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「多ければ則ち惑う(老子22章)」
忘れようとすると、わすれられなくなる


ものを多く持ちすぎると、
どれを用いたらいいのか、
迷ってしまう。


洋服も同じで、あまり多く持ちすぎると、
楽しみではあるが、どれを着るか、
惑うことになる。


論文を書くにしても、
学問や知識がありすぎると、かえって、
書き出すことができない。
いたずらに、医学の知識を持ちすぎたり、
薬の効能を知りすぎると、
医者を信じることができなくなり、
どの薬が自分に適当なのか、
わからなくなってしまう。


詰め込みの教育を何十年もさせられて、
記憶能力を鍛えていると、
ものを忘れることができなくなる。
普通は、努力をしなくても忘れることはできるが、
詰め込み過ぎて忘れられなくなった人は、
忘れる努力をしようとする。


ところが、自分の意志で何とか忘れようろすればするほど、
どうしても、」頭にこびりついて、忘れられなくなる。
そうなると、不幸なことに、精神異常さえ起こす。


「多く」少しでも「多く」。
お金も知識も情報も……。
多くを得るために、競争して、
頑張って、「多く」を得て、惑っている。



「老子・荘子の言葉100選」より抜粋


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21:16, Friday, Feb 20, 2015 ¦ 固定リンク ¦ 携帯