戻りさせ、残った水分を蒸発させるのがきれいに仕上げるコツです。
そして、着物の縫い目部分には、縫い糸が見えないようにキセが取ってあるため、そのキセを伸ばしてしまわないようにします。

そして、背中全体にアイロンをかけ、
vol.124-4

前を合わせてシワの残った部分を直し、
vol.124-5

畳んで仕上がりです。
vol.124-6

つづく