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「友だちの輪に入れない子へ……」 6/12(木)
友だちの輪に入れない子への親の介入は、その子の自己主張を奪う

 なかなか友だちの輪に入っていけない子どもがいます。
クラスのみんなが校庭で縄跳びを始めても、
少し離れたところでぼんやりと見ています。
「入れて」と自分からいうことができないのです。


 こんなとき、学校の先生はよく、
「オガワさんも仲間に入れてあげない祭」なんて言うものです。
実はこれ、その子のためになる方法ではありません。
「入りたいのかな?」と本人に聞くべきなのです。


「うん」と言うなら、「じゃあ、入れて、と言ってごらん。
先生がここで見ていてあげるから」と勇気づけてあげます。
もしそこで、相手の子どもたちが、
「やだよ。下手だから入れてあげない」なんて言ったら、
そこで初めて介入すればよいのです。


 本当は入りたいのに、自分からは言えずに
ただうつむいてしまったり、「入りたいわけじゃないもん」
と言う子供もいます。
自分の言葉に責任を持つことを、子どもは覚えなければいけません。


 「黙っているんだね。入りたくなったら言ってね」とか、
「わかった。入りたいわけじゃないんだね」と言って、
それ以上はかまわないほうがいいでしょう。
しばらくたって同じことがあったら、「今度は入りたいの?」
と、また聞いてあげればいいのです。


 学校の場面を例にとりましたが、お母さんだって同じです。
この子は引っ込みじあんだから……と思っていると、
子どもが言葉でいう前から、公園で
「この子も入れてね」とお願いしてしまったり、
一人で隅っこで静かにしていると、
「ほら、一緒に遊びなさい」なんて声をかけたりしがちです。


そうではなく、「一緒に遊びたいの?」
「あの子と仲良くなりたいの」と聞けばいいのです。
なかには、一人で静かにしているのが好きな子もいます。
だったら、無理に「みんなと一緒に遊びなさい」と
追い立てずに、静かに遊ばせてあげればいいのです。


安心して静かに遊ぶことに満足すれば、
その子なりのペースで他の子どもとかかわりたくなるもの。
そのうちに、一緒に静かに遊べる友だちを見つけるのではないでしょうか。


「子どもの『くじけない心』を育てる本」より抜粋
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22:34, Thursday, Jun 12, 2014 ¦ 固定リンク ¦ 携帯