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「転校はかわいそう」ではなく……」7/15(火)
「転校はかわいそう」ではなく、違う人間関係づくりの勇気づけを」

日本ではお父さんの単身赴任が非常に多いですが、
これはあまりいいことではないと思います。


簡単に転勤を命じてしまう会社側の問題が大きいのでしょうが、
それはさておくとして、転勤となるとたいていは、お母さんが
「子どもを転校させるのはかわいそう」と言いだします。
そしてお父さんは単身赴任を余儀なくされているようです。


実際のところは、お母さんが行きたくないのではないでしょうか。
話を聞いてみると、一種の「お父さん追い出し」みたいな
ケースが目につくのです。おそらく、
もとから父親不在の家庭が多いのだと思います。


子どもが住み慣れた土地から離れて、
新しい土地で新しい学校になじむというのは、確かに大変です。
けれども、そこで子どもがつまづいてしまうリスクと、
父親を家庭から排除してしまうリスクと、
どちらが大きいかなと、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。


高校生になるとまた違うでしょうが、小学校、中学校ぐらいの間は、
義務教育ですから基本的にはどこへ行っても同じです。
むしろ、新しい環境になって友だちがつくれるような子どもに
育てるためのいいチャンスではないかと思います。


「この子はなかなか溶け込めないので……」と、
心配するお母さんがいますが、子どもだって自分の心が
あるわけですから、そう簡単に溶けちゃったら困ります。
その子なりのペースでやっていけばいいのです。


いつも同じ条件の中でうまくやれる、というのは普通のことです。
むしろ、これからの日本社会では、違う環境にどう適応するか、
自分とは異質なものとどう付き合うかということが
カギになってきます。


国際化がますます進んで、日本にもさまざまな国の人が
入ってきています。国外に出ていって活躍する人も増えています。
文化も価値観も生活様式も違う。その人たちと、
お互いが必要なときに手助けし合えるような関係を
どうやってつくっていくかが、大切なポイントなのです。


子どもが、「仲のいい子と離れるのがイヤだ」と言ったとき、
子どもを勇気づけてあげられるような
お母さんでいてくれたらと思います。


「学校は別になっても、友だちには変わりないよね。
遊びに来てもらうこともできるし、
おまえが泊りに行くことだってできるだろうし、手紙も書けるよ」
と、話して、新しい学校ではどんな友だちができるかなと、
言ってあげたらどうでしょうか。

「子もが『くじけない心」を育てる本」より抜粋
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00:21, Tuesday, Jul 15, 2014 ¦ 固定リンク ¦ 携帯