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「期間限定だからこそ楽しめる」7/18(火)

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勤勉な生活を楽しみ、

堕落した生活に恐れを抱く者が、

堕落していくことは有り得ません。

 

その者は、”それが”すなわちすでに

涅槃(ニルヴァーナ、絶対安心の心境)の

「手前」にいるのです。

 

「原始仏典『ダンマパダ』第二章ー三十二番」

 

この項で釈尊は非常に重要な悟りの境地の核心を、

模写されています。

 

簡単すぎる言葉に見えますが、これが逆に悟りの

真相を模写しています。

 

子どもの夏休みとは、

一か月ほどだからこそ楽しいのです。

 

もしこれが半年だったら

休日のわくわくする感覚が消えて行き、

休みの有難さも感じなくなっていくでしょう。

 

大人も早寝早起きで規則正しい生活をして

仕事を頑張ってしているからこそ、

たまにある自由に休日が待ち遠しく楽しいのです。

 

失業しますと、

あれほどゆっくり休みたかった気持ちも

一週間も過ぎれば終わります。

 

脳内のカレンダーから日曜日が消え、

そして底知れない不安を感じ始めます。

 

これと同じで堕落した生活をしていますと、

喜々とするのは最初だけであり、段々と目が死に、

より刺激が強いモノ(薬物・性)に向かいます。

 

でも、これも継続しますと

当たり前になり充実感も達成感もなくなって、

その時にはすでに他人からは病んで面白くない

人に見えます。

 

忌み嫌われるような、避けたい人に思われます。

 

この世の人間のサガ(性)、

とは、我慢が終わる「手前」にこそ最高の喜びが

来るのです。

 

夏休みも期間限定だからこそ真から楽しいし、

逆に楽しめるのです。

 

そして、人生も期間限定だからこそ、私たちには

喜怒哀楽が起こるのです。

 

もし人間が絶対に死なないロボットならば、

すべての感動は消えていきます。

大切な何かを守りたいドラマも生じません。

 

消えて行くからこそ美しい、期間限定だからこそ

楽しめる。

 

普段が勤勉だからこそ、数日間のノンビリした

生活が本当に楽しいのです。

 

普段が粗食だからこそ、たまの御馳走が美味しい。

 

すなわち、

この世は何かを節制し、我慢をしている状態こそが、

一番良い状態なのです。

 

何かを我慢することをかっこ悪いとか、自己嫌悪する

ことをやめましょう。

 

その最中こそが、実は悟りに隣接しているのです。

 

悟れば実は面白くないのが真相です。

最高の境地は、その「手前の今」にあるのです。

 

大きな悩みを抱えていたとしても、神仏の視点から

観ますと、本当にかわいい人たちなのです。

 

だから自分をかっこ悪いとは思わず、大いに悩み、

悲しみ、怒り・・そして我慢して、それでも

「生かされていること」「体験できること」に

感謝しましょう。

 

それこそが悟りの手前にいる最中であり、

その継続は「行け行け、進め進め」と大いなる

歓喜の中に自然と入っていくのです。

 

さあ、今日も「行け行け、進め進め」

この世は努力を継続する世界です。

 

「柔訳 釈尊の言葉」

著:谷川 太一より抜粋転載

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