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「心のコップを上に向ける」3/22(火)
今回の大会の感想文が指導員たちよりファクスで送られてきました。
そこには、みんな今回の敗戦で得た教訓、そして、指導員としての
自身の反省や新たな決意が書き綴られていました。


その感想文を読んだ後、あらためて「日本一にチャレンジする空手
道場養正館の秘密~空手による子供の精神・身体・神経発達と成長
~」のDVDを見て、私が目指してきたもの、そして今後彼らが目指す
ものがそこにありました。


≪養正館道場≫HPより転載

子供の礼儀・しつけ

一般的な空手道場は、空手技術の指導だけ行いますが、養正館
道場は、しつけ・礼儀・道徳の指導を最優先しています。最終的に、
自立型人間の育成を目的としています。

まず、子供たちに心の器を上に向ける方法を教えます。すると、今
までキョロキョロして話が聞けなかった子供が、幼稚園児でも初日
から20分、30分と止まって話が聞けるようになります。

ほぼすべての子供が、体験入門初日から返事、あいさつするように
なり、靴並べし始めます。

しつけは普段の生活の中で習慣づけることが重要ですので、生活
習慣カード、空手ノートなどを使って、道場以外での家庭や学校で
の心の変化もフォローしていきます。

道場では、まず靴をきちんとそろえることを教えます。自分の靴だけ
でなく、そこにある靴はすべてそろえます。幼稚園のトイレのサンダ
ル、玄関の家族全員の靴など、はき物すべてです。

旅館に家族と行って温泉客のゲタを全て揃えた子、熱があって病
院に行ったとき患者さんのすべての靴を揃えた子もいました。
全ての場面で徹底的に靴ならべをやりきり、継続することで心を強
くします。
子供たちにやりきらせるには、大人である私たちが、まず見本を見
せ、前向きに根気よく続けさせることが大切です。

「武道は礼にはじまり、礼に終わる」と言います。
私は「挨拶は全ての始まり」だと思っています。相手に言われてか
らするのではなく、自分から先に挨拶することが大事です。

「自分から走って行って挨拶した」「積極的になった」という声をお聞
きすると嬉しいですね。私たちは「挨拶の達人」を目指しています。

私の道場では「返事・挨拶・靴ならべ・姿勢」の4つを家庭でも徹底
するよう、保護者に協力してもらっています。
ほとんどの子供たちが、道場に来て体験入門初日で眼の輝きが変
わってきます。

心の器が上に向くようになると、副産物として、試合で好成績を残し
たり、審査会で合格できたりしますが、試合や審査会はあくまでも
目的達成のための手段(=目標)であり、最終目的は自立型人間
の育成なのです。

試合に勝つことが目的ではなく、自立という目的を達成するために
、試合や審査を目標(つまり目的達成のための手段)にしているの
で、「審査に落ちたから空手をやめさせる。」とか、「試合で全然勝
てない。息子は才能が無いからダメだと思う。」と考えるのは、目
的を見失ってしまっているのです。
子供たちの成長を通し、ご父兄の皆さま、そして私たち指導者も日
々成長しています。
                            

2011年4月の県少年少女大会で優勝(8月の全国大会出場)、6
月の東海地区大会(名古屋)で優勝した小学2年生の勝又颯太君
は、幼稚園の頃から、毎日の自宅のトイレ掃除を欠かしたことがあ
りません。
一度やらない日を作るとそこから、ほころんでやらなくなってしまう
からです(これを3日坊主と言いますね)。熱が出たときも欠かさず
続けてきました。本人が自分で決めたことで、指導者が強制したこ
とはありません。一日も欠かさず、365日やりきる、これが「心を作
る」です。
このように、「返事、あいさつ、靴並べ、姿勢」も徹底的にやりぬきま
す。この勝又颯太選手も川人つぐみ選手同様、幼稚園のころから、
空手ノートを365日徹底的に書きぬいています。

養正館の子供たちの多くは、止まって話が聞けるので授業に集中
でき、「やりぬく」ことで心を作っているので、学業でも成績はトップ
クラスです。多くの子供たちが有名進学高校に進んでいます。

ほとんどの子供さんたちが道場に来て1週間で眼の輝きが変わって
きます。
静岡県沼津市の空手道場 養正館では、「返事・あいさつ・くつならべ
・姿勢」の4つを家庭でも徹底し自立を目指します。お手伝いを継続
することで心を作り、感謝の気持ちを育てます。

                         転載終了

DVDを会社の連中と見ながら、「こういう道場だったら子どもや孫を入
れたいよね。」と、みんなが言ってました。


実は、こういった内容は私が先頭切って龍城拳友会をやったいた当
時と、まあレベルは違いますがよく似ています。人間教育としては森
信三先生の教えを取り入れて、「自立型人間」を育成していました。
上級生も下級生の面倒をよく見ていましたし、試合前の練習も子ども
を飽きさせないように、常に変化させた新しいメニューで週6日は練
習していました。ですから、型も組手も当時は強かったです。


そこまではできないにしても、これからの龍城拳友会は養正館道場を
お手本として指導体系や役割もきちんと決めて新しい形を創っていか
ないといけないと考えていました。


人生に「もし」ということはまずあり得ないのでしょうが、あのまま私
が空手の指導者として28年間頑張っていたとしたら、今の会はどう
なってたんだろう?と考えました。これは何の組織でもそうですが、道
場の歴史や文化は一長一短に出来上がるものではないからです。
ただ、私の役割は指導員たちをしっかり導いてやり、援助していき
ながら、少しでも「養正館」のような道場になれるための努力をして
いくことでしょう。



ただ、彼らがどこまで、今の子どもたちの心のコップを上向きにでき
るのか?子どもの心の中に火をつけていくことができるのか?一時的
に上がったテンションを継続させていくことができるのか?
つまりティーチングとコーチングができるのか?


結局は「やる気」の継続、これですね。技術もさることながらピンチに
弱い子のメンタル強化、これをしっかりやっていかなければならない
です。


例えば、型で緊張してミスをしてしまった。組手でボコられた。そういう
ひびってる子に「緊張したら三戦で思いっきり腹から息を吐け!!」また、
背伸びして全身に逆に力を入れて一気に脱力すれば、緊張も解ける。
三戦の型はまさにそう意味があるわけで、呼吸と自律神経には密接
な関係があるわけですね。


結城、思い出してみんさい。組手でも負けそうになったら、みんな先生
の顔をチラッと見ようったやろ。「よしっ、いける」私が頷いたら、すぐに
飛び込んで中段の逆突き。正和にしても、大輔にしても、前足からの
回し蹴りで一本取って逆転してたやろ。


子どものメンタルを支えてやる指導者が必要。それも「先生が大丈夫
言うちゃったら絶対大丈夫」と思える強い絆の持てる先生が。


そこを本気で目指さんと、絶対に強くはならんで。子どもも中途半端な
ままで成長できない。また空手ノートも必要。まあ、そのために先生が
頭ちょこっと突っ込んで、おまえたちを指導していくんだと思う。私は指
導者としてもう過去に戻ることではなく、教え子たちを指導者として力を
つれていくよう育てていくのだと思う。


さて、先ほど、日本テレビからゴールデンの番組の取材の申し込みが
ありました。この時期ですから「クリーニング特集」するんですね。昨年
のヒルナンデスみたいに、何社か登場するようですが、うちの連中が
自分の役割を誠実に頑張ってる姿を取材してほしいとお願いしておき
ました。


今はNC空手部の大人たちが、私の生徒ですね。
今日の夜の稽古では「空手の稽古も撮影されるだろうから、しっかりや
っておこうで!」とはっぱをかけときます。さっちゃん、真理ちゃん、サリー
ちゃんは、とくに。

11:38, Tuesday, Mar 22, 2016 ¦ 固定リンク ¦ コメント(2) ¦ コメントを書く ¦ トラックバック(0) ¦ 携帯

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