≪ 「お金の持ち出しは……」 5/8( ..  ¦ トップページ ¦ 「無理な計画は止めずに、修正… .. ≫


「性格の欠点を指摘するより……」 5/10(土)
「性格の欠点を指摘するより……」
 あるお母さんは、子どもが口下手で、
いつも相手に言われっぱなし、
自分の言いたいことを説明できずに、
いつも損してしまう正確に悩んでいました。


 ある日のこと、学校で陸上のタイムトライアルがありました。
走るのが大好きで、運動会のリレーでもアンカーをつとめて
三人抜きをした子です。


 帰ってきて「どうだった?」と聞いてみると、
「ダメだった」。おや、転んじゃったのか、
それとも緊張して、いつもの調子が出なかったのか……?


 違うのです。
「トイレに言ってる間に順番を抜かされた」と言うのです。
お母さんはガックリ来ました。
「なに?それですごすごとかえって来ちゃったの?」
その日の限ったことではありません。
お母さんに言わせると、
この子はいつも口下手で一言足りないのです。


 相手にきちんと確かめるとか、
粘って交渉するといったことができず、
何かトラブルが起こるたびに、手も足も出ずに、
めげて帰ってきてしまうのです。
いったいどうしたものでしょうか?


 まただ、とがっかりしないで、
むしろ今がチャンスと思ってください。
「めげていないで、そこで粘るのが大事なのよ」
といくら口で言っても身につけるのは難しいですが、
実際に失敗した体験を前にすれば、
子どもは学ぶことができます。


 失敗というのは、いわば「黄色信号」。
対処の仕方によって、赤にもなるけれど、青にもなるのです。
「それは失敗だったね。今度、同じことがあったり、
試験とか何かがあって、本番の直前にトイレへ行きたくなったら、
どうしようか」と、子どもと一緒に考えてみたらどうでしょうか。


 トイレに行くとき、大人に声をかける。
本番前には緊張するから、あらかじめトイレにいっておく。
隣りの子に「トイレに行くから、もし呼ばれたら、
そう言ってくれる」と頼んでおく・


 もしも順番を抜かされしまったら、
「トイレにいっていました。これからやらせてもらえませんか」
と交渉してみる。……いろいろ方法はあると思います。
場面に合わせて、どんなことができるかを具体的にあげてみましょう。


 「あなたはいつも一言足りない」何当て抽象的に
欠点を指摘しているより、これだったら実感を持って理解できます。
今度はこういうふうにやればいいんだ、と思えることは。
失敗せずにすらすら行くよりも、
子どもにとって強い自信になるものです。

「子どもの『くじけない心』を育てる本」より


08:26, Saturday, May 10, 2014 ¦ 固定リンク ¦ トラックバック(0) ¦ 携帯

■トラックバック

この記事へのトラックバックURL:
/blog21/blog.cgi/20140510082639