「功成り名を遂げて退くは、天の道なり(老子9章)」
春は春の仕事を終えると夏に地位をゆずる
放送関係の仕事をして、局長という誉ある地位に
就いた友人から、突然の電話があった。
彼は55歳の時、局長の地位を降りた。
即時退社をするか、60歳まで、
給料を下げられても勤めるか、
半年も苦しんだ挙げ句の果てに、やはり、
60齢まで勤めることにしたのだ。
「55歳ではどうしても退社できなかったんだ」と、
彼はつぶやき、それから2年も勤めているが、
出社してもなんの仕事もないし、
後輩たちもあんなに面倒を見てやったのに、
今ではなにひとつ相談してもくれない。
彼はひどく精神を痛めていた。
春は、春の仕事を終えると、
夏にその地位をゆずる。
夏は、夏の仕事を終えると、
秋にその仕事をまかせる。
秋は、冬の無の世界にすべてをゆだねる。
ああ、なんと功名を遂げ、
その栄誉ある地位を退くことが、
こんなにも苦しいのか。
「老子・荘子の言葉100選」より抜粋
放送関係の仕事をして、局長という誉ある地位に
就いた友人から、突然の電話があった。
彼は55歳の時、局長の地位を降りた。
即時退社をするか、60歳まで、
給料を下げられても勤めるか、
半年も苦しんだ挙げ句の果てに、やはり、
60齢まで勤めることにしたのだ。
「55歳ではどうしても退社できなかったんだ」と、
彼はつぶやき、それから2年も勤めているが、
出社してもなんの仕事もないし、
後輩たちもあんなに面倒を見てやったのに、
今ではなにひとつ相談してもくれない。
彼はひどく精神を痛めていた。
春は、春の仕事を終えると、
夏にその地位をゆずる。
夏は、夏の仕事を終えると、
秋にその仕事をまかせる。
秋は、冬の無の世界にすべてをゆだねる。
ああ、なんと功名を遂げ、
その栄誉ある地位を退くことが、
こんなにも苦しいのか。
「老子・荘子の言葉100選」より抜粋

21:18, Wednesday, Apr 01, 2015 ¦