
「願はくは 花の下にて春死なむ」
春になると、 日本人は桜を見て心を動かされます。
咲き誇る姿は美しく、 そして散る姿はどこか寂しいものです。
この桜の姿を深く詠んだ僧侶がいます。
それが 西行 です。
西行は武士を捨て、 出家して諸国を旅した歌人でした。
彼が詠んだ有名な歌があります。
願はくは
花の下にて春死なむ
そのきさらぎの
望月のころ
意味は、
「できるなら桜の花の下で、春に人生を終えたい」
という願いです。
この歌には、仏教の大切な教えが込められています。
仏教では、すべてのものは変わり続けると説きます。
これを 諸行無常 といいます。
桜も、永遠には咲きません。
満開になれば、やがて散ります。
しかし、散るからこそ桜は美しいのです。
もし桜が一年中咲いていたなら、
私たちはこれほど心を動かされないでしょう。
人生もまた同じです。
永遠ではないからこそ、
今という一瞬が尊いのです。
西行は、桜を見ながら
「この思い通りにならない無常の中で生きることの美しさ」を
静かに味わっていたのかもしれません。
花が散る春の日、
私たちもまた思います。
この私もやがて花のように この世を散っていきます。
いま与えられているこの一日を
大切に後悔なく生きたいものだと。
合掌
※昨日は感動的で素敵な卒園式を終えて広島から千葉に帰ってまいりました。
※人を育てているのは、環境ではありません。
自分自身の良心(仏性)に、どう向き合っているか、その態度です。
今日一日、自分の良心(仏性)に恥じないか。
その問いを胸に、静かに生きてまいりましょう