「心の架け橋」 1/15(水)
心の不安定な思春期に、
子どもはさまざまな試練にさらされます。
そんなときに本当に役立つのは、
親や先生といった大人との心の架け橋です。
その架け橋は、大人の方が子どもに向かって
かけに行く必要があります。
何度も言いますが、この時期、
子どもは親から離れようとしています。
親が架けに行かないと、かつてのように可愛く、
「あのね、今日学校でね」などとは話してくれません。
そしてその架け橋は、親が自分のことを語る、
あるいは姿を見せることでしか、架けることはできないのです。
口先だけの「べき」論などは、子どもにそうと見透かされます。
自分を語ることは相手の心をひきつけます。
その瞬間、空白のときを生きる子どもの心を、
大人の方にぐっと引っ張ることができます。
その繰り返しが、子どもを安定へと導くのです。
Sさんは、大学生と高校生の二人のお子さんのお母さんです。
夫を亡くし、その失意の底にあるとき、下の息子が家に
こもるようになりました。
Sさんは、息子を何とかしようと努力しました。
その結果、息子を何とかするのではなく、
自分が変わる以外にないという結論に達しました。
息子と話をしたいと、話を聞くことを学ぶ中で出会った、
傾聴ボランティアに力を入れました。そして今、
その上級の資格を取るべく彼女は頑張っています。
そんな彼女の姿を見た息子が、
最近こんな感想をもらしたそうです。
「お母さんは飲み会に行っているか、
勉強しているかのどっちかだね」
その言葉は彼女を喜ばせました。
失意のときを通り抜け、今、彼女は生きる自分の姿を
子どもに見せているのです。人に会うために出かけ、
学ぶために家を留守にし、家にいるときは勉強に打ち込む。
そんな母の姿に、子どもたちは自分が生きるべき姿を見出すはずです。
きっと、下の息子もその母の姿に、自分を重ねて見ていることでしょう。
親に、自分を語ろう、今の自分を見せよう、と言うと、
必ずと言っていいほど「自分には語るものがない。
見せるほどのものがない」と言う人がいます。
実際に、語るものがない、見せるものがないこと以上に、
問題はその姿勢です。そう言っている間は、努力をしなくてすむのです。
親として、子どもを育てる時期は、語るものがない、見せるものがない
自信がない、などと言っているときではないのです。
子どものより多く求めるかわりに、私たちは自分に求めるべきです。
そうしたとき、子どもはその姿を見て、それが生きることだと学びます。
そのとき私たちは、子どもの心を、大人としての生き方に
ぐっと引き寄せることができるのです。
「子どもの心のコーチング」より抜粋

子どもはさまざまな試練にさらされます。
そんなときに本当に役立つのは、
親や先生といった大人との心の架け橋です。
その架け橋は、大人の方が子どもに向かって
かけに行く必要があります。
何度も言いますが、この時期、
子どもは親から離れようとしています。
親が架けに行かないと、かつてのように可愛く、
「あのね、今日学校でね」などとは話してくれません。
そしてその架け橋は、親が自分のことを語る、
あるいは姿を見せることでしか、架けることはできないのです。
口先だけの「べき」論などは、子どもにそうと見透かされます。
自分を語ることは相手の心をひきつけます。
その瞬間、空白のときを生きる子どもの心を、
大人の方にぐっと引っ張ることができます。
その繰り返しが、子どもを安定へと導くのです。
Sさんは、大学生と高校生の二人のお子さんのお母さんです。
夫を亡くし、その失意の底にあるとき、下の息子が家に
こもるようになりました。
Sさんは、息子を何とかしようと努力しました。
その結果、息子を何とかするのではなく、
自分が変わる以外にないという結論に達しました。
息子と話をしたいと、話を聞くことを学ぶ中で出会った、
傾聴ボランティアに力を入れました。そして今、
その上級の資格を取るべく彼女は頑張っています。
そんな彼女の姿を見た息子が、
最近こんな感想をもらしたそうです。
「お母さんは飲み会に行っているか、
勉強しているかのどっちかだね」
その言葉は彼女を喜ばせました。
失意のときを通り抜け、今、彼女は生きる自分の姿を
子どもに見せているのです。人に会うために出かけ、
学ぶために家を留守にし、家にいるときは勉強に打ち込む。
そんな母の姿に、子どもたちは自分が生きるべき姿を見出すはずです。
きっと、下の息子もその母の姿に、自分を重ねて見ていることでしょう。
親に、自分を語ろう、今の自分を見せよう、と言うと、
必ずと言っていいほど「自分には語るものがない。
見せるほどのものがない」と言う人がいます。
実際に、語るものがない、見せるものがないこと以上に、
問題はその姿勢です。そう言っている間は、努力をしなくてすむのです。
親として、子どもを育てる時期は、語るものがない、見せるものがない
自信がない、などと言っているときではないのです。
子どものより多く求めるかわりに、私たちは自分に求めるべきです。
そうしたとき、子どもはその姿を見て、それが生きることだと学びます。
そのとき私たちは、子どもの心を、大人としての生き方に
ぐっと引き寄せることができるのです。
「子どもの心のコーチング」より抜粋

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