≪ 「水洗いのメリット」12/18 ..  ¦ トップページ ¦ 「報恩は行動力」12/20(水) ≫


「ダウンと汗」12/19(火)
一年があっという間に過ぎますねえ。
今年は工房での仕事ばかりに集中してましたので、
なかなか外に出ていくことはありませんてしたが、
根っから服好きなので、久々にメンズ館内をブラブラ
歩きは楽しかったです。


それと楽しみはもう一つ。


私は雨の日でも風の日でも早朝と夕方、会社に近い
大道沢公園の遊歩道に散歩に行きますので、スタッフ
たちが、


「代表、誕生日のお祝いにファー付きのウールリッチを
プレゼントしたいのでメンズ館で試着して買ってきて下さい。
ダウン結構持ってらっしゃいますが、最近アメカジ風のも
いいなあ・・・っておっしゃってたので」。と、
言われていたことです。


「マジでぇ・・」。
何度も断りましたが、みんなの総意で決まったことだと。


ですからメンズ館をブラブラしながらウールリッチのショップに
行き、あれこれ試着した結果、ファー付きのアラスカンパーカーを
購入しました。というか、来年一月四日で六十一歳を迎える誕生日の
お祝いとしていただきました。すいません。


1830年創業のアメリカ最古のアウトドアブランドが、
【WOOL RICH】(ウールリッチ)。
アラスカンパーカーは、当時のアーカイブを基にデザインされ、
ボリュームのあるダウン量やオーセンティックなシルエットなど
当時のデザインを踏襲したモデルとなっていて、ウエストの
大きなポケットやキルトダウンなど、レトロアウトドアを表現
した一着です。


表地は上品な光沢感、柔らかい肌触りのコットン生地を使用し、
表面にテフロン加工を施し撥水性、防汚性に優れた素材を
採用しています。


裏地は滑りの良いナイロン素材。
腰の部分にドローコードがあり、絞る事で冷気の侵入を防いで
くれます。


中綿は高品質なダウンを使用し保温性を高いレベルで確保。
よりタフで実用的な、質実剛健なものづくりが伺える一着とな
っています。


素材は:表地: 綿100%。,
裏地は:ナイロン100%, 詰め物: ダウン85%, フェザー15%,
ファー: コヨーテ。
そして原産国は:モルドバ。。≪+CLAP Men≫より抜粋転載


このモルドバってルーマニアとウクライナの間にある
モルドバ共和国のことです。



さっそく今日の早朝このアラスカンパーカーを着て散歩しました。
外の温度は1度。車のフロントに霜がおりていましたし、散歩コース
の途中の木製の橋の上はツルツルに凍っていました。


このパーカーを試すのにはもってこいです。
ファー付きフードを少し立たせ、耳までおおいかぶせた状態でス
タスタ歩きます。このパーカーはロングなので腰がすっぽりおお
われてとてもあったかい。


で、途中「はっ」と気づいたのですが、体がとっても軽い。
まるでダウンの寝袋に入ったままの温かい状態で歩いてますか
ら、体が緊張してないんですね。無意識にとてもリラックスしてま
すから、体がとても軽く感じるのでしょうね。
なかなか武骨な感じて、私には合うみたい。


さて、ちょっと仕事の話をします。
うちの君津工房にはモンクレール、デュベティカをはじめとして
あらゆるブランドのダウンウェアが入ってきます。


その他にも、
タトラス、ウールリッチ、カナダグース、ヘルノ、ピューテリー、
ムーレー、エンメティー、ストーンアイランドなど、ダウンを主力とした
ブランドから、ルィ・ヴィトン、グッチ、ディオール、フェラガモなどの
ハイエンドブランド、そして、ノースフェイス、パタゴニア、水沢ダウン
などのアウトドアブランドまで、様々なダウンウェアがあり、
それぞれに特色があります。


表地にも色々特徴があり、ウールリッチやカナダグースの様に、
張り感のある生地を使ったものは、生地が擦れて白化しやすい
ですが、(希望があればスレ直しや補色修正を行う)洗う前に
素材表示を確認し、短時間で洗うなど、スレを防ぐようにします。


また、
脱水の時にきついシワが入ると取れにくくなるため、一度の脱水
で完全に脱水しきるのではなく、20秒づつ、数回に分けて脱水
します。


今シーズン購入されたものもあれば、10年以上前のものもあり、
汚れの状態も、素材の傷み具合も異なり、中には、色ヤケや
変色しやすいブランドもあります。


ダウンの状況に合わせて作業内容を決めていきますが、新しく、
着用回数も少なく、ほとんど汚れていないものは、洗剤を付けた
スポンジで軽くクレンジングしてから、水を入れた二槽式洗濯機に
両手で沈めて、表面だけを水でさっと洗い流します。


このときは、
中のダウンまであまり水が染み込まないように、水の中の時間
を短くし、脱水は、二槽式の脱水機で軽く絞った後で、脱水専用
のマシンで、しっかりと絞ります。


着用頻度が高く、
長期間着用されて全体に汚れているものは、まず、ドライクリー
ニングを行って油性の汚れや黒ずみを取り去ってから、残った
汚れの部分に中性洗剤を付けて、柔らかいナイロンブラシで軽く
ブラッシングし、中性洗剤の入った35度程度のお湯の中で、
両手で、ダウンの中の空気を外に出すよう
に押し洗いします。


中のダウンが汚れてくると、膨らみが無くなりますし、臭いもして
きますから、ダウンを綺麗にするように、ダウンが吸いこんだ水を
入れ替えるイメージで洗います。


ただパタゴニアや水沢ダウン、ストーンアイランドのように、ドライ
クリーニング不可のダウンもありますから、その場合は中性洗剤
を少し付け置きしてから、しっかりと洗って汗や
汚れを落とします。


で、結局、ダウンの保温性を阻害していくのは、
汗、汗なんです。汗と皮脂によってダウンとフェザーがくっついて
空間が小さくなればなるほど、間に含む空気の量が少なくなって
保温性が落ちます。


汗はドライでは落ちません。
汗は水じゃないと落ちない。
ですから、ダウンお持ちの方は
必ずクリーニングでは「水洗い」を希望して下さい。
ペタンコじゃなくフワフワに蘇ったダウンほど、
空気がいっぱいに入って温かく着れますから。


●ポッキー・智子ッチお歳暮有難う。
智子ッチからもらった高級シャンパンは大晦日の仕事最後の乾杯に
使わせてもらいますよ!

09:44, Tuesday, Dec 19, 2017 ¦ 固定リンク ¦ トラックバック(0) ¦ 携帯

■トラックバック

この記事へのトラックバックURL:
/blog6/blog.cgi/20171219094412