
「安心感という最強の力」
人は誰しも、
「安心していたい」「心を平らに保ちたい」
そう思います。
しかし釈尊が語った「安心感」は、
ただ“ゆったりする”という意味ではありません。
むしろ、
●安心感とは
大地を切り開き、人生そのものを耕す
鋭い刃のような力 です。
心が静かである人ほど、
周りを照らし、変化を生み、
大きな出来事を乗り越える「芯の強さ」を持ちます。
●心に革命が起きる瞬間
苦しい職場、重たい家庭、心身のハンディ。
そうした“揺らぎやすい状況”の中で、
それでも冷静さを保ち、
なお安心感と感謝を忘れない人こそ、
真に強い人。
激しく喜び、怒り、悲しみ、恐れ、焦り、
心が波立ち続けるとき、
人は弱く、折れやすい存在になります。
弱い犬ほど、よく吠えるように、
心が不安定なほど、人は声や感情が大きくなるものです。
しかし、嵐の中でも静かに立つ人には、
誰も近づけないほどの 観音の守り が働きます。
◆ 苦しい場所にいる人ほど、悟りに近い
釈尊の指摘は、とても深いものです。
「苦しい人ほど、悟りへの最短距離にいる」
これは逆説のようですが、真実です。
なぜなら
外の環境が荒れているほど、
“心を静かに保てた一瞬”が、
圧倒的な成長と目覚めを生むからです。
外が静かな人より、
内側の革命が何倍も大きく起こるのです。
●結論
冷静な安心感とは、
人を弱くするものではなく、
人生を切り拓く最大の武器なのです。
苦しみの中であっても、
心の中に小さくても“静けさ”と“感謝”がある人は、
誰よりも早く、
心の自由=悟(深い安心)へと近づいていきます。
(原始仏典 スッタニパータ 第1章4節-No.77・私的な訳)