「それでも感謝ができることが素晴らしい」
恥知らずで、猛禽類(鳥)のように厚かましく、
図々しく他人ばかりを責め立て、大胆に生き、
真に心が汚れた人間ほど、コノ世は生きやすい天国です。
(244番)
恥を知り、清浄なことを常に好み、
物事に執着することから離れ、謙虚な生活を行い、
真理を求めてまじめに暮らす人間ほど、コノ世の暮らしは難しいです。
(245番)
(原始仏典 ダンマパダ18章-244番・245番)
この項を読みますと、これで終わり?続きの文章は?・・・・
という投げっぱなしのような肩透かしをされた気分に成るかも知れません。
しかし、これは釈尊からの逆説的な問い掛けなのです。
* 悪い奴ほど、コノ世は楽しい天国ですよ。
* 真面目に生きる清らかな人間ほど、コノ世は地獄ですよ。
さあ、あなたは、どちらを選択しますか?ということです。
その人の本性が試されています。
そして釈尊の答えとしては、「中道(ちゅうどう)で生きなさい」という
ことなのです。コノ世だけだとか、今からアノ世だけに生きずに、
両方の視点を持って生きなさいということです。
強いだけでは愚かであり、弱いだけでも良心に失礼なのが真実です。
その上で、自分の良心に沿って生きることが、最善なのです。
私たちは244番と245番の内容の中間を、良心を持って生きることが
最善だと言えます。強すぎてもダメ、弱すぎてもダメ、この中間にこそ全
ての幸福のカギが存在しています。そして、この中道を超えるものに、
「自分が感謝をする」という次の生み出す次元の話が存在します。
この難しいコノ世の中でも、その中でさえも、「それでも」自分が感謝を
出来ることが本当に素晴らしいことなのです。もうそれで十分です。後は、
その中で自分の良心と共に楽しんで生きましょう。
今日もより良く生きる智慧を与えて頂いて有難うございます。
皆さんの仕合せを心より念じております。
【柔訳 釈尊の言葉第一巻】著:谷川太一より一部抜粋転載
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日本人の道徳心
「本質を学ぶ」
本質的なことを教えてくれる本、
あるいはそういう講義があったら、
それは非常な時間の節約にもなり、
一生を通じての宝にもなると思います。
私が今でも上智大学に感謝しているのは、
特に一、二年生のことに
基本的なことを教えてくれる授業が多くあって、
それが一生使えるものであったということです。
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今日の諺 「付和雷同(ふわらいどう)」
【意味】
自分の考えがなくて、
ほかの人の意見にすぐ賛成すること。
「付和」は他人の意見に同調すること。
「雷同」は雷が鳴るとその音に応じて
地上のものがひびくということ。
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