「うまくいかないのは……」4/4(金)
「うまくいかないのは……」
物事が思い通り進まないとき、
他人のせいにしたり、自分を責めたりせずに、
色々な打開策を思いついてチャレンジできること。
これは生きていく上でとても役に立つ資源となります。
たとえば、クラス委員をやっている子どもが、
こんなことで困り果てているとします。
学校で一年おきに開かれる秋の展覧会に向けて、
クラスで作品作りをしているのですが、
「みんなやる気がない」というのです。
よくよく聞いてみると、
授業の時間だけではなかなか進まないので、
みんなに「残ってやろう」と呼びかけているけれど、
塾の子はいるし、合唱団の練習もあるし、ろくに集まらない。
おまけに、残ってもふざけるばかりで協力しない子たちもいるとか。
「先生に、みんなきちんと残ってやるように言ってほしいのに、
できる子がやればいいって言うんだもん。クラスの作品なのに、変だよ!」
「これじゃあ、できあがらない。隣のクラスはどんどん進んでいるのに、
うちのクラス、どうしたらいいんだろう。私の出した案が、
よくなかったのかなあ」ここで親がこう言って憤慨したと
したらどうでしょう。
「あなたが悪いんじゃないわ。みんなが協力するように、
先生がきちんとすべきよ。それに他の子たちだって、
クラスの作品なのに協力しないのが悪いのよ」
つまり、うまくいかないのは全部周囲のせい、
と子どもに教えることになります。
何かというと「社会が悪い、政治が悪い、○○が悪い」と
文句ばかりいって、自分は努力しない人間に
育てようとしているようなものです。
逆に、こう話したらどうなるでしょう。
「あなたが熱くなりすぎてるから、
他の子がついてこないてことないかな?
変に強制されると、人はかえってやる気をなくすものなの。
先生にも友だちにも、もっと上手な言い方があるんじゃないの?」
うまくいかないのは全部自分のせい、
と子どもに言い聞かせているようなものです。
何がよくないかではなく、どうしたいかが大切です。
「あなたは、どうなったらいいなあと思っているの?」
と、まず子供に聞いてみたらどうでしょうか。
子どもは、とにかく立派な作品が出来上がることを
願っているのかもしれないし、
むしろ、全員が協力するということを
大切に考えているのかもしれません。
思っていることを実現するためには、
どんな方法があるのでしょう?
それぞれが家に持ち帰ってやることができないか。
協力的なこと集まって相談してみたらどうか。
作品を少し簡単なものにしたらどうか。
学級会で議題にしたらどうか。
この人ならと思う友だちを一人一人説得するのはどうか。
数人でもう一度担任の先生と話すのはどうか……。
考えられる方法はいろいろあるでしょう。
もしも子どもが行き詰っていたら、
親がヒントをあげるといいでしょう。
ただし、子どもに考えさせないで「それならこうすればいい」
と決めてしまうと、うまくいっても
「親の言う通りにやったからだ」ということになって、
子どもの力にはなりません。
うまくいかないと「お母さんが言ったからこうしたのに」
ということになります。人生は自分で決めていくもの。
誰かのアドバイスをもらったとしても、最終的には
自分の判断なのだということを、
機会あるごとに教えていきましょう。
「子どもの『くじけない心』を育てる本」より

物事が思い通り進まないとき、
他人のせいにしたり、自分を責めたりせずに、
色々な打開策を思いついてチャレンジできること。
これは生きていく上でとても役に立つ資源となります。
たとえば、クラス委員をやっている子どもが、
こんなことで困り果てているとします。
学校で一年おきに開かれる秋の展覧会に向けて、
クラスで作品作りをしているのですが、
「みんなやる気がない」というのです。
よくよく聞いてみると、
授業の時間だけではなかなか進まないので、
みんなに「残ってやろう」と呼びかけているけれど、
塾の子はいるし、合唱団の練習もあるし、ろくに集まらない。
おまけに、残ってもふざけるばかりで協力しない子たちもいるとか。
「先生に、みんなきちんと残ってやるように言ってほしいのに、
できる子がやればいいって言うんだもん。クラスの作品なのに、変だよ!」
「これじゃあ、できあがらない。隣のクラスはどんどん進んでいるのに、
うちのクラス、どうしたらいいんだろう。私の出した案が、
よくなかったのかなあ」ここで親がこう言って憤慨したと
したらどうでしょう。
「あなたが悪いんじゃないわ。みんなが協力するように、
先生がきちんとすべきよ。それに他の子たちだって、
クラスの作品なのに協力しないのが悪いのよ」
つまり、うまくいかないのは全部周囲のせい、
と子どもに教えることになります。
何かというと「社会が悪い、政治が悪い、○○が悪い」と
文句ばかりいって、自分は努力しない人間に
育てようとしているようなものです。
逆に、こう話したらどうなるでしょう。
「あなたが熱くなりすぎてるから、
他の子がついてこないてことないかな?
変に強制されると、人はかえってやる気をなくすものなの。
先生にも友だちにも、もっと上手な言い方があるんじゃないの?」
うまくいかないのは全部自分のせい、
と子どもに言い聞かせているようなものです。
何がよくないかではなく、どうしたいかが大切です。
「あなたは、どうなったらいいなあと思っているの?」
と、まず子供に聞いてみたらどうでしょうか。
子どもは、とにかく立派な作品が出来上がることを
願っているのかもしれないし、
むしろ、全員が協力するということを
大切に考えているのかもしれません。
思っていることを実現するためには、
どんな方法があるのでしょう?
それぞれが家に持ち帰ってやることができないか。
協力的なこと集まって相談してみたらどうか。
作品を少し簡単なものにしたらどうか。
学級会で議題にしたらどうか。
この人ならと思う友だちを一人一人説得するのはどうか。
数人でもう一度担任の先生と話すのはどうか……。
考えられる方法はいろいろあるでしょう。
もしも子どもが行き詰っていたら、
親がヒントをあげるといいでしょう。
ただし、子どもに考えさせないで「それならこうすればいい」
と決めてしまうと、うまくいっても
「親の言う通りにやったからだ」ということになって、
子どもの力にはなりません。
うまくいかないと「お母さんが言ったからこうしたのに」
ということになります。人生は自分で決めていくもの。
誰かのアドバイスをもらったとしても、最終的には
自分の判断なのだということを、
機会あるごとに教えていきましょう。
「子どもの『くじけない心』を育てる本」より

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