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2015年 4月13日

「敢えて寸を進めずして尺を退く(老子69章)」
敵をみくびると自滅する

兵法に言う。
一寸前進するよりは、むしろ一尺後ろへ退きなさい。
今日の企業は、経営の多様化を迫られて、
窓口をどんどん広げていかないと、
生き残れないといわれている。
にもかかわらず、市場はどんどん縮小されていく。


つまり、品物は、どんどん増えていくのに、
買う人が減ってしまう。
こんな時代を、どう生きたらいいのか。
「大きくなる」「成長をする」というほかに道はないのか。
弱い者の肉を強いものが喰って生き残る他にもっと
人間らしい道はないのであろうか。


老子はいう。
「一メートル進むことを考えないで、十センチ退くことを考えなさい」
と。「退く」とは、自分の利益ばかりを考えないで、
他人の利益も守ってやる余裕をもてということなのだ。

敵を軽んずれば、ほとんどわが宝を喪う(老子69章)

弱いものをあなどって自分ばかりがいい気になっていると、
ゆくゆくは自分の大切な宝ものを失う。
退いて相手に一歩譲ることが、
実は自分が生き残るコツである。


「老子・荘子の言葉100選}より抜粋
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22:46, Monday, Apr 13, 2015 ¦