- 2011年05月01日
今日のお題はZEGNAのジャケット。
シルクとウールの紺色のジャケットで、
これからの季節、ボスの愛用のジャケットです。

濃色のシルク素材はどうしても摩擦で色が落ちやすく、
このジャケットも内側の脇のところが白くなっています。

「白くなったところに色を付けておいてくれ」
ということで、復元作業のスタートです。
脇の部分ですから、汗を含んでいて、それが後から
変色の原因になったりするので、まず、
中性洗剤で汗を落として洗います。

乾いたら色を付けますが、
今回使うのは、「コールダイン」という染料。
手芸店やホームセンターにも売っていて、手に入りやすい染料です。
ジャケットの色に合わせて、ネイビー、パープル、ブラックの3色を用意し、
これを調合して色を合わせていきます。
染料は、塗ったときと乾いてからと色の感じが違うので、
白い布に試しに塗ってみて、ドライヤーで乾かして色の感じを見てみます。
これを白くなったところに筆で塗っていきますが、一度に多く塗りすぎると、
乾くのに時間がかかって輪ジミになってしまうので、
筆に付けた染料を一旦ティッシュで取るくらいでちょうどいい加減です。
ドライヤーで乾かしながら数回塗り重ねて、色が付いたら染料を生地に定着させます。
染料は塗っただけでは生地との結びつきが弱く色落ちします。
漬け込んで染色する場合だと、熱湯で染めたり、塩や酢などの色止め剤を使って、
色落ちを防ぎますが、今回は、アイロンの蒸気で蒸して色を定着させます。

蒸気を当てると、染料の色合いが多少変化します。
塗ったときの色ではなく、蒸気で蒸した時にでてきた発色がその染料の色ですので、
ここで、色が周りと合ってなければもう一度調合しなおします。

こうやって色が付いたらプレスをして仕上げます。
素材的に色落ちするものですから、
着ているうちにまた白くなってきますが、
ボスの長年の愛用の品なので、全体に色もあせてきていますから、
一度全体を染めてみるのもいいかもしれません。






