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2019年11月15日

「大嘗祭」11/15(金)
大嘗祭は、天皇霊の移動の儀式・神懸かりの秘儀
平成の大嘗祭 関係者の『証言』


大嘗祭とは

大嘗祭(だいじょうさい)は、天皇即位後の最初の
新嘗祭(にいなめさい)で、大嘗宮(だいじょうきゅう)
という社殿が建てられ、その中で新天皇が新穀を
中心とする神饌(神様のお食事)を皇室の祖先で
ある天照大神に供え、自らもお召し上がりになって、
神と一体となる神聖な儀式です。
一世一度の最大の祭祀が、『大嘗祭』なのです。


令和の大嘗祭

令和の大嘗祭(大嘗宮の儀)は、平成の時と同じく
皇居・東御苑に大嘗宮(だいじょうきゅう)を設(しつら)
え、2019年11月14日〜15日に執り行われます(非公開)。

大嘗宮には、いくつもの木造の建物が造られますが、
祭祀に関わる重要な建物として、東側に「悠紀殿(ゆきでん)」
(伊勢神宮の内宮と同じ造り)、西側に「主基殿(すきでん)」
(伊勢神宮の外宮と同じ造り)が建てられます。

天皇陛下は14日夜に悠紀殿、15日未明に主基殿で
、それぞれ祭祀に臨まれます。

大嘗宮の中で、何が行われるのか?

天皇陛下は、大嘗宮の北側にある「廻立殿(かいりゅう
でん)」にて、湯浴みで潔斎後、白絹の御祭服を着けて、
]東側の悠紀殿に入られます。
悠紀殿供饌(きょうせん)の儀が始まるのは、
14日午後6時半。


神饌(東日本で収穫された初穂の御米・今回は占いで
選ばれた栃木県の田んぼの御米、粟、海産物、果物、
御酒)を神にお供えし、国家・国民の安泰と五穀豊穣に
感謝し祈る御告文を奏した後、神様(天照大神)と共食
する直会(なおらい)を行ないます。神様に献じた神饌
(御飯と御酒)を、天皇も慎んでお召し上がりになるの
です。
そして、3時間後に悠紀殿を出られます。


また、日付が変わった15日0時半から、主基殿でも同様
の儀式(神饌の中心は、西日本・京都の田んぼで取れた
御米)を行ないます。
主基殿供饌の儀も、やはり3時間かけて執り行なわれます。

平成の大嘗祭での 天皇陛下の劇的変化 に関する証言

大嘗祭で行われる儀礼に関して、単に形式的なものであ
ると考える人が多数ではないかと思います。

しかし、この大嘗祭の儀礼(秘儀)を通して、天皇陛下に
劇的な変化が起こったことが証言されています。



馬渕睦夫氏は、元外務省の外交官で、キューバやウクラ
イナなどで大使を務められたご経験があります。

19分〜から、大嘗祭の本義について語られています。

『大嘗祭前の陛下と、大嘗祭を終えられた後の陛下をご覧
になった方のお話として私(馬渕氏)が直接聞いたところでは、
“まったく別人に御成りになっている”
大嘗祭を経て、ということは、天照大御神様と一体化されて
いるということです。』


葉室頼昭 春日大社前宮司 の証言

葉室春日大社前宮司の著書
「神道 見えないものの力」(春秋社)  P162〜163

葉室氏は、平成の大嘗祭の折、衣文者(宮家等、儀式に出
られる人に、衣装を着ける役)として参加し、やはり、大嘗宮
に入られる前の天皇と、天照大神と一体になって出てこられ
たときの天皇の威厳のすごさの違いに、そこに奉仕した全員
が驚いたと記されています。
そして、大嘗祭を通して、天照大御神と一つになるというの
は本当だなと実感されたそうです。


この部分は、敢えて抜き書きをいたしませんでした。
素晴らしい本なので、是非、お手に取ってご確認ください!


葉室先生とは、直接面識はありませんが、親族が知り合い
で、当方の拙著を差し上げた折、春日大社の御祭りの万燈
籠にご招待を頂いたのですが、残念ながら、それっきりに
なってしまいました。
大型書店で、葉室先生のご著書を何気なく手に取り、パッと
開いて出てきたのが、上記の記述の部分でした。
『大嘗祭の真の意味を世に伝えなさい!』との神意と感じます。


大嘗祭の霊的な真の意味

この他にも、天皇の廊下を歩く足音が、大嘗祭を経た後に、
別人に変わったとの天皇にお仕えする側近の話が伝わって
います。

大嘗祭は、単なる形式的な儀式ではなく、新天皇が天照大
御神と一体となる霊的な真に重要な儀式であることを認識
頂けたと思います。

今回の大嘗祭において、伝統を守るべき立場の宮内庁が、
率先して大嘗祭の経費削減を言い出し、大嘗宮の本来茅
葺であるべきところを、板葺きに変更するという改変を行な
ってしまいました。

大嘗祭の神事の意味として、民俗学者の折口信夫は、
前天皇が受け継いだ天皇霊(すめらみことのみたま)を、
寝具に包まれた新天皇に移行させる魂振り(たまふり:魂
に活力を与え再生させる)の儀礼であると指摘しています。
この稀有なる秘儀が受け継がれる日本に生を受け、それ
を目の当たりにできることの有り難さに、感謝の念が湧き
起こります。

ただし、大嘗祭は、これを行なえば自動的に天皇霊(国家神)
が乗り移るという単なる通過儀礼ではなく、日々の潔斎と
祭祀(祈り)が求められる ある意味で命懸けの儀式のようです。


即位礼正殿の儀にも見られた奇跡


大嘗祭に先立つ10月22日に、世界195ヵ国から王室など
の賓客を招いて執り行われた即位礼正殿の儀においても、
天候の奇跡が見られました。


式典が始まる前までは、台風20号の影響で、強い雨が降
っていました。

イギリスのチャールズ皇太子らを映した場面(2:00)には、
大粒の雨が映っています。チャールズ皇太子は、残念そう
に、空を見上げられていました。

しかし、式典開始直前(2:12)には、雨が急に止み、青空
も見え始めています。この時、東京の空には、低い位置に
虹が掛かっていました。
カラスの鳴き声も聞こえますね。これは、3本足の八咫烏
(やたがらす)だったとの指摘もあります。さらに、富士山も
初冠雪で、雪化粧。

このような事は、天皇の伊勢神宮参拝などにおいても、日
常茶飯事で、伊勢神宮の神官は、天皇が御参拝の日に雨が
降っていても、まったく大丈夫と安心されているとのことでした。

また、かつて昭和天皇が、イギリスを訪れた際にも同様のことがあり、
「エンペラー・ウェザー」Emperor weather と称せられたそうです。


大嘗宮の一般参観

平成の大嘗祭に続き、今回も 大嘗宮の一般参観が行われます。
天皇霊の移動の儀式・神懸かりの秘儀である大嘗祭直後の
11月21日〜12月8日の予定です。



以前、葉室頼昭 春日大社前宮司 の証言を読んだことがあるので、
この「大嘗祭」に関してはとても興味があったのと、とても大きな意義
を感じていました。


過去の報告では、大嘗祭を経ることで、
歴代天皇の人物の変化が言われています。
廊下を歩かれる足音の変化、表情の変化、志(こころざし)の変化、
まるで別人格に成られるとも側近たちからの伝承が言われています。
今上陛下の「誠実さ」が国家神に認められて、無事に神懸かかり、
国家の安泰と平安が続くことを切に願います。


天皇陛下のお役の大きさは私たちの想像をはるかに超えた
尊いものであると知れば知るほど、ただただ頭が下がるばかりです。。

18:24, Friday, Nov 15, 2019 ¦ ¦ コメント(0)