トップページ
2013年11月

vol. 9354
「してもらったことを書く」  (2013/11/30 [Sat])
 誰かとケンカしたときは、相手にしてもらったことを
紙に書き出しましょう。相手に不満を感じるのは、
「あの人は私の誕生会に来てくれなかった」
「メールを送ったのに返事をくれない」
「優しくしてほしいのに、いつもぶっきらぼう」というふうに、
相手がしてくれないことに、意識が集中してしまっているからです。


つまり、自分本位になっているのです。
そんなときは、怒りをぶちまけて、あとで後悔しないように、
いったん、落ちつきましょう。そして、これまで、
相手が自分のためにしてくれたことを、
ノートに思いつくままに書いてみてください。


・落ち込んでいるとき、励ましの電話をくれた
・去年の誕生日、ケーキをごちそうしてくれた
・疲れているときに肩をもんでくれた


 きっと、「あの人は○○してくれない」と
怒っていたときには忘れていた、たくさんの事実が見つかるはずです。
ある女性は、婚約者の彼が仕事に夢中で、
結婚式の段取りをまったく決めてくれないことに腹を立てていました。


 しかし、これまで彼にしてもらったことを書き出すうちに、
彼がどんなに自分を大切にしてくれているかを実感して、
怒るどころか、感謝の気持ちで一杯になったといいます。


 誰かが自分のためにしてくれることは、どんな小さなことでも、
当たり前なことなどありません。相手が自分のためにしてくれた
たくさんのことを書いてみることで、
二人の絆はまた一歩深まるでしょう。


「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 9453
「昔のことをむし返さない」  (2013/11/29 [Fri])
 人間関係でトラブルの原因は、相手を理解しようとせず、
自分が正しいと思っていることを押しつけることにあります。

また、自分の意見を伝えず、何もせずに、
心の中に不平不満をためてしまうことも、問題を大きくします。
何か気になることがあるなら、相手に直接聞いてみることで、
勘違いに気づくこともあるでしょう。


 気持ちを言葉にして伝えたら、
意外とスムーズに受け入れてくれるかもしれません。


我慢するだけでなく、そこから一歩踏み込むことは、
お互いが理解を深めてさらに絆を強めるためのきっかけになります。

 
ですから、本当にどうしようもなくなったときは、
バッサリと縁を切ってしまう前に、
話し合いの場を持つといいでしょう。

そのときに気を付けたいのが、過去の話を持ち出さないことです。
「過去」は変えることができません。
それなのに、いつまでもそのことにこだわっていると、
不安と苦しみは増える一方です。

 たとえば、何年も前にケンカをして、
その後仲直りをしたはずなのに、
また蒸し返したりするのは意味のないことです。


言われた方は、「それはもう解決したことなのに、
今さらどうしろっていうんだ」と困ってしまうことでしょう。

 私たちが生きているのは、過去ではなく「現在」です。
ですから、とにかく「今」と「これから」に
意識を向けることが大切なのです。


どうしても忘れられない記憶は、
忘れたい出来事を紙に書いて燃やしてしまうと、
効果があるとも言われています。


終わったことを持ち出さないで、
これからのことに目を向けて話し合おう。
それを意識することで、
二人の絆はこれからさらに強くなるでしょう。


「切れない絆をつくる」より抜粋


vol. 9452
『眠る前に「イメージング」する』  (2013/11/28 [Thu])
 大切な人と心がすれ違ってしまったとき……。
せっかく築いた絆が、今にも壊れてしまいそうなとき……。

そんなときは、誰でも弱気になるものです。
しかし、そんなときに、「どうせ私は、
誰とも本当の友情なんて築けないんだ……」
「期待した自分がバカだった。また、裏切られるに決まっている」
などと、マイナスの思いにとらわれてしまってはいけません。


 牧師のジョセフ・マーフィー博士の言葉に、
「人は、その人の考えた通りの人生を生きている」
というものがあります。ですから、最近、
どうも相手の態度がつれないというような時も、
「もうダメだ」とは決して思わないようにしましょう。
その絆を大切にしたと思うなら、
「大丈夫。きっとまた、いい関係に戻れる」
と強く信じる方がいいのです。


「きっと大丈夫」と強く信じるためには、
イメージングをすることをおすすめします。
イメージングとは、頭の中に「こうなったらいいな」
という理想的なシーンをリアルに思う浮かべることで、
潜在意識にその記憶を植え付けて、
疑いの気持ちを小さくしていく手法です。


 親友とケンカしてしまったなら、
以前のように仲良く話し合っているシーンをイメージングするのです。
それをくり返すことで、「もう嫌われてしまったんだろうな」
という弱気を捨てて、「きっと仲直りできる」と
信じる強さを手に入れることができるのです。

 イメージングは、眠る前に目を閉じて行うと効果が高まります。
繰り返しイメージするうちに、
二人の絆を本気で信じられるようになり、
現実も変わっていくことでしょう。


 「切れない絆をつくる」より抜粋


vol. 9451
「ケンカのパターンを知る」  (2013/11/27 [Wed])
人には、相性があります。
ですからケンカをするときも、「この人とは、
こういうときにケンカになりやすい」という
一定のパターンがあるものです。


それを日頃から自覚しておくことで、
相手とケンカすることを事前に防ぐことができます。

 
家族や親戚、会社の上司など、自分の意思に関係なく、
これから長く付き合っていかなければならない人とは特に、
無駄ないざこざは避けた方が、
お互いに気持ち良い関係でいられます。


「この人はお腹が空いているときに話しかけると
機嫌が悪くなるから、話しかけるには食後にしておこう」
「この人は、大好きな釣りのことになるとムキになるから、
下手なことは言わないようにしよう」
「この人はいつも、ぶっきらぼうな話し方をするけれど、
悪気があるわけではないから、気にする必要はない」という具合です。


「どうして私がそんな気を遣わなくてはいけないの?」
と思う人もいるかもしれません。しかし、
その相手と長くつきあっていきたいと思うなら、
そのくらいの譲歩をしても損はありません。


仕事と同じで、人づきあいにも計画や準備があった方が、
ずっと効率よく進めることができるのです。
このように、相手の個性を理解して、
無理のない範囲でそれに合わせることで、絆を保つことができます。


 「切れない絆をつくる」より抜粋

 

vol. 9450
『「まあ、いいか」と言ってみる』  (2013/11/26 [Tue])
 相手との付き合いが長くなり、距離が近づいてくると、
だんだんと相手への要求が高まってくるものです。


最初は、お互いに気を使いながら仲良くできていたのに、
だんだんと「もっとこうしてほしい」という気持ちが
強くなってくるのです。


会社では誰に対しても丁寧に笑顔で対応できる人も、
恋人や家族の前だとついワガママが出るのは、
そのためです。


 そのワガママは、言い換えれば、「甘え」です。
それほど親しくない人の前では、誠実な態度を見せるのに、
仲のいい相手に対しては、ついワガママが出るのは、
「この人はこのくらいのわがままを言っても、
関係が壊れることはないし、嫌われることもないだろう」と、
相手の寛容さに甘えているからなのです。


 そのことを自覚しないまま、思い通りにならない相手に
腹を立てて責めていてもいいことはひとつもありません。
そんなことをしても、二人の絆は強まりません。


それどころか、相手も攻撃的になってくるか、
黙って静かに離れていくことにもなりかねないのです。


 絆は一度壊れてしまえば、簡単には取り戻せません。
ですから、相手に何かを要求したときに、それが叶えられなくても、
「まあ、いいか」と言って気分を切り替えましょう。


そして、相手との楽しい時間を思い出せば、
イライラやワガママを言いたい気持ちは小さくなっていくでしょう。


「切れない絆をつくる」より抜粋
 

vol. 9449
「母子手帳を見せてもらう」  (2013/11/25 [Mon])
イギリスの小説家ローレンスの言葉に、
「子供を父や母に結びつけていた絆は、
決して切れることないけれども、
それはゆるむものである」というものがあります。


 もし、自分自身の家族との絆がゆるんでいると思った人がいたら、
家に帰ったとき、お母さんに頼んで、
自分が生まれたときの母子手帳を見せてもらってください。


その母子手帳が発行されたのが、20年前でも、30年前でも、
40年前でも、母親は大事にそれをしまってあるでしょう。


母子手帳が見つかったら、次はその手帳に書かれた母親の
文字を見てみましょう。今よりもずっと若かった母親が書いた
メモが見つかるかもしれません。


「長女誕生、3500グラムの大きな女の子」
「ようやく首がすわってホッとした」母親が自分の誕生を
心待ちにしてくれていたこと、生まれたときに喜んでくれたこと、
苦労して育ててくれたこと……。
そんな言葉を見つけることができたら、とても幸せです。


 母親はいつも自分に厳しかった。
仕事ばかりしていて、あまり遊んでもらえなかった。
そんな理由から、母親にいい印象を持っていない人も
いるかもしれません。しかし、母親はそのお腹の中で
自分を10カ月の間育ててくれて、生まれてからも一生懸命育ててくれたのです。


 母子手帳を通じて、母親の過去を振り返ることで、
見慣れた母の存在が新鮮に見えてくるかもしれません。
そして、自分の中の母親を思う絆は、これまでより、強くなるでしょう。


 「こころが軽くなる 子育ての言葉」より抜粋

 

vol. 9448
「腹が立ったときこそアルバムを見返す」  (2013/11/24 [Sun])
 信頼している友人に悩み事を相談したら、
思いがけず厳しいことを言われ、ショックを受けた。


恋人と久しぶりのデートをしたら、なんとなく盛り上がらず、
ギクシャクしたままサヨナラしてしまった。


こんな時は家に帰ってからも、心の中にモヤモヤした気持ちが
残ってしまいがちです。ときには、相手に対する怒りやイラといった
ネガティブな思いが湧き上がってしてしまうこともあるでしょう。


 しかし、だからといって「今日、あなたに言われたこと、
すごいショックだった」「今日のケンカのことだけど、来週、
改めてじっくり話し合いましょう」というようなメールを相手に
送るのはやめておきましょう。相手は今日たまたま、


機嫌が悪かったのかもしれませんし、何かイヤなことがあった
あとだったのかもしれません。

それに、もしかしたら、
過去には自分が相手に同じような態度をとったことが
あるかもしれません。相手との絆を大切に思うなら、
ちょっとしたことは水に流すことを心がけましょう。


 どうしてもイライラが消えないときは、
相手にネガティブな言葉をぶつける代わりに、
二人の写真が貼られたアルバムをめくるのがおすすめです。

一緒に過ごした楽しかった時間を振り返えることで、
相手が自分にとって、「ありがたい存在」であることを
思い出すはずです。


「この旅行のとき、私が体調をくずしたら、
彼は優しく看病してくれた」そんなことを思い出す人も
いるかもしれません。アルバムをめくることで、二人が
笑顔でいるときの楽しさを思い出せば、次に会うときはまた、
楽しい時間を過ごせることでしょう。


 「切れない絆をつくる」より抜粋



 


vol. 9447
「豊かな人間関係は『楽観的な人』のまわりに育つ」  (2013/11/23 [Sat])
 有名な話ですが、「コップに入った半分の水」の法則と
いうものがあります。コップに水が半分入っているのを見て、
「まだ半分ある」と思う人は楽観的な考え方をする人で、
「もう半分しかない」と考える人は、
悲観的な考えをする人である、という法則です。
これは、人間関係にも置き換えることができます。

 たとえば、学生時代にかなり仲良くしていた友達が、
社会人になってから急に忙しくなって、
こちらから誘ってもなかなか会うことができなかったとします。
しかし、友達は年賀状と暑中見舞いは毎年、必ずくれるのです。
その状況をあなたならどう受け止めるでしょうか?

 「かなり忙しそうなのに、年賀状と暑中見舞いを
くれるなんて、私のことを大切に思ってくれているに違いない」
そんなふうに、友達との絆を信じられる人は、楽観的な人です。

そうではなくて、「会おうと誘っているのに、
都合をつけてくれないなんてひどい。
きっと私は過去の友人として忘れたい存在なのだろう。
年賀状と暑中見舞いはくれるけど、
そんなものでは友情が続いているとはいえない」と考え、
友達との絆を信じられなくなってしまう人は、
悲観的な人だといえるでしょう。
人との絆を長く続けるために、
この二つのどちらがいいかといえば、
もちろん楽観的な方の考え方です。

 どんな出来事も、受け止め方次第で、
どうにでも変わります。いつも幸せそうな人は、
必ず、物事の良い方を見ようとします。

とても自分の都合の良いように考えるので、
周りの人が驚くこともあるほどです。
物事を良いふうに受け止めるクセがつくと、
人間関係も上手くいきやすくなります。そして、
大切な絆を長く保つことにつながるのです。


「切れない絆をつくる」より抜粋


vol. 9446
「手帳に『THANK YOUカード』を入れておく」  (2013/11/22 [Fri])
 仕事でもプライベートでも、
周りの人に何かと助けてもらうことがあると思います。


そんなときに心がけてほしいは、
助けてもらったら、きちんとお返しするということです。

 お返しというと、たとえば、
お誕生日にプレゼントをもらったら、
相手のお誕生日にもプレゼントをあげるといったような、
ものの交換を想像してしまいがちですが、
そうではありません。

 この場合の「お返し」は、ご恩をお返しするということです。
たとえば、友達がランチをごちそうしてくれたときに、
「うれしい!ありがとう」と相手の行為に対して
感謝の気持ちを表すということです。

 相手は、「あなたにはいつもお世話になっているから、
当たり前のことよ」というかもしれません。


しかし、そこで引き下がらないで、
何らかのお礼をしましょう。
このとき、「向こうからごちそうしてくれるって言
ったんだから、お礼なんて必要ない」
と思うのは、誠意のある態度とは言えません。

 
また、何かをごちそうしたり、
プレゼントをしたりするほどではないけど、
お礼の気持ちを伝えたいというときは、
気軽に出せるハガキがおすすめです。
ある女性は「THANK YOU」と
書かれたメッセージカードを挟んでいて、
お世話になった相手には、その日のうちにカードを書いて、
ポストに入れているそうです。

 そのかいあってか、彼女は多くの人に好かれています。
このように、ご恩を受け取ったら、
感謝の気持ちをきちんとお返しするようにすると、
誰とでも良好な人間関係を築けます。
そして、相手との絆も深まりやすいのです。


「切れない絆をつくる」より抜粋


vol. 9445
「相手の価値観を大切にする」  (2013/11/21 [Thu])
会社員のKさんの趣味はギターです。
週末はいつもギターの練習をしていて、
これまでにもかなりのお金を時間を費やしてきました。


そんなKさんに思いを寄せる女性が現れました。
同じ会社の後輩のAさんです。


 Aさんは積極的な女性で、Kさんをデートに誘いました。
二人はつきあうことになり、あるとき、
A子さんがKさんの部屋に行きました。


Aさんは部屋にたくさんあるギターを見て、
「Kさんがギターを好きなのは聞いたことがあるけど、
これほどとは思わなかった」と驚きました。
よく見ると、その中には、かなり高そうな古いギターなどもあります。


 Aさんはとくにギターに興味を持っていたわけではありませんが、
Kさんの好きなことを大切にしたいと思いました。
そして、ギターの大会や練習などで、デートがキャンセルになっても、
文句を言うこともなく、「がんばってね」と送り出しました。


 なぜ、そんなことができるかと言うと、
A子さんにもヴァイオリンを弾く趣味があり、
Kさんがギターを大好きという気持ちや、
趣味に反対されるのは絶対にイヤと言う気持ちがよくわかるからです。
そうやって、A子さんはずっとKさんのギターへの思いを尊重してきました。


 そして、あるときKさんはA子さんにプロポーズをしました。
Kさんはこれまでの恋人と違い、趣味もひっくるめて愛してくれたA子さんを、
これからも大切にしたいと思ったのです。


相手との絆を大切にしたいなら、相手が大切に思っているものを
大切にすることを、心がけるようにしましょう。


「切れない絆をつくる」より抜粋




「喜ばれる「小さなプレゼント」」  (2013/11/20 [Wed])
 小さなプレゼントが、人に大きな喜びを与えることがあります。
たとえば人に会うとき、地元の商店街で買った名物のたい焼きを
買っていくというように、ちょっとしたことでいいのです。


お金の問題ではありません。「この人は忙しい中、
私のためにわざわざお店に行って商品を選び、
お土産を用意してきてくれた」という事実が、相手を喜ばせるのです。


 ある出版社で社長業をしている知人から聞いた話です。
その出版社では、外注のライターやカメラマン、
イラストレーターなどを何人も使っていました。


小さな出版社なので高いギャラを支払うことができず、
自然と集まってくるのは若いクリエーターたちです。


 その中で、年を追うごとにどんどん出世して、
活躍するようになる人たちは、その社長に会うとき、
たいてい、手土産をもってくるそうです。


その社長は、「私だって、同じような実力の人なら、
手土産を持ってきてくれる気のきいた人に、
いい条件の仕事を発注したくなりますよ」と言っていました。


 何度の仕事をするうちに、
両者の間にある絆は少しずつ太くなっていきます。


活躍するクリエーターというのは、そのようにして、
たくさんの人間関係を構築していくことで、
大きな成功を収めることになるのでしょう。


 実は、私は、私が書いているような、
人生論に興味がある人には、本をプレゼントすることにしています。
本を渡した人が喜びの顔を浮かべてくれると
こちらまでうれしくなってきます。


それにより、相手との絆も強まるのですから、
いいことづくめなのです。



「切れない絆をつくる」より抜粋

「少々のことは譲る気持ちを持つ」  (2013/11/19 [Tue])
 私たちは、一人で生きているわけではありません。
会社の上司、同僚との関係から始まり、恋人、夫婦、
親子、兄弟、友人など、さまざまな関係を持っています。


その中には、自然に接しているだけで心が通い合い、
仲良くできる人もいれば、なんとなくウマが合わない人が
いることもあるでしょう。また、最悪の場合、会う度に
言い争いになるような相性の悪い人もいるかもしれません。


皆、それぞれ自分の主張をもっています。
ですから、人が集まると自然と対立が起きるものなのです。


 問題は、その対立が起きたときに、どう対処するかです。
あるサラリーマンの男性は、いつも仕事で忙しいため
奥さんや子供と過ごす時間が少ないのが悩みでした。


そこで、会社にかけあって一週間休日をもらい、
家族のためにハワイ旅行を計画しました。


 奥さんはとても喜びましたが、海外行きを反対しました。
「子どもが小さいのに、海外へ行くのは難しいから、
近場の温泉がいい」と主張するのです。


彼は、「1週間も休みをもらえることなんて、
そうあることじゃないから、絶対にハワイへ行く」と主張を曲げません。
結局、奥さんの主張を無視し、無理やりハワイ旅行へ出かけました。


しかし、行く先々でケンカが絶えず、まったく楽しめなかったといいます。
もし、彼が奥さんの主張を受け入れて、
近場の温泉旅行に変更していたら、楽しく過ごせたはずです。


 相手との絆を重んじる人は、自分の主張を持ちながらも、
それを前面に出そうとはせずに、
まずは相手の主張を受け入れようとします。


どんなときでも譲歩するべきとはいいませんが、
相手に譲る精神を持っていた方が絆は深まるでしょう。


「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 9442
「ライフイベントや「大切なこと」を真っ先に伝える」  (2013/11/18 [Mon])
友達だと思っていた人が、
大事なことを自分に教えてくれなかった、
というようなとき、ほとんどの人が、
小さなショックを受けるのではないでしょうか?


これはつまり、私たちが無意識のうちに、
「大事なことは、大切な人にきちんと伝えるものだ」
という思い込みを持っているからといえます。


 これを逆から考えると、
「大事なことを伝えたい相手は、自分にとって大切な人である」
というルールが成り立ちます。


実際に、知り合いから「うれしいことがあったから、
真っ先にあなたに報告するね」などと言われれば、
誰でも悪い気はしないものです。


ですから、自分にとって何か天気になるようなことや、
人生の節目といえるような出来事があったときなどは、
大切な人たちにできるだけ早く伝えるようにしましょう。


 「大学に合格して、この春から東京で一人暮らしを始めました」
「東京から大阪に転勤になりました」
「この春、幼馴染の女性と結婚して、福岡に新居を構えました」
「待望の長男が誕生しました」
手紙を書く暇がなければ、ハガキでもメールでも、
電話でもいいのです。


 ポイントは、「自分にとって大切なことなので、
あなたにもすぐ知らせたかった」という気持ちを伝えることです。
知らせを受けた人は、知らせてくれた相手の成長を喜ぶと同時に、
その人のことをこれまで以上に大切な存在だと思うことでしょう。


 毎日が忙しいという人も、せめて引っ越しや結婚、
出産や離婚など、人生の大きな節目のときくらいは、
連絡することを心がけましょう。

人との絆は、仕事よりもずっと、大切なものです。


 「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 9441
「先約をキャンセルしない」  (2013/11/17 [Sun])
約束する相手や内容によって、その約束の重要度を
天秤にかえている人をときどき見かけます。

すでに約束していることがあるにもかかわらず、
後から受けた誘いを魅力的に感じてしまい、
先約を簡単にキャンセルしてしまうといった具合です。


 S子さんは仲良しの友達から、
「今度の日曜はショッピングを兼ねて、食事しよう」
という誘いを受けました。


S子さんは、ショッピングは先週したばかりだったので、
「欲しいものがないから行く気がしないな」と
いまいち乗り気がしませんでした。


とはいえ、これといった用事もないので、「行くよ!」と返事をしました。


 しかし、後日になって他の友達から、
「今度の休日、男の友達二人と飲みに行くんだけど、
良かったら来ない?」と誘われました。


彼氏募集中のS子さんはうれしくなって、
「行く。先に入っている約束はキャンセルするから……」と
返事をしてしまいました。


 友達はS子さんの気持ちを理解して、
「いいよ。行ってきたら?」と言ってくれましたが、友達の間では
「Sこは、友達づきあいより男性を優先する人」と思われ、
評価は落ちてしまいました。


 もしS子さんが友達との約束を優先していれば、
こんなことにはならなかったはずです。


相手の立場から考えてみれば、
せっかくの休日を一緒に過ごすために予定を空けたのに、
後からの約束を優先されたら「失礼な人だな」と思い、
いい気分はしません。


 いくら親しい関係でも、相手を尊重する気持ちを持たないと、
絆を壊してしまいかねません。
先約を大切にすることは、
人間関係の基本的なマナーと心得ておきましょう。


 「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 9440
「ケータイより目の前の相手を大切にする」  (2013/11/16 [Sat])
便利なものほど、使い方には注意が必要です。
携帯電話が最たる例です。


いつでもどこでも会話ができるだけに、
電車やバスの中で話している人をよく見かけますが、
近頃は、マナー違反だということが認知されてきてます。


 たとえば、恋人とデートしているときや友達と集まって話を
しているときなど、誰か他の人と一緒にいるとき、
携帯電話が鳴ったらあなたはどうしますか?


目の前の人をほうって、長々と会話していませんか?
相手は、「まあ、仕方ないか」と思って、
黙って電話の終わるのを待っているでしょうが、
心の中では、「自分よりも、電話の相手の方が大切なんだな」
「私のことはほうっておいてもいいと思っているんだな」と感じ、
イヤな気分になっているでしょう。


 ある会社では、社員が携帯電話に出たことが原因で、
大切な取引先との関係が悪化し、
遂には取引ができなくなったということがあります。


その社員は、いくつもの取引先を抱えていたため、
打ち合わせ中にも携帯電話が何度も鳴っていました。


そして、鳴るだけならまだしも、必ずその電話に出て、
席も立たずに長話を始めてしまったのです。


おかげで会話が何度も途切れ、決まるものも決まらず、
相手は「今後の取引はやめさせてもらいたい」と怒り、
その場から去っていったといいます。


彼が着信番号を確認した上で、会議が終わってから、
あらためてかけなおすなどの配慮をしていれば、
こんなことにはならなかったでしょう。


 電話はいつでもかけられますが、相手との時間は取り戻せないのです。
目の前の相手を大切にすると、絆も強くなっていくのです。


 「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 9439
「待ち合わせには相手より必ず早く着く」  (2013/11/15 [Fri])
 ある芸能人の話を紹介しましょう。
彼は、テレビ番組で芸能人の悪いところを見つけては、
からかうという持ち味を活かして活躍しています。
誰かれかまわず、とげとげしい言葉を浴びせかけるわけですから、
気を悪くする人がいてもおかしくありません。


 しかし、彼は周りの出演者やスタッフなど、
誰からも嫌われることがないばかりか、
「彼はしっかりと常識を持っている人だ」と評番がよく、
次々と新しい仕事が舞い込んでくるらしいのです。


なぜなら、彼は出演者の中で最も早く、
集合時間に到着するからだといいます。


「集合時間の1時間前までには、
テレビ局近くに到着するようにしています。
車だと途中で事故に巻き込まれるかもしれないので、早めに自宅を出ます。
僕一人が時間に遅れるだけで、番組の収録が遅れてしまい、
他の方に迷惑がかかってしまいますから」


彼は集合時間に早く到着することで、周りの人との信頼関係を作り、
徐々に絆を強めていったのではないでしょうか。


近頃は、携帯電話やメールが普及しているため、
待ち合わせ時間を守らない人が増えてきているといいます。


「待ち合わせに遅れそうなら、メールで連絡すればいい」
「5分位なら待たせても、平気だろう」
といった具合に、軽く考えているなら、今すぐ改めましょう。


時間ぴったりに到着する人と待ち合わせをする場合は、
5分前に到着する。5分前には必ず到着している人と
待ち合わせをする場合は、10分前に到着する。


このように、相手よりほんの少しだけ早く到着するだけで、
相手は「自分との約束を大切にしてくれている」と感じるのです。


「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 9438
『「小さな約束」こそ人柄が出る』  (2013/11/14 [Thu])
 約束には、大きなものと小さなものがあります。
大きな約束とは、たとえば、「来年のゴールデンウイークには、
両親を沖縄旅行に連れていく」
「恋人の誕生日には、以前から欲しがっていた腕時計をを贈る」
といったようなことです。この場合、約束するときに、
「この約束は必ず果たす」と、心の中で覚悟を決めているので、
よほど無茶な約束でない限り、守ろうと努力するものです。


 一方、小さな約束というのは、「来週金曜日まに、パーティーへの出欠の
返事をメールで送ります」「今度会うときに、おすすめのミステリー小説を
持っていきます」といったような、簡単にできることです。


しかし、人は簡単なことほど「重要ではない」と思ってしまう性質を
持っているので、「メールの返信が2〜3日遅れたところで、
どうってことないだろう」と思い、返信すること自体
忘れてしまうこともあります。また、「この前約束していた小説の本を
忘れてきてしまいました。今度絶対に持ってきますね」などと、
もう一度約束をしておきながら、その次に会ったときにも
同じ言い訳をしてしまうことがあります。


「小さな約束は、相手も覚えていないだろうし、
守ったところで大した効果がない」と思う人もいるかもしれませんが、
それは間違いです。小さな約束をしっかり守る人ほど、
相手から信頼を得やすいです。というのも、小さな約束というのは、
文字通り小さいものばかりでなので、一見面倒くさがってやろうと
しない人が多いからです。だからこそ、コツコツと守っていくことで、
相手との絆を着実に強めることができるのです。


 「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 9437
「気持ちを言葉にして伝える」  (2013/11/13 [Wed])
 人との絆を結んでいく上で大変なのが、大切な人が遠くにいる場合です。
遠距離恋愛になると別れてしまうカップルが多いことからもわかるように、
距離が離れることで会える回数が減ってしまうと、
それまでのような関係を維持することが難しくなるのです。


ですから、大切な人が遠くに住んでいたり、
ここ数年は会っていないというような場合は、
「この絆を大切にしたい」という気持ちを、
意識的に伝えていくことが大切になります。


 人の心は目に見えません。どんなに相手のことを大切に思っていても、
言葉や態度で表さなければ、その思いは相手からすれば「存在しない」
のと同じです。ですから、大切な相手には、
伝えたいことをきちんと言葉にして示しましょう。
とくに、感謝の言葉は、何度伝えても、迷惑になることはありません。


 「この間は、私の話を聞いてくれてありがとう」そんな一言を伝えれば、
聞き役になってくれた相手は、うれしくなって、
「また力になりたい」と思ってくれるでしょう。
一方、さんざんグチを聞いてもらっているのに、
そのあとでお礼の言葉がまったくなく、
次に会ってみるとまたグチを聞かされる、
というようなことが続けば、相手はストレスを感じて、
遠ざかっていくことになるでしょう。


 大切な人が離れていったあとで、
「私はいつも心の中で感謝していたのに……」と後悔しても、
時間を巻き戻すことはできません。
忙しいからといって、絆のケアを怠ってはいけません。
「私のことなんて、どうでもいいんでしょ」と相手を怒らせてしまったら、
それは相手ではなく、そう思わせたこちら側の責任なのです。


 「切れない絆をつくる」より抜粋



vol. 4936
「用事がなくても電話をかける」  (2013/11/12 [Tue])
 何の用事もないのに電話をかけることは、
単なる知り合いから一歩踏み込んだ相手でなければ、
なかなかできないものです。

なぜなら、電話は通常、連絡事項や
用事があるときにかけるものだからです。
それほど親しくない相手から、「用事がないけど、
電話がかかってくる」というのは、
電話を受けた方は、ドキッとします。


 相手が異性なら、恋愛関係に踏み込むきっかけに
なるかもしれませんし、同性なら知り合いから友達へと
発展することにつながるかもしれません。

そういう意味で、もう一歩仲良くなりたいという
相手との距離を縮めたいときに、あえて、
用事がないのに電話をかけるというのは、
ひとつの方法と言えるでしょう。


 逆に、長いつきあいだけれど最近は疎遠になっている人にも、
この方法はおすすめです。

「私はあなたのことを気にかけています」
「私はあなたのことを忘れたわけではありません」
という気持ちを、行動で伝えることになるからです。

とくに、会社を辞めた元同僚や、学生時代の仲間など、
以前は毎日のように顔を合わせていて
かなり親しかったのに、今はほとんど会う機会がなくなってしまった
というような相手がいるなら、電話は有効です。


 電話は、メールや手紙と違って、相手の反応を直接感じること
ができるので、相手が自分からの電話を喜んでくれているのか、
そうではないのかを、声などからイメージできるからです。


盛り上がれば、そのまま食事に誘うようなことも失礼ではありません。
これからもご縁をつなげていきたいという人には、
この方法で絆を保っていきましょう。



 「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 4935
「元気がないときは、『大丈夫?』の一言を」  (2013/11/11 [Mon])
 いつも自分のことばかり考えていると、
相手のことが見えなくなってしまいます。
しかし、相手との絆を築き、育てていくためには、
相手を気づかう思いやりを持つことが大切です。


思いやりのひとつに、「相手の体調を気づかう」ということがあります。
いつも元気な会社の同僚が、なんとなく元気がない……。
友達の顔色が悪いような気がする……。そんなときは、
「大丈夫?」という一言をかけてあげましょう。
そして、体調が悪いようなら、早退を促したり、
薬を買ってきてあげたり、自分にできることをしてあげましょう。


 誰でも、調子が悪いときがあります。しかし、責任感の強い人は、
なかなか自分から、「今日は朝から微熱があるんで、
早退させてください」「体調が悪いので、
この仕事を代わりにやってもらえませんか?」というようなことは、
言い出せません。そんなとき、SOSに気づいて、
助け船を出してくれる相手の存在は、とてもありがたく感じます。


「ムリしなくてもいいから、今日は早く帰ったら?」
「この仕事は私が代わりにやっておくから、大丈夫ですよ」
調子の悪い同僚に、そんな言葉をサラリとかけてあげることができる人は、
周りの人に感謝される機会が増えます。


 相手が大切な恋人なら、なおさらです。
デートに来た相手の体調がかなり悪いようなら、
その日のデートは取りやめにして、「今日は家でゆっくり眠って、
早く元気になってね」と言ってあげる優しさを持ちましょう。
「楽しみにしていたデートなんだから、もっと楽しそうにしてよ!」
なんてことは、間違っても言ってはいけません。


 「切れない絆をつくる」より抜粋



vol. 4934
「会う機会がない相手には『時候のあいさつ』を」  (2013/11/10 [Sun])
 日本には古くから、「贈答の文化」があります。
“贈答”とは文字通り、気持ちを「贈る」ことで、
相手も思いやりに「答える」ものです。


私たちは暮らしの中でたくさんの人と出会っています。
仕事を通じて、趣味を通じて、毎年毎年、
お世話になった方の数は増えていくものです。


しかし、休日の数は限られているので、
全員とゆっくりと食事をして絆を深めるようなことはできません。
お世話になった方が引っ越ししてしまったり、
遠くに住んでいてなかなか会えない場合もあります。


 そんな、自分にとって大切だけど、
なかなか会う機会がないというような人たちに、
ぜひ贈りたいのが、お中元やお歳暮などの季節の贈り物です。


「そんなお金はない」という場合は、
高価なものを送る必要はありません。旅行に行った際のお土産や、
地元の名産品などでもいいですし、それも難しければ、
手紙に近況を書いて、送るだけでもいいのです。


それも無理なら、年賀状や暑中見舞いだけでも、かまいません。


 大切なのは、「私はあなたのことを、大切な存在だと思っています。
という気持ちを相手に伝えることです。
最近は、「面倒で、年賀状も暑中見舞いも出していない」
という人が多いようです。しかし、一度間が空くと、
どんどん連絡を取りづらくなるのが人間関係です。


「あの人とは、これからもおつきあいさせてほしい」
「あの人にはお世話になって、本当に感謝している」
そんな相手がいるなら、「忙しい」を言い訳にするのは、やめましょう。


 「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 4933
「ハガキや手紙を書く」  (2013/11/09 [Sat])
 手紙を書くことも、「私はあなたのことを気にかけていますよ」
という思いを伝える行為のひとつです。eメールが普及した今は、
多くの人にとって、手紙を書く機会は減っていると思います。
なかには、書くことを面倒に感じたり、
難しく感じている方も多いかもしれません。


しかし、だからこそ、もらった方はうれしいのです。
きっと、「メールですむことなのに、わざわざ手紙をくれるなんて、
丁寧な方だなあ」と感じてくれるはずです。


また、相手が年配の方で、メールや携帯電話などを
持っていない場合にも、手紙は有効です。電話は何か用事がないと
かけづらいものですし、相手の忙しい時間帯にかけてしまうと、
かえって迷惑をかけてしまうことになります。


しかし、ハガキや手紙なら、特に伝えたいニュースがなくても、
「ご無沙汰しております。この間、○○さんが夢に出てきて、
最近どうしてるかなと思い、筆をとりました」といった内容でも、
ちっともおかしくありません。また、ハガキや手紙は、
話し終わったらそれで終わってしまう電話と違い、
相手の手元にいつまでも残るのも、メリットのひとつです。
手紙をもらった人は、あなたからの手紙が目に入るたびに、
二人の絆を思い出してくれることでしょう。


ある女性は、いつもレターセットと切手を机の中にストックしておき、
週に一度は誰かに手紙を出しているそうです。
「ときどき返事をくれる方もいます。


ポストから誰かからの手紙が入っていると、とってもうれしいんですよ」と
手紙のコミュニケーションの素晴らしさを語っていました。



「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 4932
「名前で呼びかける」  (2013/11/08 [Fri])
 話をするときは、意識して相手の名前を呼ぶようにすると、
二人の距離が縮まっていきます。たとえば、
みんなでカフェに行ってメニューを頼むときには、
「何にしますか?」ではなく、「○○さんは何にしますか?」
と言うようにするのです。


 人は「あなた」とか、「君」と呼ばれた場合は、
「この人は私のことを、その他大勢の中の一人として見ているんだ」
と認識します。「あなたの趣味は何ですか?」
「君の着ている服、かわいいね」そんなふうに声をかけられても、
「なれなれしい人」とは思っても、親しみは感じにくいものなのです。


 一方、相手が自分の名前を呼んでくれた場合は、
事情が変わります。「○○さんの趣味は何ですか?」
「○○さんの着ている服、かわいいね」このように名前で呼ばれると、
その人は、「個人」として、その他大勢の中から引っ張り出されることになります。


 人間は、自分の名前を呼ばれると、「相手は『他の誰でもない自分』
を必要としているのだ」と感じて、責任をもって応じようとする性質を
持っています。その証拠に、「あなた」と呼ばれているうちは
聞こえないふりはできても、「○○さん」と名前を呼ばれれば、
返事をしないわけにはいかないでしょう。


それに、名前を呼ばれると、自然と相手と自分が知り合いで
あることが自覚できて、親近感がわくものです。
これは、まだあまり親しくない場合の相手だけでなく、
長いつき合いの相手でも同じです。


 普段は名前を呼ばないで、「ねえ」とか「ちょっと」と
呼んでいる相手に対して、しっかりと名前で呼びかけることで、
二人のゆるみかけた絆が強まることでしょう。


 「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 4931
『緊急事態?』と思ったらすぐ連絡する  (2013/11/07 [Thu])
 ある女性が住んでいる町の近くで、工場の爆発事故がありました。
テレビや新聞でも大きく報道されたのですが、幸い、彼女の家からは
遠かったので、彼女自身はあまり気にせずにいました。
ところが、そんな彼女の携帯電話に、電話がどんどんかかってきました。
田舎に住んでいる家族や、全国にいる彼女の友人たちが、
彼女の身を心配して、安全を確認するために、かけてきたのです。


 「今、ニュースで見たんだけど、あなたの町の近くで事故が
あったみたいね。無事ですか?」「大丈夫?もし不安なら、
今晩はうちに泊まりに来てもいいからね」
みんなが優しい言葉をかけてくれるのを聞いて、
彼女は自分が多くの人に大切にされているのを実感しました。
そして、「自分を心配してくれたこの人たちとの絆を、
これからも大切にしよう」と心に誓いました。


 人は、自分の大切な人の幸せを願う生きものです。
当然、その人の身に何か危険が及ぶようなことがあれば心配します。
そして、もしものときには力になってあげたいと考え、
自分にできることがあれば手を差し伸べようとします。

 それが、強い絆で結ばれ多相手に対する自然な感情なのです。
さらに、相手を心配して連絡するという行為は、
相手に「私はあなたを大切に思っています」という思いを
伝えることになるため、さらにその相手との絆を
強めることにもつながるのです。

 これを逆に考えると、自分の大切な人に何か緊急事態が
起きたかもしれないというときは、すぐに連絡をすることで、
二人の絆を再確認することができます。もしも、
相手が本当に困っているようなら、励ましの言葉をかけて、
できる限りの力を貸してあげましょう。


 「切れない絆をつくる」より抜粋


vol. 4930
「相手の『大切な日』や記念日を手帳にメモしておく」  (2013/11/06 [Wed])
 「今日は、あなたのお誕生日でしたよね。おめでとうございます」
誕生日に突然、こんな言葉をかけられたら、誰だってうれしいでしょう。
忙しい毎日の中で、まったく興味のない人の誕生日など、
覚えていないのが普通だからです。


 「あの人が私の誕生日を覚えていてくれた。
そして、祝福するために声をかけてくれた」それだけで、
言われた方は相手に、「気にかけてもらっているんだ」
という実感を得ることができます。


「彼女は私の誕生日を覚えていてくれた。
私も彼女の誕生日にはお祝いの言葉をかけなくちゃ」
そんな思いも、自然にわいてきます。


 ある女性は、ケンカ別れをしてしまった親友の誕生日に、
思い切ってメッセージカードを送ったところ、
相手からお礼の電話がかかってきて、
前のような友情を取り戻せたと言います。



 誰のとっても、誕生日は大切な日ですから、それを覚えていて、
祝ってくれる相手に好感を抱くのは自然なことなのです。
誕生日のサプライズは言葉だけでも十分ですが、
相手が負担にならないような小さなプレゼントを添えれば、
さらに喜んでもらえるでしょう。


また、覚えておいて喜ばれる記念日は、誕生日だけではありません。
二人が初めて出会った日を覚えておいて、
「そういえば、三年前の今日、初めて話したんだよね。懐かしいよね」
と切り出してみたり、仲間が起業した日を覚えていて、
「そろそろ会社を設立して1年たちますね。よかったですね」
といってみたりすれば、相手はきっと喜んでくれるでしょう。
忘れないように、手帳に大切な人の大切な日を、
ぜひ書き込んでみてください。


「切れない絆をつくる」より抜粋




vol. 4929
「その人と『前に話したこと』を覚えておく」  (2013/11/05 [Tue])
 「この前お会いしたとき、妹さんが就職活動中だとおっしゃっていましたが、
その後、どうなりましたか?」「前に、息子さんが野球部の選手に
なったと言ってましたよね。試合の応援に行ったりするんですか?」
そんなふうに、自分との以前の会話を覚えていて、それに
ついて気にかけてくれる相手に、人は好感を持ちます。
「私の話を覚えてくれていたんだ」と、感謝の気持ちを抱くからです。


 反対に、前にも話したことを質問されたり、
同じことを何度も話されたりすると、「この人は私が前に話したことを
覚えていないようだ。親しげに話してくるわりに、そんなことも覚えて
いないなんて、調子のいい人だ」と不信感を持たれやすくなります。


 ですから、「この人とは親しくなりたい」という人がいる場合はとくに、
その人と前に話したことをしっかり記憶して、次に会った際にはそれに
関連づけた話題を持ちかけるといいでしょう。


 ある営業マンは、お客様と会話した内容は、
ノートにすべて記録しておくそうです。「Aさんの娘さんは、
私立中学の受験に向けて勉強中」という話を聞いたら、
きちんとメモをとっておき、次にAさんと会うときに
それを見直してから出向くのです。


 そして、「Aさん、先日お話になった、お嬢さんの受験は
無事にすみましたか?」と会話を切り出すのです。
「合格したよ」と聞けばそれを記録しておき、次に会うときには、
お祝いのプレゼントを持っていきます。
Aさんは、そんなふうにしてお客様との絆を結び、
仕事で成功を修めているのです。


 「切れない絆をつくる」より抜粋
 

vol. 4928
「何かにつけて声をかける」  (2013/11/04 [Mon])
 リピーターが多く、優秀な売り上げ成績を誇る自動車のセールスマンが、
こんなことをいっていました。彼には、同じお客様が
車を乗り換えるときはもちろん、そのお客様の家族や友人といった
人たちからも自動車の注文が入るので、
周囲のセールスマンから尊敬されていました。


 新人のセールスマンに「売るための秘訣を教えてください」と
聞かれて、彼はこう答えました。「自分から車を買ってくれた
お客様を常に気にかけて、一度できた絆を切らさないように
することです。買ってくれた後も不便はないか、困っている
ことはないかと、私は常にお客様に連絡しています。


同じ商品なら、親しい人から買いたいと思うのが人の常です。
ですから、お客様に『このセールスマンは私のことを気にかけて
くれているなぁ』と思ってもらえれば、注文は自然と増えていくのです」
「値引きしているのかもしれない」
「何かおまけをつけているのではないか」などと考えていた
新人のセールスマンは、意外な答えに驚くと同時に、
「人のものを売るというのは、相手との絆をつくることが先決で、
それができれば、自然と注文が入るんだ」という、
まったく新しい気づきを得ることができました。


人は誰でも、自分のことを大切にしてほしい、
尊重してほしいと思っています。それを「自己重要感の欲求」
と呼びます。車を売ったあとも、何かにつけて声をかけて、
相手を気づかうことで、相手は「自己重要感」を満たされて、
ハッピーにしてくれた相手との絆を大切にしたいと思うのは、
人間として自然なことと言えるでしょう。


「切れない絆をつくる」より抜粋


vol. 4927
「自信のある人ほど絆が広がっていく」  (2013/11/03 [Sun])
 「親しい友人をつくりたいけど、自分にはムリな気がする」
「人との絆なんて意味がない。どうせすぐに、
自分は相手に嫌われてしまうから」人間関係について考えるとき、
そういう気持ちになりやすい人は、自分に自信がないのかもしれません。


 自分に自信がない人は、「自分なんて大した人間じゃないから……」
「バカにされるかもしれない」「本当の自分を見せることで、
嫌われるかもしれない」という思いから、
人づきあいを遠ざけようとします。


しかし、たくさんの友人に囲まれ、
人と絆を強めるのが上手に見える人だって、
完璧な人間なわけではありません。誰にだって、いくつか欠点はあるし、
苦手なこともあるのです。そのことと、
他人との間に絆を築けるか、ということは別の問題です。


どんな自分でもいいのです。「こんな自分を受け入れてくれる人が、
必ずいる」と信じて、積極的に人と関わっていきましょう。
そんなとき、ビクビクした態度や、卑屈な態度で相手に接していると、
その人がどんなに優しい心の持ち主でも、
周囲から好感をもたれることは難しくなってしまいます。


全員に好かれる必要はないのですから、少しくらい
冷たい態度を散る人がいたって、気にすることはありません。
どうしても勇気が出ないときは、鏡に向かってほほえみながら、
「私には魅力がある」と何回か唱えると、心に勇気がわいてきます。
楽しみながら、この人生でかけがえのない絆を築いていきましょう。



「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 4926
「共通点のある人とは仲良くなりやすい」  (2013/11/02 [Sat])
 自分はこれまで、あまり人とは深くかかわって
こなかったので友人や知人が少ない、という人も、
卑下する必要はまったくありません。


今から、自分の世界を広げるために、
新しい絆を築いて行けばいいのです。


そんなときは、自分が成長するいいチャンスです。
ぜひ、たくさんの人と出会い、新しい絆を築いていきましょう。


 新しい絆を築くときのポイントとして、
相性のいい相手を見つけるということがあります。


そのヒントとなるのが、自分と共通点が多い相手です。
たとえば、趣味が同じだったり、出身地が同じだったり、
好きなアーティストが同じだったり、
昔住んでいた町が同じだったり、というようなことです。
このような「共通点が多い」というのは、
親しくなれる可能性が高い一つの目印になります。


考えてみると、今、自分が親しくしている人たちとの間にも、
何らかの共通点があるでしょう?ですから、
自分と共通点が多くて、なんとなくフィーリングが合うな、
という人を見つけたら、思い切って声をかけてみると、
そこから長く続いていく絆が築ける可能性が高まります。


話しかける口実は何でもいいのです。
「偶然ですね。私も長野県出身なんですよ」と話しかけてみたら、
会話をしているうちに、驚いたことに共通の知人が見つかった。
そんな偶然が、二人の距離を急速に縮めることも珍しくありません。


人は誰でも、自分と何か共通点のある人には親しみを感じるものです。
新しい出会いを迎えたときは、少し意識してみると言いでしょう。


「切れない絆をつくる」より抜粋

vol. 4925
「幸せとは大切な人と笑い合うこと」  (2013/11/01 [Fri])
 フランスの皇帝ナポレオンといえば、
一時、地位、名誉、財産のすべてを手に入れ、
最高の幸せを得た人のようなイメージがあるかもしれません。


実際、ナポレオンは、その権力でヨーロッパのほとんどを制圧し、
「吾輩の辞書に不可能の文字はない」という
有名な言葉まで残しています。しかし、ナポレオンの人生は、
ずっと順風満帆だったわけではありません。最後は戦争に敗れ、
「私の生涯で幸福な日は6日となかった」
という言葉を残したともいわれています。


 はたから見れば、たとえ、最後に戦争に敗れたとしても、
何度も大きな戦いに勝利し、欲しいものを手に入れてきた人生は、
普通の人たちよりずっと恵まれていたように見えます。


しかし、本人にとってその暮らしは決して幸せではなく、
不幸な人生だったのかもしれません。


そのヒントが、ナポレオンの幼少時代にあります。
ナポレオンは少年時代、貧乏で、教師にも評価されず、
友達もあまりいませんでした。「人生は、苦痛だ」と、
青年時代に書いた記録も残っています。


ナポレオンのように、子供時代に周囲の人と
仲良くなることができなかった人は、大人になっても
うまく人間関係を築いていけないケースがあります。


もしかすると、ナポレオンは、どんなに大きな成功を収めても、
心はいつも孤独だったのかもしれません。


そのことが、「私の生涯で幸福な日は6日となかった」
という言葉につながっているのでしょう。


 ナポレオンの言葉は、地位も名誉も財産も、
それだけでは人を幸せにしないことを物語っています。
幸せは、大切な人と一緒に笑い合う関係の中から、生まれるのです。


「切れない絆をつくる」より抜粋

ログイン 保存