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2015年 4月10日

「われに三宝あり。持してこれを保つ(老子67章)」
自分の欲望は控えめがいい

わたしには、三つの宝がある。
わたしは、それを大切な宝として、
いつも、しっかり持っている。
その三つとは、

一に曰く慈、二に曰く倹、
三に曰く敢えて天下の先と為らず


と、同章につづいている。
「慈」とは、人をあわれむやさしい心である。
二番目の「倹」とは、
自分の欲望を少しひかえ目におさえる。
三番目は、
世の中の流行の先に立とうとしない。
または、人々を抜いて、
自分がトップに立とうとはしない。

この中で、三番目の「敢えて天下の先と為らず」
について、なぜ、天下の人々の先に立とうとしては、
いけないのか?と、疑問に思う人がいるかもしれない。
みんなの先に立とうとするからこそ、
生きがいがあるのではないか……と。

老子は、先頭に立ったり、
トップに立つことがいけない、
と言っているのではない。

人々と競争してではなく、
自分の才知や体力を充実させ、
自分の成長のために努力した結果、
自然にトップに立つのはいい。

「老子・荘子の言葉100選」より抜粋
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20:40, Friday, Apr 10, 2015 ¦ ¦ コメント(0)