「天地は一指なり、万物は一馬なり」(斉物論)
命のあり方は、誰でも同じでなんの差別もない
人差し指は、だれの人差し指も、同じ働きをして、なんの差別もない。
1頭の馬の走り方は、どの馬の走り方とも同じで、4本の足を動かして走る。
自然の生命のあり方は、誰でも同じで、なんの差別もない。
人間の人差し指は、みな同じように糊をこねる。
ものを指し示す。鼻がかゆいと、うまく掻いてくれる。
カギ型にして、ものを引っ張る。ボタンを押してくれる。
天地自然がつくってくれた人差し指の働き方は、
まさに一本の指のごとく、誰でも同じなのだ。
なのに、他人の指をみると、あれは、おれのものじゃない……
といって、平気できずをつける。
そして、自分の指だけが、指だと思って、自分の指だけを大切に守る。
指だけではない。見る目の働きも、聞く耳の働きも、嗅ぐ鼻の働きも、
舌で味わう働きも、心の働きさえ、天地自然がつくってくれたもので、
善人だろうが、悪人だろうが、まったく同じだ。
なんの差別もない働きなのである。
自分の一本の指も、天地自然の一指である。
「老子・荘子の言葉100選」より抜粋

人差し指は、だれの人差し指も、同じ働きをして、なんの差別もない。
1頭の馬の走り方は、どの馬の走り方とも同じで、4本の足を動かして走る。
自然の生命のあり方は、誰でも同じで、なんの差別もない。
人間の人差し指は、みな同じように糊をこねる。
ものを指し示す。鼻がかゆいと、うまく掻いてくれる。
カギ型にして、ものを引っ張る。ボタンを押してくれる。
天地自然がつくってくれた人差し指の働き方は、
まさに一本の指のごとく、誰でも同じなのだ。
なのに、他人の指をみると、あれは、おれのものじゃない……
といって、平気できずをつける。
そして、自分の指だけが、指だと思って、自分の指だけを大切に守る。
指だけではない。見る目の働きも、聞く耳の働きも、嗅ぐ鼻の働きも、
舌で味わう働きも、心の働きさえ、天地自然がつくってくれたもので、
善人だろうが、悪人だろうが、まったく同じだ。
なんの差別もない働きなのである。
自分の一本の指も、天地自然の一指である。
「老子・荘子の言葉100選」より抜粋
