トップページ
2015年 4月15日

「天網恢恢、疎にして失わず≫(老子73章)
すべての人にするサービスこそ天の道

知人の社長が住んでいる市には、
東西に二つの結婚式場がある。

ある朝、九時四十分ごろ、東北からやってきた老夫婦が、
孫の結婚式に参加するために東の方の式場にやって来た。
が、老夫婦がいく式場は、実は西の方であったのだ。

「うわーっ。困った。タクシーを呼んで飛んでいっても
十時には間に合わない」
この言葉を聞いた若い社員は、当日は大安で
彼の結婚式場も多忙だったにもかかわらず、
自分の車にエンジンをかけ、
こっそりと西の方の式場へと届けてあげた。

後日、仙台に帰った老夫婦が、
東の式場の社長に手紙を書き、
その日の一部始終を書き、
若い社員と社長に深く感謝の意を伝えた。
翌朝、社長は社員にこう訓話した。

「わが社だけのお客にするサービスは、
利益のためにするサービスであって、
真のサービスとはいえない。
わが社に関係なくあらゆる人にするサービスこそ、
まことのサービスである。天は大きな網を張っている。
その目はいかにもあらいように見えるが、
小さな善行も決してもらさない。
天は善行者には、必ず幸いを授ける」……と。

IMG_3268

00:02, Wednesday, Apr 15, 2015 ¦