「レザーブルゾンのメンテナンス」
  • 2011年03月09日

 レザーケアシリーズ第3弾は、今回もボスのレザーコレクションから、レザーブルゾン(UNITED ARROWS)。

 ブラウンの柔らかい羊革のスムースレザーのブルゾンで、シンプルなデザインで着やすい一着です。

 まず最初に、レザーローションで全体を拭いて汚れを取ります。
 今回使うのは、コロンブスのレザークリスタルクリーナー。
 クリーナー効果と共に、397種類の菌に効く抗菌、防カビ効果があり、その効果は約3年も続くそうです。

 クリーナーやクリームは革に合ってないとシミになることもあるので、まずはポケットの中や裾の内側など目立たないところに少し塗ってみて様子を見ます。
 柔らかい布につけて塗ったときに一旦色が濃くなっても乾くにつれて引いていき元の色にもどってシミにならなければOK。
 革の表面の様子が透けて見えるような感じのナチュラルレザータイプの革や、アニリン仕上げのように、染色後革の表面にほとんどコーティングをせず、革の素材の質感を強く残したタイプの革に艶出し成分(蝋分など)を多く含むクリームを塗るとシミになることがよくあります。
 こういった革には、デリケートクリームなどの浸透性が高いクリームの方がシミにならないことが多いです。

 ローションを塗って汚れを落とし、革に栄養を与えたら、次にプレスをしてみます。

 アイロンをかけると、シワを伸ばす効果だけでなく、革に艶がでます。


 革にアイロンをかけてはいけないと思っている人も多いですが、確かに、アイロンのかけかたによっては、革が縮む、硬くなる、塗料がはがれる、色が変わる、といったことが起こります。

・アイロンをかける時の注意点の一つは、革が濡 れているときはかけないこと。
 革の水分量が40%以上のときに、高い熱をか けると、縮みや硬化がおきます。
 だから完全に乾いてからアイロン。
 また、スチームは使わないこと。スチームは革 に多くの熱量を伝えすぎて、縮みや硬化の原因 になります。
・アイロンを長く当てないこと。
・塗料によっては、アイロンの熱で溶けてしまう ものがあるので、クリームなどを塗る時と同じ ように、見えないところで試してみる。
・革の表面の加工法によっては、アイロンを当て るだけで色が変わるものがあるのでこちらも試 してから。
・アイロンの温度は低温の設定で。

 以上の点に気をつけてアイロンを当てていきます。
 同じところに長くアイロンを当てないで、すばやくあいろんでそっと撫でてやるようにすると艶がでます。
 裏地に縫い目があるところは、そのままアイロ

ンで押えると当たりがでてしまうので、裏地を少しずらして縫い目のないところでアイロンを当てます。
 また、膨らみがあってかけにくいところは、内側に手を入れて浮かしてかけても、意外と熱くないものです。
 但し、長い時間だと火傷しますから、絶対無理はしないこと。

―ここでお勉強タイム―
 実は、革は断熱性が高いのです。これは、動物の皮の中には脂肪の穴がたくさんあり、皮をなめすとその脂肪がなくなって空気がはいるためその空気によって断熱効果が出ます。
 車のレザーシートや革巻きハンドルはこの断熱のために使用されているケースもあり、極寒の地では、革でないと冷たすぎて持ったり触ったりできないし、逆に砂漠のような暑いところでは、革でないと焼け付いてしまい、熱くて触れないのだそうです。
 だから、そういうところでは、ベーシックモデルに革シートが付いていたりします。
―お勉強タイム終わり―

 アイロンもかけて艶を出してやるといい仕上がりになりました。