「ペットの死は……」
「ペットの死は非を責めるより、死を知る貴重な体験に変える」
子どもが小鳥を飼いたいと言い出したので、
「きちんと世話をするなら」という条件で飼う子とにしました。
世話といっても、鳥籠の掃除などは難しいので、
夜寝る前に必ずかごに毛布をかける、という役目をやってもらうことに。
鳥かごのある部屋は、冬に暖房を消してしまうと、かなり冷えるからです。
ところがある夜、毛布をかけるのを忘れてしまったのです。
翌朝、小鳥は冷たくなって死んでいました。
子どもは泣いて悲しがりました。
あまりの歎きぶりに、お母さんは内心、
「私が気をつけていてあげればよかった……」と思いましたが、
もともと毛布をかけるのは子どもの役目です。
「あなたが忘れたから、いけないんだよ。そんなに泣くなら、
最初から飼わなければよかったじゃないの」といってしまいました。
子どもは十分、自分がいけないんだとわかっています。
だから、悲しくて、くやしくて、泣いているのでしょう。
それを[飼わなければよかった』で終わらせてしまうのでは、
あんまりです。
何かをしたいと自分から言い出して、
それまで世話を分担してきた子どもの努力は
無駄になってしまうからです。
泣いている間は気分がたかぶっているので、
そっとしておいて、泣くのがしずまったところで
声をかけてあげるといいのです。
「本当に残念だったね。やっぱり、寒いところに
置いておくとよくなかったね」
「お墓をつくって埋めてあげようよ」
近頃の子どもは、死というものを身近に
体験することが滅多にありません。
今はたいていの人が病院で亡くなりますし、
おじいちゃんやおばあちゃんの死も、「遠い所へ行った」
などと婉曲な説明をする親が多いようです。
けれど、生き物はいつか死にます。バトルゲームと違って、
一度死んだときには、そのことをきちんと子どもに体験させて
あげることが大切だと思います。
「一緒にお墓をつくろうか?」と聞いて、
子どもが「やる」と答えたら参加させてあげることです。
「あなたがお墓をつくってあげたから、小鳥も安心して
天国へ行けるね」と、子どもができたことを認めてあげましょう。
そして、機会を見て、「今度飼うことがあるとしたら、
どうしたら世話をするのをわすれないでいられるかなあ?」
と聞いてみるといいでしょう。
「小鳥の絵を描いて、ベットのところに貼っておく」など、
子どもなりの方法を思いつくかもしれません。
「そうだね、そうすれば、忘れないでちゃんと世話ができそうだね」と
言ってあげましょう。
自分は忘れてしまうからダメなんだ、
と子どもに思わせないことです。
こういうふうにすれば次はきっとできる、
と思えることが大切なのです。
「子どもの『くじけない心』を育てる本」より

子どもが小鳥を飼いたいと言い出したので、
「きちんと世話をするなら」という条件で飼う子とにしました。
世話といっても、鳥籠の掃除などは難しいので、
夜寝る前に必ずかごに毛布をかける、という役目をやってもらうことに。
鳥かごのある部屋は、冬に暖房を消してしまうと、かなり冷えるからです。
ところがある夜、毛布をかけるのを忘れてしまったのです。
翌朝、小鳥は冷たくなって死んでいました。
子どもは泣いて悲しがりました。
あまりの歎きぶりに、お母さんは内心、
「私が気をつけていてあげればよかった……」と思いましたが、
もともと毛布をかけるのは子どもの役目です。
「あなたが忘れたから、いけないんだよ。そんなに泣くなら、
最初から飼わなければよかったじゃないの」といってしまいました。
子どもは十分、自分がいけないんだとわかっています。
だから、悲しくて、くやしくて、泣いているのでしょう。
それを[飼わなければよかった』で終わらせてしまうのでは、
あんまりです。
何かをしたいと自分から言い出して、
それまで世話を分担してきた子どもの努力は
無駄になってしまうからです。
泣いている間は気分がたかぶっているので、
そっとしておいて、泣くのがしずまったところで
声をかけてあげるといいのです。
「本当に残念だったね。やっぱり、寒いところに
置いておくとよくなかったね」
「お墓をつくって埋めてあげようよ」
近頃の子どもは、死というものを身近に
体験することが滅多にありません。
今はたいていの人が病院で亡くなりますし、
おじいちゃんやおばあちゃんの死も、「遠い所へ行った」
などと婉曲な説明をする親が多いようです。
けれど、生き物はいつか死にます。バトルゲームと違って、
一度死んだときには、そのことをきちんと子どもに体験させて
あげることが大切だと思います。
「一緒にお墓をつくろうか?」と聞いて、
子どもが「やる」と答えたら参加させてあげることです。
「あなたがお墓をつくってあげたから、小鳥も安心して
天国へ行けるね」と、子どもができたことを認めてあげましょう。
そして、機会を見て、「今度飼うことがあるとしたら、
どうしたら世話をするのをわすれないでいられるかなあ?」
と聞いてみるといいでしょう。
「小鳥の絵を描いて、ベットのところに貼っておく」など、
子どもなりの方法を思いつくかもしれません。
「そうだね、そうすれば、忘れないでちゃんと世話ができそうだね」と
言ってあげましょう。
自分は忘れてしまうからダメなんだ、
と子どもに思わせないことです。
こういうふうにすれば次はきっとできる、
と思えることが大切なのです。
「子どもの『くじけない心』を育てる本」より

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