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「学校へ行かないことを責めるより…」7/24(木)
「学校へ行かないことを責めるより、行こうとする努力をほめてやる」

なんだか学校でイヤなことがあったらしく、
子どもが「どうしても学校へ行きたくない」
ということがあります。


こんなとき「いいよ。行きたくないなら休みなさい」
という親はあまりいないでしょう。
これはいくらなんでもちょっと無責任です。


「どうしていきたくないのかな。
お母さんに、わけを教えてくれる?」と聞いてみましょう。
怖い顔をして追求するのではなく、ふつうにきけばいいのです。


お腹が痛いとか、頭が痛いというのなら、「嘘でしょう」
と言わずに医者に連れて行きましょう。お医者さんは
「たいしたことないと思いますが、まあ、休んで様子を見ますか」
ぐらい言ってくれるでしょうから、これで休む理由ができます。


学校へ行くのがつらい上に、
ずる休みという重圧を付け加えずにすむわけです。
数日休めば気力も回復するもの。
「よくなったみたいだから、明日から行く?」
と声をかけると、意外と「うん」という場合も多いのです。


行きたくない理由を聞いても、「わからない」
「なんとなく」ということもあります。
大人だって、なんとなく疲れてしまって
動きたくないときだってあるものです。
「わからないけど、なんとなく行きたくないんだね」
と言うしかないでしょう。
行くか行かないかを決めるのは、本人です。
行かないというのに、無理に親が追い立てるのはよくありません。


これは中学生の話ですが、親がどうしても行けと迫るので、
玄関は出たものの、学校へ行くことができずに山手線をぐるぐる回って、
三時ごろに「ただいま」と帰ってくるといった子どももいます。
学校はつらいし家でさえ休めない、こんな気の毒な話はありません。
むしろ、家で安心していられてほうが、
早く学校へ行けるようになるのです。


さて、休む場合の過ごし方が問題です。
親は大騒ぎをせずに、ふだん通りにしているのがいいと思います。
「休むのだったら、せっかくだから、家でお手伝いを
してもらおうかなあ」そんなふうに頼んでもいいし、
お母さんに仕事がある場合は留守番を頼んでもいいでしょう。
しばらく一緒に遊ぶのもいいでしょう。
いずれにしても、充実して過ごせることを考えてあげてください。


お手伝いを頼む場合は、けっして「学校を休んだ罰」
として強制するのではなく「お願い」することです。
学校を休んで、ちょっと後ろめたい気持ちになっている子どもは、
お母さんからお願いすれば引き受けてくれるはずです。
やってくれたら、「助かったよ。学校は休んだけど
お手伝いがたくさんできたね」と言ってあげてください。


「明日は行けるかな?」と声をかければ、「行く」と
言って学校の準備を始めるかもしれません。
もしも翌日、行こうとして行けなかったとしたら、
「また!」と叱らず、少なくとも
行こうとした努力を認めてあげてください。


もしも、行きたくないわけを子どもが訴えたら、
あれこれ口をはさまずに、まずはしっかり聞いてあげましょう。
「黙っていないで、お母さんに話してくれてうれしいよ」
と言って、一緒に対策を考えればいいのです。


「子どもの『くじけない心』を育てる本」より抜粋
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05:32, Thursday, Jul 24, 2014 ¦ 固定リンク ¦ 携帯