「見る段階の視点で真実も真逆になります」
ある人々のいのち(心)は、
転生して再び人の胎児に宿ります。
悪行をした人々は、地獄に堕ちます。
普通に生きて善行もした人々は、天に入ります。
穢れの無い心が清い人々は、完全なる癒(いや)しの
世界(涅槃:ねはん・極楽浄土)へと入ります。
(原始仏典 ダンマパダ9章-126番)
この章は、釈尊の言葉としては珍しい文章です。非常に少ない部類の
内容だと思います。ここでは釈尊が、輪廻転生(りんねてんせい:生ま
れ変わり)が存在することをハッキリと認めております。
また、その魂(心)に応じて、地獄と天上界に行き先が分かれることを
明記しています。さらには、完全なる調和と癒しの世界である涅槃の世界
である極楽浄土が存在することを宣言されています。
よく考えてみますとこの世には、地獄も、普通の社会も、人に応じたそれ
ぞれの天国もハッキリと存在しています。これがあの世では各世界が分か
れていない、と思う方が無理があります。やはり因果の法則、自然の法則
から見ましても、あの世も千差万別詳細に区分された世界があるべきなの
が本当なのでしょう。
インドに存在しました聖人ラーマクリシュナ(1836年~1886年)は、当時
体験入門できるすべての宗教(ヒンドゥー教・イスラム教・キリスト教・仏
教等)に入り、部外者であるにも関わらず、最高の覚者の認定を受けるとい
う奇跡的な快挙を短い生涯の間に達成しています。※以下の内容は、ラーマ
クリシュナ氏の体験に基づいた内容を参考にしてまとめてお伝えしておきます。
彼が言うにはどの宗教の信仰を極めても、下位の神々や仏はそれぞれの個性
のある姿形を持つが、上位の神仏になるほど個性が消えて行き、最後に行き
ついた神や仏と呼ばれる存在は、太陽のようなキラキラと輝く「大いなる愛
の海」だったと発言を残しています。親鸞聖人が感得されたまさに「弥陀の
本願海」です。
この世、娑婆は縦横高さの3次元の世界だと言われています。3次元では自他
の区別が明確に有ります。つまり細かく人種や個性の分類あります。これが
4次元以上の上位に上がっていくほど個性は薄れて、個々の存在は統合されて
いき、最高の11次元での視点では分離がなくなって崇高な一つの存在しかな
いのだそうです。
そのために釈尊が最高の一なる次元から述べた言葉は「天上天下唯我独尊(こ
の大宇宙は一つなるエネルギー体があるだけ)」大宇宙という一なる身体の内
面=仏教では完全なる無。(キリストは天の父。老子は道、無為自然、大いな
る母。神道、天照大御神と呼ばれる)人間は生まれたことも死んだことも無く、
死後も生まれ変わりもない・・という感じの発想に成ります。
しかし、3次元を去ったあの世の4次元からの視点では、釈尊はこの項のよう
な発言に成ります。
つまり、釈尊という同一人物の発言であっても、その時の釈尊の視点の次元と、
真理を聴く人の心の次元によって真逆の言葉や内容になっています。
これを後世の人々や宗教家が解釈しますと、釈尊の言葉が矛盾しているよう思
われますが、見る視点の次元や聴く人の意識の次元を考慮しますと、やはり対
機説法の名人であった釈尊の言葉は、段階の差こそあれ、どれも真実であり素
晴らしいのです。
だから、私たちがこの世を去りますと、国や人種や宗教にかかわらず、生前の
善徳量に応じて、行く世界が厳しく厳正に、真の意味で公平に引力で「自分の
行き先」の選別を受けるとのことです。この世で貧乏で人から見れば惨めな人生
でも、他人を手助けして心から援助し、真宗の妙好人のように感謝の心で生き切
った人の、あの世での生活はまさに歓喜の極楽浄土なのだそうです。
従って真実を知れば知るほど、奇異なスピ系とか新興宗教系は置いといて、宗教や
宗派にこだわり争うことなどどうだって良くなっていきます。それよりも、
このことを知るだけでもこの世の生き方が、変わって行きます。
釈尊か次元を変えた視点からの発言をしていますように、今を生きる私たちも、
自分が苦しい時ほど、
●現実に翻弄されるより真理の視点で見ていくこと。
●少しでも大きな全体の視点から見ること。
●十年後の自分、家族の仕合せを考える視点から見ること。
を、参考にしていきましょう。これだけでも今の悩みが和らぎ、生き方の選択の
判断ができることがはっきりと可能に成ります。
今日もより良く生きる智慧を与えて頂いて有難うございます。
皆さんの仕合せを心より念じております。
【柔訳 釈尊の言葉第一巻】著:谷川太一より抜粋転載
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日本人の道徳心
「気の毒な人」
一つの仕事に長くおちつけない人、
一生これという仕事を持てなかった人は、
うちこむことのできる仕事を持っている人ならば
だれでもが体験する小恍惚から見放された人であり、
気の毒な人といわねばならない。
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今日の諺 「文明開化(ぶんめいかいか)」
【意味】
明治時代に、日本に西洋の新しい文化が入ってきて、
それを取り入れて、
日本が急速に近代化していったこと。
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