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「血液のシミ」2/14(金)
今日やってきたのは品物の中にあったのりが、血液がたくさん付いた
マフラーとダウンジャンバーとコートでした。

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このような品物は早々作業に取りかかります。
素材は、マフラーがウール、ダウンとコートはポリエステルです。

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どうしたのかな・・?何があったのかな・・?

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先日の大雪の後だけに、もしかして雪道で転んでけがをされたのかと
心配してしまいます。

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血液のシミは古くなると本当に取れにくくなって、酵素を使って時間を
かけてタンパク質を分解したり、定着した色素を取るために漂白したり
と様々な工程が必要となりますし、それでも残る事もあります。

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今回は古いシミではなさそうですが、シミの範囲が広く、付いている血
液の量も多いですし衣類の素材も違うので、それぞれに合った方法で
シミを取っていきます。

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まず最初はマフラーのシミのところに洗剤をつけて10分ほど置きます。

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こうしてシミが緩んでくるのを待ち、それから洗剤を入れたぬるま湯の
中に漬け込みます。

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普通のシミや汚れは温度が高い程よく取れますが、血液は高温になる
と血液中のタンパク質が凝固して取れなくなるため、ぬるま湯にします。
また、血液には細菌などがあることも考えられますので、抗菌消臭洗剤
を使います。

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マフラーは水に入れるとフリンジの先がゆるんでほどけやすいので、ネ
ットに巻いてそれを防ぎます。

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ダウンジャンバーはレザーのボタンが使われているので、革の色落ち
や硬化を防ぐオイルを先に塗っておきます。

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漬け置きしてシミがゆるんできたら、ダウンジャンバーやコートは手で
揉み洗いして血液を落としていきます。

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ウールのマフラーは水に濡れた状態で強く揉むと繊維のキューティク
ルが絡まり合ってフェルト化し硬くなりますから、ネットから出したら手
では揉まず、超音波洗浄機でシミを溶かしていきます。
やはり古いシミではないようで、超音波や揉み洗いでシミは取れてい
きました。

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シミが取れたら今度は水で濯ぎ、乾かします。

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血液のシミは・・・ないですね。

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乾いてから見ると、マフラーとダウンジャンバーは血液がきれいに
取れています。

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コートも血液は取れているのですが、背中のシミがあった部分をよ
く見ると、何かに擦れた跡がありますので、おそらく血液が付く時に
どこかと擦れたのでしょう。
やっぱり転んだのかも?

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これをいくらかでも目立たなくするために、擦れて白く見えるところ
に擦れ直し用の樹脂を筆で塗っていきます。


生地が擦れて表面が凸凹になり、光が乱反射して白く見えている
のが、樹脂で覆って光の乱反射が少なくなることで擦れが目立た
なくなるものです。


こうして3点とも血液を取ることができましたので、
お客さんも喜ばれると思います。


今年は珍しく雪が多いので、
歩くときはトレッドの深い靴を履きましょうね。
転ばないように。


とにかく、よかった。めでたした、めでたし。


生かしていただいて ありがとうございます。

00:14, Friday, Feb 14, 2014 ¦ 固定リンク ¦ コメント(0) ¦ コメントを書く ¦ トラックバック(0) ¦ 携帯

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