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2014年12月23日

「復活!ハリスツィード」12/23(火)
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ハリスツイードは、最も上質で高級なツイードの王様です。スコット
ランド北部に位置するアウター・へブリディーズ諸島のウールを、
諸島の職人が丁寧に手織りした稀少な生地になります。その名前
はアウター・ヘブリディーズ諸島最大のルイス島南部を示す「ハリス
島」に由来。


職人が一目一目丁寧に織り成した美しいツイード模様が特長で、
島の伝統と息吹が感じられる生地です。


18世紀頃、アウター・へブリディーズ諸島の女性島民たちの仕事
は、その島の羊毛を糸にすることでした。一方、男性島民たちは
漁が本業でしたが、シケで海に出られないときには、その糸を織
って漁のための作業着を作っていました。


厳しい自然条件から身を守るために使用されていた作業服の生
地がツイードの起源になります。1846年、その品質と技術に魅せ
られたハリス島の領主ダンモア伯爵の夫人が、時間と労力を費や
し製造工程の改良に着手。それをイギリスの貴族社会に広めまし
た。タフで防寒にも富むこの機能的な生地は、ハンティングやフィ
ッシングを嗜む特権階級の人々にすぐに受け入れられました。
しかし次第に偽物が出回り、それをきっかけに1909年にハリスツ
イード協会が設立されました。


職人たちが羊の新毛を手で紡いだ糸で、人力織機で手織ったもの
だけが、1909年に発足した英国ハリスツイード協会に認められ
「HarrisTweed」ブランドを名乗ることが許されます。


昔とほぼ同じ製法を今でも守り、ハリスツイード協会が厳しく品質
を管理し、宝珠に十字を抱いた紋章を与えることで、その品質を
100年以上守り続けています。


織りネーム中心に描かれるマークは、英国王室から使用の許可を
得た宝珠と、ダンモア伯爵家の家紋であるマルチーズ・クロスを組
み合わせたもの。認知度が高まるに従って、織りネームそのものが
デザインのワンポイントとして親しまれるようになりました。


そのハリスツイードの生地を使ったかなり汚れの厳しいスリーピー
スを三着お預かりして、時間をかけて汚れ(黄変等)を除去したのが
上の写真です。汚れが落ちるとハリスツイード本来の生地感が蘇り、
とっても発色がはっきりとした色彩に戻りましたよ。お客様、ここまで
キレイになればびっくりされるはずです。送付コメント欄には「ナチュ
クリーンてぜダメならもはやあきらめるしかない」なんて書かれていま
したから。


お預かりした以上、品物にはとにかく最善を尽くします。
漂白しましたが、これ、ほとんど手作業です。

11:13, Tuesday, Dec 23, 2014 ¦ ¦ コメント(0)