「たたき上げの職人技」3/19(水)
新年度、4月からの新たな取り組み先が三陽商会さんとは
「100年コートオーナープランクリーニングサービス」と「フラ
ンコ・プリンツィバァリー」銀座店のクリーニング&メンテナン
スサービスです。「100年コート」のファクトリーは青森にあっ
てなかなか行く機会がありません。
しかしこの「フランコ・プリンツィバリー」の縫製は大阪の「フ
ァイブワンファクトリー」が行ってることを聞き、今回は三陽
商会さんのご好意で「ファイブワンファクトリー」に千葉から
車に乗って渋滞に巻き込まれ10時間、5人のプレスマンと僕
との6人でお邪魔することができました。
3/20(木)オープン。フランコ・プリンツィバリー銀座店
この「フランコ・プリンツィバァリー」は僕が尊敬している服飾
評論家の故落合正勝さんが絶賛する世界屈指のイタリアの
超有名サルトリア(仕立て屋)さんです。
フランコ・プリンツィバァリーの50年を超えるテーラーとして
の経験や技術を継承する自身の名を冠したブランドが「フラ
ンコ・プリンツィバァリー」で、このスーツの特徴はクラフトマン
の技術力を活かした構築的な立体フォルムが特徴です。

とにかくイタリアのサルト界でもっとも権威のある「FORBICI
D'ORO(金のはさみ賞)」その賞の最高責任者であり、伝統
の技術を継承するアルテイジャーノとしてイタリア国内で評
価を受けているのが、フランコ・プリンツイバァリーなのです。
だからその美しいスーツのフォルムを復元するために、当然
洗いも仕上げも高いレベルが要求されます。今まで何度も
このスーツを洗っては仕上げてきましたが、今回は縫製の
プロセスと特性を理解することで、今まで以上の洗いや仕上
げのヒントになればとファクトリー内では見学者全員熱心に
質問を繰り返していました。

そしてその「フランコ・プリンツィバァリー」のスーツを縫製しい
てるファクトリーが、このファイブワンファクトリーです。そのフ
ァイブワンの全スタッフがシェアしている共通のミッションが「す
べてのお客様に最高品質のスーツを提供する」です。
それは、何重もの厳しい品質基準をクリアしたものだけを「ファ
イブワン製」と認め、品質とスーツにかける想いには絶対の自
信と誇りを持ってるとおっしゃっていました。

450の工程を得て一着のスーツが作られる・・・・。
例えるなら、家の基礎部分といえる「芯据え」と呼ばれる工程
では惜しみなく時間が注ぎ込まれます。それは、手間をかける
ほど芯地と生地がなじみスーツに立体感が生まれるからなの
です。

今回説明して下さったファイブワンファクトリー社長の藤原さん
です。最後までとても丁寧で親切な対応をして下さいました。

いたるところに各メーカーから依頼を受けた出荷前の完成スー
ツが並んでいました。「へえ・・・」ここもかぁ。うちと取引のある
メーカーが結構ありました。

胸のボリューム感を損なわない秘密の工夫を紹介して下さい
ました。それぞれの秘伝があるものです。

スーツごとの各パターンの型紙。

ラペルの芯地。

とにかく老若男女を問わずそれぞれの職人さんが与えられた
各パーツを専念集中していて、静かなる活気を感じました。
皆さん洋服が好きなんでしょうね、とても楽しそうです。

若い人たちもお年寄りの職人さんも、とにかくプレスの手が
早い。それにしても皆さん、禅宗のお坊さんみたいで常に自
分自身の内側を見性してるって感じでした。

美しいラペルと優雅なフロントカット。

最終プレスはプレス歴40年を超える達人ばかり。
物凄いスピードで一着一着仕上げていかれるアイロンワークは
まさに芸術的で、仕上がったジャケットの美しさに「おおっ・・・」
僕を含めてうちの連中から自然と拍手が湧き起こりました。

必ずトルソーにジャケットをかけて左右対象のバランス、一ミリ
単位のズレを見逃さない集中力に「う・・・・ん、すごい」。

大胆かつ繊細、「ここまで蒸気使っていいの」というぐらい
バンバンに蒸気使ってらっしゃいましたが、ハンドプレスの
妙技は見ていて飽きません。飽きないどころがどんどん魅せら
れていく。いっぱい上級者のハンドプレスを見てきましたが、
こんな感覚は初めてでした。

今回のファクトリー見学で、今後うちがやらなければならない
課題を山ほど発見してきました。

正直言ってうちの工房の技術レベルは、この人たちの洗練された知
識と技術レベルに比べるとまだまだ富士山の二合目に上ったにすぎ
ないと実感しました。

それは450の複雑な工程の一つのミスがあっても一着の理想のジャ
ケットは完成されないからです。その各パーツを完璧にまで一人ひと
りの職人さんが自信をもってこなされています。プロとしての技術レベ
ルが当然高いし、なによりその仕事自体を楽しんでことが印象的でし
た。

リングジャケットや花菱・・。ファイブワン???。正直言って今まで
あまりピンとこなかったファクトリーでしたが、今回の見学を通し
て物凄く刺激的なファクトリーに変身しました。うちのプレスの
連中を定期的にプレスの修行に行かせたいです。

とにかく今回お世話になりましたファクトリー社長の藤原さん。
職人の皆さん長時間ありがとうございました。まだまだ漠然として
いた理想のイメージが今回の見学ではっきりしてきました。それ
は以前から考えていたスーツ仕上げの縫製工場化です。この3月
パートさん募集で、多くの人たちが面接を受けに来られています。
明確なイメージが出来たので、今後の人の使い方がより具体的に
見えてきました。またホフマンプレス機の使い方も。

社長が倒れて僕が現場に入って8年。8年の経験なんて職人の世界
から見ればまだまだはなたれ小僧です。ただ、僕は常に第三者の顧
客の目で、この業界やうちの会社を見ているので、今何をやってい
かなければならないのかが自然と分かってきます。僕は多分職人に
は成りきれないと思うけど、今よりもっとレベルの高いメンテナンス
体系や仕組みづくり、または自分道を歩む自立した技術者を育成
することはできると思っています。

貿易会社の経営者だったうちの祖父が60歳で僧侶と住職の資格を
取り、80歳までの20年間、私財を投げ出して、今では考えられません
が古いお寺を購入し、そのお寺に入寺して住職道を突き進みました。

帰りの車の中で、「なあ、俺は祖父ちゃんと反対のような気がする。
57歳の今ぐらいから本格的な経営者道というかクリエイターという
か、人と会社の育成道を突き進む気がする。」と言ったら、まっちゃ
んが「真理は自分道ですから、今の時代は世間から離れて、真善
美をこの世に現すプロの職人さんたちの方が本当のお坊さんなの
かもしれませんねえ・・。そういう人たちをいっぱい育てていくのが、
本当のお寺の住職さんって気がします」って。「・・・・鋭い・・・」。

美しいハンドプレス姿と作品には、理屈では伝えられない真
善美の世界が広がっていました。そして、うちのプレスの見学
者全員大きな刺激とお土産をもらって帰りました。ありがたい。
これから学ぶこと、やること、目指すもの、山ずみです。
逆に、それほどうちの会社はまだまだ未知なる可能性がある、
ということだと思います。

先は長いですが、死ぬまでにはなんとか理想に情熱
をもって近づいていきたいですね。後悔ないように顔張ります。

それぞれがそれぞれの道で一生懸命生きてます。
その一生懸命が尊いですね。そういう人を見ていて気持ちいいです。
※さて、明日はまったく違った環境で保育園理事長として、卒園式の
リハーサルと夜は保育園職員の送別会に参加してきます。
それでは、また。
生かしていただいて ありがとうございます。
「100年コートオーナープランクリーニングサービス」と「フラ
ンコ・プリンツィバァリー」銀座店のクリーニング&メンテナン
スサービスです。「100年コート」のファクトリーは青森にあっ
てなかなか行く機会がありません。
しかしこの「フランコ・プリンツィバリー」の縫製は大阪の「フ
ァイブワンファクトリー」が行ってることを聞き、今回は三陽
商会さんのご好意で「ファイブワンファクトリー」に千葉から
車に乗って渋滞に巻き込まれ10時間、5人のプレスマンと僕
との6人でお邪魔することができました。

この「フランコ・プリンツィバァリー」は僕が尊敬している服飾
評論家の故落合正勝さんが絶賛する世界屈指のイタリアの
超有名サルトリア(仕立て屋)さんです。
フランコ・プリンツィバァリーの50年を超えるテーラーとして
の経験や技術を継承する自身の名を冠したブランドが「フラ
ンコ・プリンツィバァリー」で、このスーツの特徴はクラフトマン
の技術力を活かした構築的な立体フォルムが特徴です。

とにかくイタリアのサルト界でもっとも権威のある「FORBICI
D'ORO(金のはさみ賞)」その賞の最高責任者であり、伝統
の技術を継承するアルテイジャーノとしてイタリア国内で評
価を受けているのが、フランコ・プリンツイバァリーなのです。
だからその美しいスーツのフォルムを復元するために、当然
洗いも仕上げも高いレベルが要求されます。今まで何度も
このスーツを洗っては仕上げてきましたが、今回は縫製の
プロセスと特性を理解することで、今まで以上の洗いや仕上
げのヒントになればとファクトリー内では見学者全員熱心に
質問を繰り返していました。

そしてその「フランコ・プリンツィバァリー」のスーツを縫製しい
てるファクトリーが、このファイブワンファクトリーです。そのフ
ァイブワンの全スタッフがシェアしている共通のミッションが「す
べてのお客様に最高品質のスーツを提供する」です。
それは、何重もの厳しい品質基準をクリアしたものだけを「ファ
イブワン製」と認め、品質とスーツにかける想いには絶対の自
信と誇りを持ってるとおっしゃっていました。

450の工程を得て一着のスーツが作られる・・・・。
例えるなら、家の基礎部分といえる「芯据え」と呼ばれる工程
では惜しみなく時間が注ぎ込まれます。それは、手間をかける
ほど芯地と生地がなじみスーツに立体感が生まれるからなの
です。

今回説明して下さったファイブワンファクトリー社長の藤原さん
です。最後までとても丁寧で親切な対応をして下さいました。

いたるところに各メーカーから依頼を受けた出荷前の完成スー
ツが並んでいました。「へえ・・・」ここもかぁ。うちと取引のある
メーカーが結構ありました。

胸のボリューム感を損なわない秘密の工夫を紹介して下さい
ました。それぞれの秘伝があるものです。

スーツごとの各パターンの型紙。

ラペルの芯地。

とにかく老若男女を問わずそれぞれの職人さんが与えられた
各パーツを専念集中していて、静かなる活気を感じました。
皆さん洋服が好きなんでしょうね、とても楽しそうです。

若い人たちもお年寄りの職人さんも、とにかくプレスの手が
早い。それにしても皆さん、禅宗のお坊さんみたいで常に自
分自身の内側を見性してるって感じでした。

美しいラペルと優雅なフロントカット。

最終プレスはプレス歴40年を超える達人ばかり。
物凄いスピードで一着一着仕上げていかれるアイロンワークは
まさに芸術的で、仕上がったジャケットの美しさに「おおっ・・・」
僕を含めてうちの連中から自然と拍手が湧き起こりました。

必ずトルソーにジャケットをかけて左右対象のバランス、一ミリ
単位のズレを見逃さない集中力に「う・・・・ん、すごい」。

大胆かつ繊細、「ここまで蒸気使っていいの」というぐらい
バンバンに蒸気使ってらっしゃいましたが、ハンドプレスの
妙技は見ていて飽きません。飽きないどころがどんどん魅せら
れていく。いっぱい上級者のハンドプレスを見てきましたが、
こんな感覚は初めてでした。

今回のファクトリー見学で、今後うちがやらなければならない
課題を山ほど発見してきました。

正直言ってうちの工房の技術レベルは、この人たちの洗練された知
識と技術レベルに比べるとまだまだ富士山の二合目に上ったにすぎ
ないと実感しました。

それは450の複雑な工程の一つのミスがあっても一着の理想のジャ
ケットは完成されないからです。その各パーツを完璧にまで一人ひと
りの職人さんが自信をもってこなされています。プロとしての技術レベ
ルが当然高いし、なによりその仕事自体を楽しんでことが印象的でし
た。

リングジャケットや花菱・・。ファイブワン???。正直言って今まで
あまりピンとこなかったファクトリーでしたが、今回の見学を通し
て物凄く刺激的なファクトリーに変身しました。うちのプレスの
連中を定期的にプレスの修行に行かせたいです。

とにかく今回お世話になりましたファクトリー社長の藤原さん。
職人の皆さん長時間ありがとうございました。まだまだ漠然として
いた理想のイメージが今回の見学ではっきりしてきました。それ
は以前から考えていたスーツ仕上げの縫製工場化です。この3月
パートさん募集で、多くの人たちが面接を受けに来られています。
明確なイメージが出来たので、今後の人の使い方がより具体的に
見えてきました。またホフマンプレス機の使い方も。

社長が倒れて僕が現場に入って8年。8年の経験なんて職人の世界
から見ればまだまだはなたれ小僧です。ただ、僕は常に第三者の顧
客の目で、この業界やうちの会社を見ているので、今何をやってい
かなければならないのかが自然と分かってきます。僕は多分職人に
は成りきれないと思うけど、今よりもっとレベルの高いメンテナンス
体系や仕組みづくり、または自分道を歩む自立した技術者を育成
することはできると思っています。

貿易会社の経営者だったうちの祖父が60歳で僧侶と住職の資格を
取り、80歳までの20年間、私財を投げ出して、今では考えられません
が古いお寺を購入し、そのお寺に入寺して住職道を突き進みました。

帰りの車の中で、「なあ、俺は祖父ちゃんと反対のような気がする。
57歳の今ぐらいから本格的な経営者道というかクリエイターという
か、人と会社の育成道を突き進む気がする。」と言ったら、まっちゃ
んが「真理は自分道ですから、今の時代は世間から離れて、真善
美をこの世に現すプロの職人さんたちの方が本当のお坊さんなの
かもしれませんねえ・・。そういう人たちをいっぱい育てていくのが、
本当のお寺の住職さんって気がします」って。「・・・・鋭い・・・」。

美しいハンドプレス姿と作品には、理屈では伝えられない真
善美の世界が広がっていました。そして、うちのプレスの見学
者全員大きな刺激とお土産をもらって帰りました。ありがたい。
これから学ぶこと、やること、目指すもの、山ずみです。
逆に、それほどうちの会社はまだまだ未知なる可能性がある、
ということだと思います。

先は長いですが、死ぬまでにはなんとか理想に情熱
をもって近づいていきたいですね。後悔ないように顔張ります。

それぞれがそれぞれの道で一生懸命生きてます。
その一生懸命が尊いですね。そういう人を見ていて気持ちいいです。
※さて、明日はまったく違った環境で保育園理事長として、卒園式の
リハーサルと夜は保育園職員の送別会に参加してきます。
それでは、また。
生かしていただいて ありがとうございます。
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■コメント
これは非常に多くの分野をカバーする、驚くべき有益な記事です。
これらの精神的な訓練は、全体的な問題解決能力を向上させ、人生のさまざまな側面でつながりを作る能力を高めることができます。
新年度が始まり、4月から新たに取り組むプロジェクトとして三陽商会さんの「100年コートオーナープランクリーニングサービス」や「フランコ・プリンツィバァリー」銀座店のクリーニングサービスに大きな期待を寄せています。特に、これらのサービスは品質と長期的な顧客満足を目指す点で素晴らしい取り組みであり、革新的なアプローチを感じます。一方で、最近注目されているオンラインエンターテインメントとしてのコンクエスタドールカジノ出金の便利さも話題となっており、新たな価値を提供するプロジェクトの在り方について考えるきっかけになっています
あなたは複雑な問題に取り組むことを決してためらわず、常にそれを理解しやすい方法で説明することができます。