シリコーン溶剤の安全性について お知らせ 2022年07月11日 配信 一般的な石油系溶剤を使ったドライクリーニング溶剤とシリコーンドライ溶剤との違い ドライクリーニングの多くは石油系の溶剤を使って衣類を洗浄していますが、ナチュラルクリーンでは素材、ディテール、汚れの状態によって、クラスタルウォーター(超微細な粒子の水)を使っての特殊水洗いによる爽やかな洗浄や、シリコーンドライクリーニングによるしっとり洗浄など、その他、アイテムや品物の状態によって多種多様な洗浄方法を用いています。 シリコーンドライクリーニングの溶剤も石油系溶剤の一種ですが、シリコーン溶剤は化粧品と同じ成分を使っているため、ドライクリーニングのような独特な臭いがなく、保湿成分が衣類や肌にとても優しく、乾燥時の生地の傷みを大きく防ぐことができるという特徴があります。 また、繊維本来の色彩を保ち、生地に光沢感や潤い感を与えることが出来るので、高級衣類を数多く取り扱うナチュラルクリーンでは20年前よりこのシリコーンドライクリーニングを導入し、クラスタルウォーターによる特殊水洗いと共に、「環境・衣類・人体」に配慮した優れた洗浄方法として「ウォータークリーニングシステム」の中で、有効に活用されています。 【シリコーン溶剤の安全性について】 ナチュラルクリーンで使用しているシリコーン溶剤を検査した「安全データシート」によると、シリコーン溶剤は次の2種の成分からなっています。 ① デカメチルシクロペンタシロキサン ② ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 以上の成分の情報に基づく、シリコーン溶剤の製品としての安全性を「安全データシート」から抜粋して下記に記載させていただきます。 _ 急性毒性(経皮) 製品情報:長時間の皮膚接触で、有害量を吸収することはないであろう。 製品として 経皮LD50は決定されていない。 成分情報: デカメチルシクロペンタシロキサン LD50, ウサギ, オスおよびメス, > 2,000 mg/kg この濃度では死に至らない。 ドデカメチルシクロヘキサシロキサン LD50, ウサギ, オスおよびメス, > 2,000 mg/kgこの濃度では死に至らない。 (LD50とは、ある一定の条件下で動物に試験物質を投与した場合に、動物の半数を死亡させる試験物質の量。一般に、1,500㎎/㎏以上であれば安全とされており、2,000㎎/㎏で死に至らないということは、非常に毒性が低いと言える。) _ 急性毒性(吸入) 製品情報: 数分間の短時間暴露では、有害影響は起こりにくい。 成分情報: デカメチルシクロペンタシロキサン LC50, ラット, オスおよびメス, 4 h, 粉じん/ミスト, 8.67 mg/l ドデカメチルシクロヘキサシロキサン LC50は決められていない。 (LC50とはある一定の雰囲気条件において、動物の半数を死亡させてしまう試験物質濃度である。) _ 皮膚腐食性/刺激性 製品情報: 長期間の接触でも、実質的には皮膚刺激作用はない。 成分情報: デカメチルシクロペンタシロキサン 長期間の接触でも、実質的には皮膚刺激作用はない。 ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 実質的に皮膚刺激性が認められない。 _ 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 製品情報: 実質的に眼刺激性は認められない。 成分情報: デカメチルシクロペンタシロキサン 実質的に眼刺激性は認められない。 ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 軽度の一過性眼刺激作用を起こすことがある。 角膜損傷は起こらないであろう。 _ 呼吸器感作性又は皮膚感作性 製品情報: 皮膚感作性:マウスで接触性アレルギーの可能性を示さない成分を含有している。 呼吸器感作性:関連のあるデータは得られていない。 成分情報: デカメチルシクロペンタシロキサン 皮膚感作性:マウスに接触アレルギーの可能性は認められなかった。 呼吸器感作性: 関連のあるデータは得られていない。 ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 皮膚感作性:モルモットでのテストでは皮膚アレルギー反応はなかった。 呼吸器感作性: 関連のあるデータは得られていない。 以上のように、シリコーン溶剤の成分は、人体への安全性が確認されており、そのため、これらの成分はクリーニング溶剤以外では、化粧品の油性基材や溶剤として、広がりや延びの良さを出したり、感触を良くする目的で30年以上にわたって化粧品に使用されている。