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2015年 2月26日

「飄風は朝を終えず、驟雨……(老子23章)」
「飄風は朝を終えず、驟雨は日を終えず(老子23章)」

人生、常に変化する

激しい突風でも、
明日の朝まで吹きつづけられない。
突然強く降ってきたにわか雨も、
夕方には止む。
酷しい夏の暑さも、
秋までは、つづかない。
足の先まで凍るような寒さも、
春の花が咲けば、去っていく。

地位を得ても、いつまでも、
その地位に安住することはできない。
財貨を得ても、永遠にそれを守ることはできない。
どんな財産の、三代で無一文となる。

天の理、自然の理にしたがって生きるとは、
あらゆる生命のあり方は、
つねに変化してしまうという覚悟をして、
日常を過ごすことなのだ。

天地すらなお久しきこと能わず、
而るをいわんやひとにおいてをや(老子23章)


天地自然のように偉大なものでさえ、
その姿を変えずに、久しく同じ形でいることはできない。
ましてや、人間のような小さな存在が、
頭の中だけで「これはいい」「これは悪い」
などと考え出した「善悪」の概念などを、
永久に守れるはずがない。
生まれた者は、すべてが、枯れて死ぬ。


「老子・荘子の言葉100選」より抜粋

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06:58, Thursday, Feb 26, 2015 ¦