「日頃から良い縁を結ぶ努力をすること」
自分が反省しなくても良い事に自己嫌悪し、
自分が本当に反省すべきことには反省しない人々は、
間違った思想を抱いて、
悪い方向に進むことに成ります。
(原始仏典 ダンマパダ22章-316番)
なんと言いますか、この項の一つだけを見ましても真理
を体得した釈尊の聡明さ・智慧の深さ、そして一言で
社会の現状の根幹の問題を言い当てる奥深い見識にとて
も気持ち良さを感じます。まさに今の日本の政治状況か
ら、個人の人生から、戦後の社会の動向のすべての原因を
言い当てています。
二千五百年も前の異国のインドでも、このような指摘が
出来る社会動向があったのでしょうか。人類は同じことを、
形を変えながらリピート再生をしているだけのようです。
「お前が本当に反省すべき事は、そこじゃあないだろ?」
と言いたくなるような事が会社でもよく有るものです。
個人が持つ視点とは、本当に各人でバラバラです。
これを逆に言いますと、
* 公平な視点から見て、自分が反省しないでも良いこ
とは、自分を信じて堂々としていること。
* 自分が反省すべきことには正しく気付いて、自分で反省
すること。これが出来る人は、幸福に成るということです。
これの判断が正確に出来る人間とは、
* 周囲の状況もよく観察して理解しており、
* 他人への配慮、気配り、思いやり、が有る人だとも言えます。
「自分が反省しなくても良い事に自己嫌悪し、自分が本当に反省
すべきことには反省しない人々」とは、自分だけの価値観を優先
しており、他人への配慮や思いやりを「知らない」面が有ると感
じます。
「自分の反省点に“正しく”気付けること」が、
その人の未来を決めて行くという面を知って置きましょう。
事前に気付ければ、将来に起こる悪いことも自分で避けることが
可能に成るのです。もし自分の反省点に気付け無ければ、悪い
方向に知らずに突進して行くことに成ります。
これが出来るためには、普段から自分自身を静観していること
が必要です。
要するに、自分のことを公平な視点から観察が出来る人間は、段々
と幸運が増して行くことでしょう。
今日もより良く生きる智慧を与えて頂いて有難うございます。
皆さんの仕合せを心より念じております。
【柔訳 釈尊の言葉第一巻】著:谷川太一より一部抜粋転載
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日本人の道徳心
「本を読む人の特長」
「学問は性行を和らげ、
かつその乱暴なることを許さず」は、
学問をすると性格が穏やかになることを
指摘した言葉である。
これは体験上、頷ける指摘である。
ある程度学問をした人、
あるいは名門といわれる学校を出た人で、
かつ本を読み続けている人は、
どこか温和なところがある。
これは本を読む人の特長といってもいいだろう。
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今日の諺 「同工異曲(どうこういきょく)」
【意味】
方法は同じでも、趣などちがっていること。
または、見た目はちがっていても、
中身は似たり寄ったりであること。
「工」は手法や技量という意味。
もとは、詩や音楽などについて
使われた言葉なので、
「曲」が使われている。
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