「縫製工場のアパレル仕上げ機」2/12(水)
今日は昔から懇意にさせてもらっているミツヤシステムの
藤井社長と縫製工場のアパレル仕上げ機「ホフマン」につ
いて仕上げ談義に花が咲き、結局、ミツヤクリーニングの
テーラード仕上げ工房に設置しているこの「ホフマンプレス」
機を思い切ってNCに導入設置することにいたしました。
みんな「はゃっ!」。
いやぁ~~~実は憧れていたんです、このプレス機のハーレー
ダビットソン、ドイツ製のホフマンプレス機。それもスーツの
上着の仕上げ機フルセット。
このような縫製工場用の「仕上げ機」のフルセットを使用し
ているクリーニング工場は日本でどこにもありません。
以下は三ツヤクリーニング「ホフマンプレス機によるアパレル仕上
げ」より。
今まで、クリーニングのプレスは”伸ばす”ことを目的としてきま
した。私たちはスーツを伸ばすプレスではなく元の形に戻す復
元プレスを致します。
洋服は様々なパーツを組み合わせて作られています。丸みを
持たせ、体のシルエットにフィットするように作られているのです。
その代表的な技法に「いせ込み」があります。
長短２枚の生地を縫い合わせる時、長い方の生地の縫合部分
を縮めて短い方に合わせ、長い方にふくらみを持たせる技法です。
このことを理解していなければ、ただ、伸ばすだけのプレスになっ
てしまい、ペタッとした仕上りになってしまうのです。では、立体的
なシルエットを持たせるためにはどうすればいいのか？
それには、クリーニングでのプレス機ではなく、アパレル縫製工
場のプレス機が必要でした。
なぜなら、クリーニングのプレス機はやはり、伸ばすためのプレス機
ですのでその形状、目的が大きく違います。（スチームの質まで違う
のです）
私たちは上着だけで9台もの専用仕上げ機を設置し、そして、そのプ
レス機は最高峰のドイツ・ホフマン社製を使用しています。
もちろん、お洋服に関する様々な知識、プレスに関する技術を要した
専任のスタッフがポイント修正アイロンで最終チェックを致します。
見た目の美しさ、シルエットにとことん、こだわる・・・それが私たちの
目指すアパレル仕上げなのです。
一、左右前身仕上げ
左右の前身仕上げ機によって、前身、ポケット部に蒸気、圧力を均等
にかけ、生地のツヤを復元します。
二、左右の背脇仕上げ
左右の二台背脇仕上げ機によって、背脇部に蒸気、圧力を均等にかけ、
生地のツヤを復元します。
三、左右アームホール、肩、袖仕上げ
アームホール、左右の肩、袖の仕上げ機によって、アームホール、肩、
袖のシステムを復元します。
四、カラー仕上げ
カラープレス仕上げ機によって、上襟のアール部分をいせこみ、返しを
シャープに仕上げます。
五、ラペル仕上げ
ラペル仕上げ機によって、スーツの顔といえるラペル部分、ゴージライン
をシャープに仕上げます。
六、左右袖にアウトシーム仕上げ
アウトシーム仕上げ機によって、縫い目のクセを直し、アウトシームを決め、
肩から袖口までの美しいスリープラインを復元します。
七、タッチアップ修正
最終チェック修正仕上げによって、裏地、細かいシワ等を直して、立体的で
美しいシルエットのジャケットの出来上がりです。
《転載終了》
現在うちの工房にある機械ともかぶっているものもあるのですが、そこは
アパレルの縫製工場用ホフマンプレス機。まさにプレス機のハーレーダビ
ットソン。威厳と風格、なによりアパレルの縫製工場で現在も使われている
仕上げ機ですから、まさにアパレル仕上げに相応しいジャケットの復元マ
シーンなのです。
おニューだと上下で約8.000万。中古で上着だけでも・・・・・むむむ、ふ~う。
経理のまさよっちからは「大きな買い物ですねえ。マネージャーの法子さん
(社長の奥さん)がなんと言われるか、知りませんよ~」と、冷たい視線が・・。
かたや社長のやまっちは「スゴイっすねええ。いいっすねぇ」と興奮気味。
この「縫製工場用上着のアパレル仕上げのホフマンプレス機がフルセット
で9台」が3月中には君津工房に搬入され、工房の一面にズラリと並びます。
スゴイ!みんな、ひゃほ~~特にプレスの男性陣は今からワクワクです。
ネットに巻いて水と微細な泡で洗って、人体成型乾燥後で成型し、
静止乾燥機でしっかり乾燥させた後、シリコーンに入れて風合いと光沢を
甦らせて、パンツもジャケットも細部に渡ってコテコテ裏プレスでシワを伸
ばしていき、やっとこのアパレル仕上げ機に入るわけです。
以前は元三越のオーダーメイドサロンの仕立て屋さんだった窪田さんの
指導のもと、つきっきりで「プレスが甘いんだよ!」って、スタッフたちは足
をけっ飛ばされながら、2時間をかけてフルハンドで仕上げていた時期も
ありました。この人は中学出てから仕立て屋一筋でやってこらたれ人で
したから、職人気質バリバリの厳しさで、口より先に足や手が出るタイプ
でしたね。
この窪田さんにスキャバルの生地でクラシックなブリテッシュなスリーピ
ースを二着仕立ててもらいましたが、「スーツは第二の皮膚」と言われる
によう、体にとても馴染んでくれて着心地はさすがでした。
いい仕立てスーツって、料てと胴体の動きが別であって、手が動いても
見頃は動かず、そのためには不自然な肩ではなく、人の体と同じような
細工の肩がベストなんです。だから仕立てのいいスーツって、人の体に
フィットするように作られているために、必然的にクラッシックなものに
なっていくわけです。
そういった人の体にフィットする上質な仕立てのスーツは、銀座で100年
続く老舗高橋洋服店の社長がおっしゃる通り「仕立屋が自分が仕立てた
プレスをしない限り、本来の仕上か゛りは生まれない」、その通りだと思い
ます。だから、高橋洋服店から入荷されたお客様のオーダースーツは
洗った後に、一様うちで仕上げますが、そのスーツの本仕上げは高橋洋
服店で行われるわけで、仕立て屋さんはお客さんの体のクセを知り尽く
して仕立てたスーツなんですから、それは当然だと思いますね。
話は変わりましたが、ただ・・、フルハンドでいかに美しい仕上がりが出
来上がったとしても、どう考えてもそれで6.300円じゃあ商売になりません。
趣味ならいいけど、2~3時間のフルハンドプレスを続ければ続けるほど
経営的には大赤字になってしまいます。
スーツのテーラーメイドブレス一時間で基本的に料金は10.000円です
から、やはり洗いを入れてフルハンドでクリーニング料金は25.000円~3
0.000円が妥当でしょう。
まあ、それはそれでアリですが、一般的にはいくら服好きでもその価格
では「ちょっとなあ・・・・」とお金持ちは別として、普通はうちのクリーニン
グには出せなくなってしまいます。
ましてやセレクトに通う若い人たちには、まず無理があります。
だからこそ料金をできるだけ上げずに、フルハンドに近い仕上げを
目指すためには縫製工場で使われているホフマンプレス機が必要
になってくるわけです。
だって、もちろんパターンの違いやサイズの大小はあれども、
各ブランドのスーツはそういった縫製工場のアパレル仕上げ機を
通過した後、熟練者のハンドで最終修正をしていき商品として出荷
していくわけですから。そういったシステムがうちの工房でも可能
になれば、とても効率的に服好きにはリーズナブルな価格で、クオ
リティの高い仕上げが提供できるということなのです。
一時間にブランド上着の仕上げ点数10点かあ・・・、
まあ、様々なタイプやシルエットがあるので、まだ何とも言えませんが、
現状からの変化と進化はかなり大きなものとなります。
3月には三陽商会がフランコ・プリンツィバァリーの縫製を依頼している大阪の
「ファイブワン」に見学に行ってきますので、縫製工場で実際にホフマン
プレス機を使っている様子が見られるので、とても楽しみです。
4月からのジャケットの仕上げ。期待して下さい!
※4月消費税改定前のプレゼント
宅配のお客様限定!
3/15まで「ありがとう感謝期間」です。詳しくはトピックス欄を。
生かしていただいて ありがとうございます。
藤井社長と縫製工場のアパレル仕上げ機「ホフマン」につ
いて仕上げ談義に花が咲き、結局、ミツヤクリーニングの
テーラード仕上げ工房に設置しているこの「ホフマンプレス」
機を思い切ってNCに導入設置することにいたしました。
みんな「はゃっ!」。
いやぁ~~~実は憧れていたんです、このプレス機のハーレー
ダビットソン、ドイツ製のホフマンプレス機。それもスーツの
上着の仕上げ機フルセット。
このような縫製工場用の「仕上げ機」のフルセットを使用し
ているクリーニング工場は日本でどこにもありません。
以下は三ツヤクリーニング「ホフマンプレス機によるアパレル仕上
げ」より。
今まで、クリーニングのプレスは”伸ばす”ことを目的としてきま
した。私たちはスーツを伸ばすプレスではなく元の形に戻す復
元プレスを致します。
洋服は様々なパーツを組み合わせて作られています。丸みを
持たせ、体のシルエットにフィットするように作られているのです。
その代表的な技法に「いせ込み」があります。
長短２枚の生地を縫い合わせる時、長い方の生地の縫合部分
を縮めて短い方に合わせ、長い方にふくらみを持たせる技法です。
このことを理解していなければ、ただ、伸ばすだけのプレスになっ
てしまい、ペタッとした仕上りになってしまうのです。では、立体的
なシルエットを持たせるためにはどうすればいいのか？
それには、クリーニングでのプレス機ではなく、アパレル縫製工
場のプレス機が必要でした。
なぜなら、クリーニングのプレス機はやはり、伸ばすためのプレス機
ですのでその形状、目的が大きく違います。（スチームの質まで違う
のです）
私たちは上着だけで9台もの専用仕上げ機を設置し、そして、そのプ
レス機は最高峰のドイツ・ホフマン社製を使用しています。
もちろん、お洋服に関する様々な知識、プレスに関する技術を要した
専任のスタッフがポイント修正アイロンで最終チェックを致します。
見た目の美しさ、シルエットにとことん、こだわる・・・それが私たちの
目指すアパレル仕上げなのです。
一、左右前身仕上げ
左右の前身仕上げ機によって、前身、ポケット部に蒸気、圧力を均等
にかけ、生地のツヤを復元します。
二、左右の背脇仕上げ
左右の二台背脇仕上げ機によって、背脇部に蒸気、圧力を均等にかけ、
生地のツヤを復元します。
三、左右アームホール、肩、袖仕上げ
アームホール、左右の肩、袖の仕上げ機によって、アームホール、肩、
袖のシステムを復元します。
四、カラー仕上げ
カラープレス仕上げ機によって、上襟のアール部分をいせこみ、返しを
シャープに仕上げます。
五、ラペル仕上げ
ラペル仕上げ機によって、スーツの顔といえるラペル部分、ゴージライン
をシャープに仕上げます。
六、左右袖にアウトシーム仕上げ
アウトシーム仕上げ機によって、縫い目のクセを直し、アウトシームを決め、
肩から袖口までの美しいスリープラインを復元します。
七、タッチアップ修正
最終チェック修正仕上げによって、裏地、細かいシワ等を直して、立体的で
美しいシルエットのジャケットの出来上がりです。
《転載終了》
現在うちの工房にある機械ともかぶっているものもあるのですが、そこは
アパレルの縫製工場用ホフマンプレス機。まさにプレス機のハーレーダビ
ットソン。威厳と風格、なによりアパレルの縫製工場で現在も使われている
仕上げ機ですから、まさにアパレル仕上げに相応しいジャケットの復元マ
シーンなのです。
おニューだと上下で約8.000万。中古で上着だけでも・・・・・むむむ、ふ~う。
経理のまさよっちからは「大きな買い物ですねえ。マネージャーの法子さん
(社長の奥さん)がなんと言われるか、知りませんよ~」と、冷たい視線が・・。
かたや社長のやまっちは「スゴイっすねええ。いいっすねぇ」と興奮気味。
この「縫製工場用上着のアパレル仕上げのホフマンプレス機がフルセット
で9台」が3月中には君津工房に搬入され、工房の一面にズラリと並びます。
スゴイ!みんな、ひゃほ~~特にプレスの男性陣は今からワクワクです。
ネットに巻いて水と微細な泡で洗って、人体成型乾燥後で成型し、
静止乾燥機でしっかり乾燥させた後、シリコーンに入れて風合いと光沢を
甦らせて、パンツもジャケットも細部に渡ってコテコテ裏プレスでシワを伸
ばしていき、やっとこのアパレル仕上げ機に入るわけです。
以前は元三越のオーダーメイドサロンの仕立て屋さんだった窪田さんの
指導のもと、つきっきりで「プレスが甘いんだよ!」って、スタッフたちは足
をけっ飛ばされながら、2時間をかけてフルハンドで仕上げていた時期も
ありました。この人は中学出てから仕立て屋一筋でやってこらたれ人で
したから、職人気質バリバリの厳しさで、口より先に足や手が出るタイプ
でしたね。
この窪田さんにスキャバルの生地でクラシックなブリテッシュなスリーピ
ースを二着仕立ててもらいましたが、「スーツは第二の皮膚」と言われる
によう、体にとても馴染んでくれて着心地はさすがでした。
いい仕立てスーツって、料てと胴体の動きが別であって、手が動いても
見頃は動かず、そのためには不自然な肩ではなく、人の体と同じような
細工の肩がベストなんです。だから仕立てのいいスーツって、人の体に
フィットするように作られているために、必然的にクラッシックなものに
なっていくわけです。
そういった人の体にフィットする上質な仕立てのスーツは、銀座で100年
続く老舗高橋洋服店の社長がおっしゃる通り「仕立屋が自分が仕立てた
プレスをしない限り、本来の仕上か゛りは生まれない」、その通りだと思い
ます。だから、高橋洋服店から入荷されたお客様のオーダースーツは
洗った後に、一様うちで仕上げますが、そのスーツの本仕上げは高橋洋
服店で行われるわけで、仕立て屋さんはお客さんの体のクセを知り尽く
して仕立てたスーツなんですから、それは当然だと思いますね。
話は変わりましたが、ただ・・、フルハンドでいかに美しい仕上がりが出
来上がったとしても、どう考えてもそれで6.300円じゃあ商売になりません。
趣味ならいいけど、2~3時間のフルハンドプレスを続ければ続けるほど
経営的には大赤字になってしまいます。
スーツのテーラーメイドブレス一時間で基本的に料金は10.000円です
から、やはり洗いを入れてフルハンドでクリーニング料金は25.000円~3
0.000円が妥当でしょう。
まあ、それはそれでアリですが、一般的にはいくら服好きでもその価格
では「ちょっとなあ・・・・」とお金持ちは別として、普通はうちのクリーニン
グには出せなくなってしまいます。
ましてやセレクトに通う若い人たちには、まず無理があります。
だからこそ料金をできるだけ上げずに、フルハンドに近い仕上げを
目指すためには縫製工場で使われているホフマンプレス機が必要
になってくるわけです。
だって、もちろんパターンの違いやサイズの大小はあれども、
各ブランドのスーツはそういった縫製工場のアパレル仕上げ機を
通過した後、熟練者のハンドで最終修正をしていき商品として出荷
していくわけですから。そういったシステムがうちの工房でも可能
になれば、とても効率的に服好きにはリーズナブルな価格で、クオ
リティの高い仕上げが提供できるということなのです。
一時間にブランド上着の仕上げ点数10点かあ・・・、
まあ、様々なタイプやシルエットがあるので、まだ何とも言えませんが、
現状からの変化と進化はかなり大きなものとなります。
3月には三陽商会がフランコ・プリンツィバァリーの縫製を依頼している大阪の
「ファイブワン」に見学に行ってきますので、縫製工場で実際にホフマン
プレス機を使っている様子が見られるので、とても楽しみです。
4月からのジャケットの仕上げ。期待して下さい!
※4月消費税改定前のプレゼント
宅配のお客様限定!
3/15まで「ありがとう感謝期間」です。詳しくはトピックス欄を。
生かしていただいて ありがとうございます。
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