≪ 「後ろ向きになって……」  5/2 ..  ¦ トップページ ¦ 「見栄を張る嘘……」5/30(金) ≫


「子どもが失敗を正直に…・」5/27(火)
「こんな悪い点数のテストを見せたら叱られる」そう考えて、
悪い点数の答案を隠そうとする子供がいます。
勉強机の引き出しの隅やランドセルの奥のほうに
隠してあったバッテンだらけの答案を見つけて、
「こらーっ!」と大きな雷を落とすお母さんもいるでしょう。

ただし、引き出しもランドセルも子供のもの。
勝手にごそごそ探ったお母さんの行動も、あまり感心できません。
まずは「黙ってあけて悪かったけど、こんなの見つけちゃったよ」
というのが筋ではないでしょうか。

「どうして隠すの!」と言っても、理由は一目瞭然でしょう。
正直に見せると、お母さんが怒るからです。
現に、お母さんはテストを発見してカンカンに
なっているではありませんか。

だから、子どもは今度はもっとうまく隠さなくちゃ、
と考えるかもしれません。こう言ったらどうでしょう。

「お母さん、見せてほしかったなあ。悪い点数でも、
がんばったんならそれでいいと思うだよ。
見せてくれないのはちょっとさみしいなあ」
子どもがしょぼんとしたら、「実はお母さんも一つ、
隠しているもの、あったんだ」と言って、
「ほら、このチョコレート、隠していたんだよ。食べる?」
ぐらいの機転をきかせたっていいと思います。

ところで、なかには「点数が悪かったから叱っているんじゃありません。
こうやってランドセルの中をだらしなくしたり、
テストを隠したことがいけないんです。
と延々とお説教するお母さんがいるかもしれません。
それなら、グシャグシャに丸めた100点のテストが出てきたら、
どうだったでしょう。なぜ隠したのかとしかるでしょうか……。
「まあ、ちゃんと見せてくれればいいのに」と笑顔で言うのでは?

親が素直にならなければ、子どもだけ正直になれと
言ってもむずかしいのです。子供が失敗を隠したときは、
お母さんにとっても、自分のやり方を振り返るいいチャンスなのです。
今まで、子どもの失敗に対してどんな態度をとっていたかな、
子どもが正直に話せるような関係をつくっているかな、
と考え直してみてください。

「子どもの『くじけない心』を育てる本」より抜粋
IMG_0006

07:55, Tuesday, May 27, 2014 ¦ 固定リンク ¦ 携帯