「死にとうない」
社会で修行する人々よ。
悪い惰性があれば断ち切りなさい。
そして勇敢でありなさい。
ただし、そうするにはワレヨシな欲望が有ってはならない。
そして、すべての物事は必ず終わることも知って置くこと。
そして、浄土が実在すると信じる者でいなさい。
(原始仏典 ダンマパダ26章-383)
今の社会には、転職をするか否かで悩む人が多いです。
せっかく入った会社でも、何か辛いことが有りますと、
誰でも一度は転職を考えるものです。
多くの人々は、常に転職を考えながらでも、それでもそのまま
定年になるまで居ることも多いのが社会の現実です。
転職を夢想することが、実は一時の清涼剤で在り、自己逃避で
あり、急速なのかもしれません。また、自分で夢を見ていると
も言えそうです。
しかし、本当に転職した場合、様々な問題が生じます。
①知らない環境で、いきなり新人として一から始めなければ
いけない。
②信用、信頼されるために、一から実績を見せないといけない。
③最初は試用期間、研修期間なので、年下の人間が上司になる
こともある。
④収入が下がるのが普通。
⑤転職することで、社会保障(年金・健康保険など)に空白が
生じ、退職金も大きく変わるリスクがあること。また、非常勤
的な立場に置かれ、なくなることもある。
⑥どんな会社にも、入る前には分からなかった問題、変な上司
や同僚も100%存在する。
はたして、以前の会社の辛さとは、本当に逃げるべき苦痛だった
のか?新規で一から丁稚奉公する大変さが、年下の人間から義理
人情もなく、こき使われる立場が分かっていたのでしょうか?
この世の全ては、自分の想定不定に注意なのです。
社会の現実はそんなに甘く無いです。
慣れない環境と人間関係、そして蔑視や無関心、今までのプライ
ドを引き裂かれ、たまらない不安と喪失感に道を間違えて、つい
「ウシジマくん」のようなサラ金に手を出し始める人もいるよう
です。
しかし釈尊は、この項で「勇敢でありなさい」「悪い惰性があれば
断ち切りなさい」と示唆されています。
ただし、どこに行きましても、この世では「すべての物事は必ず
終わることも知ってくこと」
要するに、
* 執着するな。
* どこに行っても必ず人間関係や理不尽な問題は有ること。
* 何でも限界があり、いずれ自分もコノ世を去る人間であることを
忘れるな。
* 不条理な世界とは違う浄土という清浄な世界が実存すると信じる
者でいなさい。
つまり、死後の世界が有る前提で生きなさい。だから、悪い事をすれ
ば必ず罰がある前提で居なさい。死ねば終わり、と思う人間は悪事も
してしまう可能性が有るからです。
バレなければOK、という発想では危険なのです。
自分が植物のように、コノ世にただ生えた、と思ってはダメです。
その前の人生が有ったからこそ、心はここまで複雑なのです。
だから安心してください。
コノ世は、自分の良心(仏性)に従って生きて、感謝の気持ちを忘れな
ければ100%お浄土に行けます。
私は常に今でも、この世とあの世で同時に生きている感覚があります。
この感覚を、これからや多くの人々が持ち始めることでしょう。
今日もより良く生きる智慧を与えて頂いて有難うございます。
皆さんの仕合せを心より念じております。
【柔訳 釈尊の言葉第一巻】著:谷川太一より一部抜粋転載
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日本人の道徳心
「最善を尽くし終える」
「精魂こめて自分の仕事に励み、
最善を尽くし終えたときに、
人間は安堵を感じ、明るい気分にもなる」
(エマソン)
事業でも学問でもいいのだが、
何かをはじめたのなら、
そこに一念を込めて
一所懸命に取り組まなくてはいけない。
そうやって何もかもやりつくすと、
心が落ち着いて、
明るくさわやかな気分が生まれてくるようになる。
そうした陽気な気分が、
その人を成功へと導いていくということも
よく耳にする話である。
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今日の諺 「一攫千金(いっかくせんきん)」
【意味】
かんたんに、一度にたくさんの利益を得ること。
「一攫」はひとつかみということ。
「千金」は昔のお金で千両で、
とてもたくさんのお金という意味。
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