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「聖を絶ち、智を棄つれ……(老子19章)」
「聖を絶ち、智を棄つれば、民利百倍す(老子19章)」


脇役の喜びを味わう


世間で高く評価している、
エリートコースなどと言うものを、
重視しさえしなければ、
この世の中を、
だれもが安らかに生きられる。


生きる喜びは、けっして、
エリートコースを走っているものだけが
味わうものではない。


演劇の喜びを味わっているのは、
けっして、主役だけではない。
脇役だって、装置の係りだって、
照明の人だって、観客だって、
みんなが、その喜びを味わっている。


知人の畳屋さんの息子は、
子供のころからとても勉強好きで、
名門大学から、有名な大会社に就職することができ、
近所の人からも大拍手をもらった。


彼はその名誉にしがみつくような気持ちで
与えられた責任を果たそうと、
夜を徹して働き競争社会をつっぱしった。
が、残念なことに、三年目で精神をひどく痛めた。


「俺の仕事を継がないか。」
と父親に言われ、彼は思いもかけず、
畳屋さんの後継者となった。


今、彼は言う。
「毎日、お客さんの感謝と善意につつまれ、
すばらしい生きがいが持てた」……と。


「老子・荘子の言葉100選」より抜粋IMG_2585

21:11, Wednesday, Feb 18, 2015 ¦ 固定リンク ¦ 携帯