「天網恢恢、疎にして失わず≫(老子73章)
すべての人にするサービスこそ天の道
知人の社長が住んでいる市には、
東西に二つの結婚式場がある。
ある朝、九時四十分ごろ、東北からやってきた老夫婦が、
孫の結婚式に参加するために東の方の式場にやって来た。
が、老夫婦がいく式場は、実は西の方であったのだ。
「うわーっ。困った。タクシーを呼んで飛んでいっても
十時には間に合わない」
この言葉を聞いた若い社員は、当日は大安で
彼の結婚式場も多忙だったにもかかわらず、
自分の車にエンジンをかけ、
こっそりと西の方の式場へと届けてあげた。
後日、仙台に帰った老夫婦が、
東の式場の社長に手紙を書き、
その日の一部始終を書き、
若い社員と社長に深く感謝の意を伝えた。
翌朝、社長は社員にこう訓話した。
「わが社だけのお客にするサービスは、
利益のためにするサービスであって、
真のサービスとはいえない。
わが社に関係なくあらゆる人にするサービスこそ、
まことのサービスである。天は大きな網を張っている。
その目はいかにもあらいように見えるが、
小さな善行も決してもらさない。
天は善行者には、必ず幸いを授ける」……と。
知人の社長が住んでいる市には、
東西に二つの結婚式場がある。
ある朝、九時四十分ごろ、東北からやってきた老夫婦が、
孫の結婚式に参加するために東の方の式場にやって来た。
が、老夫婦がいく式場は、実は西の方であったのだ。
「うわーっ。困った。タクシーを呼んで飛んでいっても
十時には間に合わない」
この言葉を聞いた若い社員は、当日は大安で
彼の結婚式場も多忙だったにもかかわらず、
自分の車にエンジンをかけ、
こっそりと西の方の式場へと届けてあげた。
後日、仙台に帰った老夫婦が、
東の式場の社長に手紙を書き、
その日の一部始終を書き、
若い社員と社長に深く感謝の意を伝えた。
翌朝、社長は社員にこう訓話した。
「わが社だけのお客にするサービスは、
利益のためにするサービスであって、
真のサービスとはいえない。
わが社に関係なくあらゆる人にするサービスこそ、
まことのサービスである。天は大きな網を張っている。
その目はいかにもあらいように見えるが、
小さな善行も決してもらさない。
天は善行者には、必ず幸いを授ける」……と。

00:02, Wednesday, Apr 15, 2015 ¦