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2015年12月

vol. 4836
「体の裏側・内側・深い側の筋肉を意識する」  (2015/12/30 [Wed])
腕の力こぶができる部分は、筋肉の外側です。
ジムに行っている人でも、トレーニングの
仕方を間違っている人がいます。

男性は、バーチカルチェストによるトレーニングで
大胸筋を鍛えようとします。
胸の筋肉がついているとカッコいいからです。
胸の筋肉をつけたくてジムに来ている人もたくさんいます。
おなかのたるみを気にして、
腹筋を鍛えに来る人もいます。

ジムに来る人の多くは、
大胸筋と腹筋を鍛えようとして頑張っているのです。
でも、これは最も間違ったやり方です。

トップアスリートは、力を入れる時、
前面の筋肉よりも裏側の筋肉を意識します。
大胸筋や腹筋については何も考えず、
むしろ背筋を意識します。

足も、前の部分よりも裏側を意識するのです。
でもたいていの人は、
厚みのあるカッコいい胸をつくろうとして、
大胸筋ばかりトレーニングします。
背筋がほったらかしなのです。

これでは上半身が肉離れを起こします。
前にばかり筋肉がついてバランスが悪くなるのです。
腹筋1に対して背筋1.4のトレーニングが必要です。
腹筋が割れてくれば、
ますますヤル気が出てくるでしょう。

でも、背筋は目に見えません。
背筋のトレーニングは地味です。
女性は「おなかに肉がついてイヤ」と言います。
でも、おなかにお肉がついている時は、
すでにその1.4倍ほど背中にもお肉がついています。
お肉がつかないようにしなければいけないのは、
おなかよりも背中、前よりも後ろです。
スカートをはいてきつく感じる時は、
背中も同じように脂肪がついて太くなっているからです。
前は見えても、背筋は見たことがないので、
気がつかないのです。

たまにスポーツをすると、体の全面が痛くなります。
筋肉痛が起こること自体が悪いわけではありません。
筋肉痛は、筋肉を再生するために必要なことなのです。
ウエイトトレーニングは、
筋肉痛になるためにやっているようなものです。
表面の筋肉が痛くなるのは、
表面の筋肉しか使っていない証拠です。

体の内側には、腸腰筋と呼ばれる太い筋肉があります。
この筋肉は背骨から腰・太腿へとつながっています。
同じ動きをしても、腸腰筋を使う人と使わない人がいます。
股関節を使わない人は、腸腰筋を使っていません。
体を柔らかく使うには、
股関節と肩甲骨を柔らかくすると効果があります。

つまり、体の内側にある筋肉を使うのです。
これも意識が必要です。
見た目には力を入れているようでも、
力が出ていないのは、表面の筋肉だけを使っているからです。
内側の筋肉を使うようにしましょう。
内側の筋肉は太いので、意識すれば効率よく使えます。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4835
「親指と人差し指の力を抜く」  (2015/12/29 [Tue])
薬指と小指を生かすだけで、体の感覚は、
飛躍的に磨かれます。
ハンドバックのような軽いものは、
小指と薬指だけで持ちましょう。

ハンドバックぐらいの重さを持つ時に、
全部の指を使う必要はないのです。
力を入れているのがわかる持ち方は、
オシャレではありません。

ハンドバックを持つ時、
モデルさんの親指と人差し指に力は入っていません。
モデルの親指と人差し指は必ず伸びています。
ゴルフクラブを握る時のように、
小指・薬指・中指だけを使っています。
バックを斜めにして、
人差し指の伸びた状態に親指を軽く添えています。
小指・薬指・中指で持つと、バックは軽そうに見えます。
親指・人差し指を使うと、重そうに見えて、
オシャレではありません。

人差し指・親指は、操作性が豊かにできています。
いろんな動きをするために与えられた指です。
力を入れるためにできた指ではないのです。
力を入れる時に重要なのは、薬指と小指です。

ゴルフのクラブも、「小指と薬指から握りなさい」と指導されます。
小指と薬指に一番力が入るのです。
ヤクザの世界で小指を詰めるのは、
力が入らないようにするためです。
小指を切られたら、刀は持てなくなります。
刀やゴルフクラブを強く握る時は、
小指に力を入れて手を絞るようにします。
この時、親指と人差し指は当てているだけです。
居合抜きも同じです。
時代劇では、武術家は濃口を短く出して、
いつでも戦えるようにかまえます。
この時、刀に触れている指は小指と薬指だけです。
親指と人差し指はグラグラの状態です。
親指と人差し指に力を入れると、動かなくなります。
すぐに動けるようにしておくには、
小指と薬指に力を入れて親指と人差し指をグラグラにしておくことです。
「薬指だけ曲げて小指を動かさないで」と言っても、
小指がついてます。「小指だけ曲げてごらん」と言っても、
薬指がついてきて曲がります。

小指と薬指をバラバラに動かすのはむずかしいのです。
これは、小指と薬指の神経系統と骨が中で1つになっているからです。
別の動きをすることができない構造なのです。

だから、この2本の指に力を入れることが大切なのです。
小指と薬指に力を入れれば入れるほど、
親指と人差し指の力は抜けます。
モデルやダンサーの動きを見ても、
人差し指と親指には力が入っていません。
きれいなラインで伸びています。
グッと縮んでいるのは、力が入った状態です。
ほとんどの人は、意識するべき体の部分を間違っています。
親指と人差し指ばかりを意識して、小指と薬指を忘れているのです。
小指と薬指をもっとトレーニングしようという意識を持ちましょう。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4834
「不慣れな指を使うことで、体は目覚める」  (2015/12/28 [Mon])
キーボードを打ったりピアノを弾く時に、
使いにくい指があります。
小指と薬指です。
小指と薬指がうまく使えると、
ピアノやキーボードは格段にうまくなります。

小指と薬指は、操作性の低い、
不器用な指なのです。
あなたの体を意識どおりに動かしていくには、
一番不器用な部分を上手に動かしていくことが大切です。

キーボードを人差し指一本で巧みに打つ人がいます。
人差し指は使いやすいのです。
「あれは?」と、何気なしにさすのも人差し指です。
小指を出す人はいません。

人差し指は、出しやすく、動かしやすいのです。
薬指は、ふだんは使いません。味見をしたり、
薬をつける時に薬指を使うのは、
薬指が「最も汚れていない指」だからです。
メイクさんがリップを塗る時に薬指を使うのも、
同じ理由です。

薬を塗るのに使いやすいからではなく、
使いにくいから薬指を使うのです。
自分の体を機敏に使いこなすには、
不器用な部分をうまく使うことです。

不器用な部分を使っていくと、体は喜びます。
ふだん活躍の場がないので、
薬指や小指が「頑張るぞ」という気持ちになるのです。

使いやすい人差し指だけに頼っていると、
いつも人差し指ばかりを使うことになります。
使う部分が偏ってくるのです。
脳と同じで、ほんの一部しか使わない状態になります。

本当は、人にはもっといろんな能力があって、
学習すればできるポテンシャルを持っているのに、
生かし切れないのです。

5本ある指の中で、使いやすい指ばかりを使っていると、
最も不器用な指をますます生かせなくなります。
使わないことで、本来の能力を
発揮できない部分がたくさんで来てしまうのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4833
「筋肉は、学習する」  (2015/12/27 [Sun])
筋肉を鍛えることは、学習です。
筋肉というと、練習という言葉をイメージしがちです。
今までキーボードを使ったことのなかった人が
打てるようになるのは、実は練習しているからではありません。
指の筋肉が、学習しているのです。

やがてタッチタイピングができるようになるのも、
指が学習しているからです。
あらゆる筋肉は学習ができます。

今までできなかったことができるようになるのは、
筋肉が学習しているのです。
最初のうちはなかなかうまくできません。
でも「私には才能がない」とあきらめないことです。
そのうちに学習効果があらわれて、できるようになります。

自転車に乗れるようになった時のように、
気づいた時にはできているのです。
意識の持ち方を変えることでも、
筋肉を動かせるようになります。

筋肉は、学習と意識で動いているのです。
自分の意識に合わせて体は動いているのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4832
「中心を感じると、「ゾーン」に入れる」  (2015/12/26 [Sat])
体の1ヵ所ガギクシャクし始めると、
全体がギクシャクしてバランスが悪くなり、
動作の流れが悪くなります。

やることすべてがうまくいかなくなって、
後手後手にまわります。
あなたの行動全体が遅れるのです。
動きが緩慢になって、スムーズで
スピーディ―な行動ができなくなります。

チャンスが来て、「今こうしたい」という気持ちになっても、
体がすぐについていきません。
気持ちが先走って、体が分離してしまいます。

体が動かず、気持ちだけが先に行ってしまうと、
気持ちと体がケンカします。
気持ちである自分の意識が、
「この体はダメだ」と見捨てようとします。

自分の体を信じられなくなると、
ますます体は動いてくれなくなるのです。
動かなくなっても、代わりのきくものならかまいません。
でも、身体は交換できません。

自分の体を信じてあげれば、
何も考えなくても自然に動きます。
何も考えなくてもうまくいったり、
スーパーショットが連発できるベストの状態を、
トップアスリートたちは「ゾーン」と言います。

何も考えずに体が動いて、思い切りできる時は、
自分の意識が自分の体を信じている時です。
これはスポーツマンだけに言えることではありません。
ビジネスマンも、「ゾーン」を作り出していけるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4831
「筋肉は、6番目の感覚になる」  (2015/12/25 [Fri])
館肉は、力を入れるための器官だと言われています。
この考え方は間違いです。
筋肉は、感覚器官なのです。

人間の体には、骨格筋だけでも400もの筋肉があります。
筋肉は、見たり、味わったり、
聞いたりする五感の次の「六感」に当たる感覚器官です。

人間は、筋肉でいろいろなものを感じることができるのです。
筋肉の動きが硬いのは、あぶらが切れた状態です。
機械も油が切れると、スムーズな動きになりません。
エンジンは、適正な潤滑油があるから、まわるのです。
潤滑油が切れたら、ギクシャクして摩擦が生じます。
筋肉も、オイル切れになると、ギクシャクし始めるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4830
「痛くない疲れが、一番危険」  (2015/12/24 [Thu])
一番怖いのは、「痛くない疲れ」です。
痛い疲れは、問題ありません。
痛いので、治しに行くからです。
痛くないと、なかなか治しに行かないので、
気づかないうちに疲れがどんどんたまります。
疲れがたまると、体全体のバランスが崩れてきます。

肩凝りから始まり、今度は肩甲骨のまわりが凝ってきます。
目を使っていると、視神経の裏側、
首と頭蓋骨の付け根のような眼の神経が
かたまっている部分も凝ってきます。

いわゆる盆の窪(後頭部から首筋にかけて、
中央がくぼんでいる部分)を押すと
気持ちよかったり痛かったりするのは、
目が疲れている証拠です。
押してスッキリする程度なら、初期症状です。
目に疲れは、やがて肩に下がってきます。
背中をまわって腰に達します。

本来一部分だった痛みが、上から下へだけでなく、
下から上へ行って、全体に広がるのです。
疲れや凝りが広がれば広がるほど、
痛みは自覚できなくなります。

「痛い」「疲れた」と感じるのは、
ほんの初期症状なのです。
痛みは体内に潜伏します。
感じにくくなるのです。
感覚の部分も侵されてしまうと、
治すまでに時間がかかります。
日頃から体のメンテナンスをすることで、
こうした変化に気づけるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4829
「痛くなってからでは、回復に時間がかかる」  (2015/12/23 [Wed])
凝りは、痛くなってからマッサージに行ったのでは、
治すのに時間がかかります。
痛くなる前にほぐしてもらうのが、体をベストに保つポイントです。

メンテナンスは、こわれてから直すことではありません。
こわれる前に、こわれないように、
ちょっとでもひびが入ったら直していくのがメンテナンスです。

女性は、とくに体調が悪いわけでもないのにマッサージに行きます。
男性は痛くなってからマッサージに行きます。
ひどい状態になっていると、
1回マッサージに行ったくらいでは治りません。
痛くなる前に行けば、1回で治ります。
痛くなってから来るので、時間がかかるのです。
タイムロスも発生します。

これが、常にベストに保つというい考え方です。
健康は、肩凝りとまったく同じです。
痛くなってから治しに行ったのでは、遅いのです。
痛くならないようにケアしていくことです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4828
「健康を管理することが、時間を増やすコツ」  (2015/12/22 [Tue])
勉強・仕事ができてヤル気のある人ほど、健康管理の劣等生です。
健康管理に対してヤル気がないのです。
見た目には一生懸命頑張っていても、
健康管理をおろそかにしています。
今の自分の健康状態に気づいていないのです。

ベストな状態は、体調が崩れて初めてわかります。
健康管理とは、「崩れ始めた時にいかに気づけるか」なのです。
仕事で一生懸命な時は、風邪気味でも休みません。
現実問題、病院など行っていられません。
でも、マスクをしてゲホゲホと言いながら会社へ出てくるのは、
まわりに迷惑なだけです。まわりにとってだけでなく、
本人にとってもマイナスなのです。

風邪の初期症状に気づいたら、
病院へ行って早めに治療をしましょう。
早めに休んだり病院に行くことで、タイムロスを少なくできるのです。

健康管理は、最大の時間の節約になります。
体をこわすことが、実は最も時間を奪うことになるのです。
ところが健康な人ほど、健康管理に費やす時間をケチろうとします。
時間を節約しようとして健康管理のために時間をケチることで、
実はもっと大きな時間の損害を生んでいるのです。

世の中では、「時間活用法」のような時間を増やすための
ノウハウ本がたくさん出まわっていますが、
それだけで安心してはいけません。

健康であることが、与えられた時間を最大限に生かす方法です。
睡眠時間を削れば、手っ取り早く時間は増えます。
でも、目の前の時間を増やしても、
睡眠時間を削って体をこわして寝込んだら、結局大きな損をします。
お金を少しずつケチって大損をしている人と同じです。
時間もお金も、ちょっとケチって大きな損をしているのです。
健康は一生の問題です。
時間が縮まるということは、寿命が縮まることでもあるのです。
どんなに楽しいことがあっても、それを使う時間がなくなったら、
楽しみを味わうことができません。幸せになるには、
自分の健康管理に時間をかけることです。
予算をかけられる人はいても、時間をかけられない人がほとんどです。

多くの人は「お金はあっても、時間がない」と言っています。
予算はあっても、健康に時間を投資できないのです。
これは、長い目で見て損をしています。
バリバリ仕事をして忙しいことを自慢話にしている人は、
「時間がないこと=成功」と錯覚しているのです。
スポーツマンとビジネスマンはまったく同じです。

トップアスリートは「最近絶好調で、寝る時間がなくてさ。
試合にたくさん出ないといけないから忙しい」とは言いません。
健康管理ができることが、トップアスリートの最大の条件です。
仕事のトップアスリートであるビジネスマンは、
健康管理に気を使っていくべきなのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4827
「成功する人は、健康管理をしている」  (2015/12/21 [Mon])
成功している人には共通点があります。健康であることです。
逆に、健康でなくて成功している人はいません。
健康は、中心感覚から生まれます。

成功したのに、続かないのは「成功」とは言いません。
1回しかうまくいかないことを「成功」とは言わないのです。
成功した状態が継続できることを「成功」と言います。
成功しても、幸福になれなかった人は、
成功を持続できなかったのです。
持続できない原因は、体をこわしていることです。

自己破産に追い込まれる人も、たいてい体をこわしています。
借金を返そうとして、昼間はOL、夜は水商売をしていたら、
過労がたたって、体をこわします。
これでは昼間の仕事もできなくなって、
よけい借金を返せなくなります。
健康を害する悪循環になっているのです。

健康かどうかは、運・不運の問題ではありません。
自己管理の問題です。
健康は、遺伝的なものでもなければ、運・不運でもありません。
いかに自分の体を管理できるかです。
成功して幸せになっていけるかどうかは、
健康管理にかかっているのです。
これはビジネスマンだけでなく、学生であっても、
主婦であっても、すべての人にとって必要なことです。
これは学校や会社では教えてはくれません。
気づいた人と気づかない人で、大きく分かれてくるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4826
「自分の中心軸をとらえられると、相手の中心軸もとらえられる」  (2015/12/20 [Sun])
武道は、相手の中心軸を倒す戦いです。
相手にも中心軸があります。

柔道も相撲も、押したり引いたりして
相手の持つ中心軸を奪い合っています。

見ているのは、相手ではなく、相手の軸です。
相手を見た時に、安定した軸を持っていることがわかると、
「うん、こいつはできる」とうなることになります。

相手の軸がしっかりしていると、
力が抜けて見えるのに「強敵だ」となるのです。
見た目は力が入っていて強そうに見えても、
軸がなかったり、ブレている相手は二流です。

自分の軸ができていないと、相手の軸も見ることもできません。
自分の軸を感じる能力、中心感覚を持てると、
相手の中心感覚も見えてきます。
一流の人は、軸を持っています。

弟子に指導する時でも、まず姿勢を直して軸を教えます。
一流の人は、背中を丸めません。
細かな作業をする時でも、姿勢がいいです。
フレンチのシェフは帽子をかぶっています。
軸が崩れると帽子が落ちます。
ヘンに傾いてグラグラしていたらすぐに落ちるのです。
帽子をかぶってカッコいいのは、それだけ軸があるということです。
自分の頭の上にあるコップの水がこぼれないように歩くことは、
ダンスの基本です。そういうバランス感覚を持つことが、
一流と言われる人の条件です。

自分の中心感覚を意識してみましょう。
中心感覚を感じた瞬間から、
実際に存在するものになっていくのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4825
「ここ一番では、顔に力を入れない」  (2015/12/19 [Sat])
重量挙げは、最も繊細なスポーツです。
よく見ると、選手の顔には力が入っていません。
歯を食いしばっているようでも、食いしばっていません。
トップアスリートは、ここ一番の瞬間に顔が淡々としています。
顔に力が入っていないので、
よけいな力が抜けて軸が淡々としています。

全然力を入れていないと感じる時のほうが、
最大限の力を発揮しています。

私が原稿を書いている時に、「悩まないで書いているみたい」
「ピアノを弾いている時と変わらない」と
言われるのは顔に力が入っていないのです。

全身の力は、軸を通して出ます。
力を発揮するためには、ムリをしないことです。
ムリをすることで、バランスをこわしてしまうのです。

ほとんどの人は、バランスを崩すのは
手抜きが原因だと思い込んでいます。

実は逆で、どこかムリをすることで、全体のバランスを崩すのです。
ライフスタイルも同じです。「ムリをすること=努力をすること」、
または力を入れていることや頑張っていること、
一生懸命やっていることというのは勘違いです。
軸を持ってバランスよくしていきましょう。
自分の中心感覚をとらえていくのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4824
「中心がある人は、どんな重い荷物でも持てる」  (2015/12/18 [Fri])
人間は、筋肉に力がかかった瞬間に重いと感じます。
アフリカや、南方の地域では、頭の上に物をのせて運びます。
こうすると軽いのです。

重いものでも、頭の上にのせると力を真下に逃がすことができるので、
筋力は何もいりません。必要なのは、バランス力です。
斜めにしたら、首が痛くなります。斜めにすると、
あごが出て、首が凝ります。真っすぐにすれば、
首は凝りません。頭はボウリングのボールと同じ重さがあります。
それを首が支えているのです。

ボウリングのボールを首で支えるには、体を真っすぐにします。
首や肩が凝らないようにするには、真下に力を逃すのです。
極端な話、鉛筆の棒を立ててボウリングのボールを上に置いても、
真下に力が逃げていれば、鉛筆の棒がブレることはありません。
これが軸です。頭に重いものを持って運ぶのが、
重いものを持つコツです。

重量挙げは、体を動かしながら、下から上に持ち上げています。
動かしながら、絶妙なタイミングで絶妙のバランスをとっているのです。
ところが、トレーニングで筋力がつくとバランスが狂います。
筋力がつくたびに、微調整しているのです。
筋力を鍛えるだけでは、以前は上っていたものが、上らなくなります。
どこかに力がついて、バランスが狂うのです。

右手が強い人は両手で持つと、
右ばかりがグンと上って、左が下がります。
右手100キロ・左手100キロならバランスがとれてバーベルを持てるのです。
右手で110キロ持てたら、左手は持てなくなります。
左手が弱くなるわけではありません。右手に負けてくるのです。
バーベルは体の中心で持つのです。

「答えは、体の中にある」より抜粋

vol. 4823
「筋肉を鍛えると、感情も豊かになる」  (2015/12/17 [Thu])
中心感覚を持つと集中力が高まって、
感情が芽生えてきます。
心の中に軸を持つと、
喜怒哀楽の感情も豊かになるのです。

股関節と筋肉は別物ではありません。
軸と喜怒哀楽の感情は、全然別ではありません。
身体的に安定した状態にあると、精神的にも安定します。

背中を丸めている人に話しかけられると、
からまれた気がします。
酔っぱらって姿勢のいい人はいません。
酔っているから崩れているのではないのです。
崩れたから酔い始めるのです。

お酒を飲んでも軸が通る人は、悪酔いしないし、
からんだりしません。これが中心感覚です。
「感情が豊かになる」ということは、
精神が不安定になるということではありません。

精神が安定することで、逆に、感情は豊かになるのです。
精神が不安定になると、感情も貧しくなります。
中心感覚を持つことで、精神が安定して、
感情が豊かになるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4822
「中心ができると、立っているだけでも、楽しくなる」  (2015/12/16 [Wed])
ホテルで背中を曲げて歩いていると、恥ずかしいです。
ホテルに行くと、急に背筋を伸ばしたくなります。
それは天井が高いからです。
教会も天井が高いです。
中に入った瞬間、すくめていた首がヒュッと伸びます。
これは、体の中に軸が通る瞬間です。

軸が通ると、自分の中心感覚を意識できるようになります。
中心感覚が意識できると、それだけでハッピーな気持ちになります。
なぜだかわからないけど、楽しくなるのです。

「立っていなさい」と言われている子が、
イヤイヤ立っているのは退屈です。
昔は、両手にバケツを持って立たされました。
片手ではないのです。

両手にバケツを持つと、真っすぐにならざるを得なくなります。
バケツのような重いものを持つと、必然的に軸が通ります。
その子のガチャガチャした気持ちが、
スーッと落ち着いてくるのです。

立たせてバケツを持たせるのは、
子供の散らかった集中力をもとに戻すためです。
座っていると、どうしても前かがみになって気が散ります。
前かがみになっている生徒は、集中していません。
前かがみなればなるほど、
「早く終わらないかな」という気持ちになっているのです。

ところが、立っている子は、逆に集中できます。
廊下に立たされて、外の校庭側の景色が見えたりします。
遠くを見ているうちに、
「ごめんなさい」という気持ちになって泣けてきます。
素直になるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4821
「真っすぐな杉の木になったイメージを持つ」  (2015/12/15 [Tue])
モデルウォーキングの練習では、
「ポニーテールを持ち上げられるようなイメージで歩いて」
と言われます。これは面白い表現です。

同じことを伝えるためにも、いろいろな表現があるのです。
お寺や神社に行くと、すがすがしい気持ちになります。
お寺や神社に来る人は、背筋が伸びています。
体の中に軸が通るので、気持ちよくなるのです。

お寺や神社で背中を丸めている人がいないことには理由があります。
お寺や神社の参道の両側には杉が生えています。
杉は真っすぐです。杉並木の中を歩いていると、
自分の中にもスラッと長い杉のイメージが持てます。

だから参道に来た人も、それまで丸めていた背中を真っすぐにします。
体に軸をつくる時も、自分が杉の木になった気持ちになってみましょう。
猫の座り姿がエレガントに見えるのは、真っ直ぐだからです。
野生の強い動物の写真を見ても、杉の木のように真っすぐです。
自然のものは、イメージしやすい。
クリスマスのもみの木も真っすぐです。
杉の木のように、真っすぐに伸びるイメージを持つと、
あなたの体の中に軸が通るのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4820
「一流の音楽家は、背中が真っすぐ」  (2015/12/14 [Mon])
一流の音楽家と二流の音楽家は、音楽を聞かなくてもわかります。
音楽家の写真を見ただけでわかるのです。

中島薫さんのホームパーティーで、
ベルリンフィルのアーティストによる演奏を間近で見ました。
3人が演奏して、6人が見るという豪華な音楽会でした。
私は間近で、一流のバイオリニスト、
ピアニストの軸がどうなっているかに注目しました。

バイオリンはあごに挟んで演奏するので、
傾いたイメージがあります。
前から見ると、片側にバイオリンを持っているので傾いて見えます。

ところが、一流の音楽家の軸は、背中から見ると、
真っ直ぐだったのです。
ピアニストも、背中を丸めて前かがみで弾くように見えます。
ところが、背中はまっすぐで、股関節から前に出ているのです。
チェリストは、胸を張っていました。
フルートを吹く人も、斜めのイメージがあります。
ところがフルートを吹く人の背中も真っすぐです。

一流の音楽家は、背中を軸に置いているのです。
こうしないと、長時間の演奏では体のバランスが崩れます。
全身に力を使えないのです。フルート・ピアノ・バイオリンは、
全身の力を伝えて演奏します。
演奏は、体の軸が通っていないとできないのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4819
「背筋を鍛えると、椅子の座っても疲れなくなる」  (2015/12/13 [Sun])
体の中の軸が通っていると、
椅子に座っていること自体が苦痛ではなくなります。
体の中に軸が通っていない人は、
座っていて退屈になります。
つまらないし、疲れます。

椅子に座っていて、だるい状態になるのです。
椅子に座っていてもだるい人は、
寝てもだるさが抜けません。
どんな姿勢でも疲れるのです。

一方、体に軸が通っている人は、立っていても疲れません。
体に中心に軸を持っている状態が、最も疲れないのです。
自分の体が自分の意識と一致して信頼関係で結ばれると、
楽しくなります。
椅子に座っているだけで楽しくなるのです。

ダンサーのオーディションでは、
椅子に座って面接します。
椅子に座る行為を楽しんでいるダンサーは優秀です。
踊ることを楽しむのは、
踊りの好きなダンサーにとっては当たり前です。
踊っている現場だけでなく、
椅子に座る時も楽しげなダンサーがいるのです。
ニコニコしているわけではなくても、伝わってきます。
相手と自然にコミュニケーションがとれているのです。

緊張してかたまっていると、体が変にねじれて傾いていきます。
ストレスがあると、具合が悪くなります。
なんでもかんでもストレスのせいにしてはいけません。
自分の中に中心感覚を持っている人は、
ストレスを持たずにいられます。

入ってきたストレスをすぐ押し流し、
排除し、吐き出せるのです。ストレスのない社会はありません。
ストレスに巻き込まれて、ストレスをためないようにしていきましょう。
そのためにも、自分の中心に軸を持つことを心がけることです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4818
「ひざの裏をさわって、ひざの裏の意識を高める」  (2015/12/12 [Sat])
体の中で硬くなりやすいのは、ひざです。
ひざを痛める人はたくさんいます。
ひざを意識する時は、たいていひざのお皿を考えます。
本当のひざは、裏側も含まれます。

ひざは、裏側が曲がっているのです。
お皿は曲がったり、反り返ったりしません。
ひざの表ばかりではなく、裏が硬くなっていないか、
裏側に意識を持ちましょう。

ひざを曲げると、裏の部分が硬くなります。
裏の筋肉が凝りやすいのです。
マッサージに行くと、凝っていることがよくわかります。
でも、裏側の筋肉は、さわられることがないので、
なかなか意識しにくいです。

ひざは本来、力を入れる場所ではありません。
結果として曲がるだけです。
股関節を緩めると、ひざは鋭角的に曲がります。
力が抜けているのです。
体が突っ張っていると、
つま先立ちしてもひざを曲げられません。
膝の裏側も刺激してあげましょう。

ひざの裏側も、「ちゃんと見てるよ」と注目してあげるのです。
ひざの裏側をさわるだけで、
ひざの裏側は活性化して力が抜けます。
「今、力が入っているよ」と肩をもむように、
ひざの裏側も、さわると力が抜けやすくなります。
「あっ、力が入っていたな」とわかります。
これはあらゆる関節に当てはまります。
蛇腹のように畳んだり伸ばしたりできるのは、
それぞれが柔らかい状態だからです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4817
「筋肉は、日常生活の姿勢を直すことで鍛えられる」  (2015/12/11 [Fri])
筋肉が最も活躍するのは、
縮まる時ではなくて、伸ばす時です。
伸ばすことのできる筋肉が、
最も活用できる筋肉になるのです。

ジムでは、縮める練習ばかりやっている人が多い。
これでは筋肉がどんどん硬くなります。
筋肉は、骨と骨を動かすために、
骨のまわりにあるものです。
骨をより柔軟に、いろいろな方向に動かしていくには、
そのまわりの筋肉を柔らかくして、
自由に動けるようにしておくことです。

股関節のまわりや内側のももの筋肉が硬くなっていると、
股関節も硬くなります。
電車の中で股を広げて座ったり、
隣りの人に靴の裏が見えるような足のくみ方をする人は、
内側の筋肉が緩んでいるのです。

内側の筋肉が緩んでいると、軸がますます揺らぎます。
股関節が硬くなって凝ってくると、
どうしても足を組みたくなります。

足を組むと、骨盤群が歪み、背骨も曲がります。
レストランでも、ご飯を食べる時に足を組んでいる人がいます。
これは股関節が硬くなっているからです。

股関節が柔らかくなると、足を組まなくてもラクに座れます。
足を組まなくても同じ効果を得るには、
つま先を立てて座るといいでしょう。
股関節が持ち上げらえてラクになるのです。

つま先立ちをすると、自然と体が前へ出て背骨が伸びます。
つま先を立てることで、骨盤が“立ち上がる”のです。
また、体が前に出ることで、
あえて胸を張らなくても体が真っすぐになります。
腰もラクになります。
つま先立ちになると、自然と背筋に力が入ります。

背筋は、腹筋のようにトレーニングをしなくても鍛えられます。
ふだんの姿勢を直すだけで、筋肉は鍛えられていくのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4816
「朝の洗顔で、腰を痛めることがある」  (2015/12/10 [Thu])
「朝の洗顔で、腰を痛めることがある」

腰を痛めやすいの、朝、歯を磨いたり、顔を洗う時間です。
スポーツ選手の腰痛の原因は、朝の洗顔と言われています。
朝の洗顔では、不自然な動きをします。
寝起きで体が冷えていて、硬い状態です。
体が温まっていないし、柔軟性もまだ準備ができていません。
歯も、ボーっとした状態で磨きます。

洗面台の下に、バーに置いてあるような片足をのせる台があると、
股関節がラクになります。
片足を緩めるだけで、股関節はラクになるのです。

電車でマナー違反な座り方をしているオヤジは、
股関節は硬くなっています。
クラブなどで足をガーッと広げて足を組んでいるのは、
体が硬い人の象徴です。

足を広げて座るのは、自信のない人の自己顕示欲の表れです。
本当は、足を閉じたくても閉じられないくらい
内側の筋肉が弱っている気の毒な状態なのです。

関節を自由に動かせるということは、そ
れぞれの筋肉が柔らかくなって、
ベストな状態にあるのです。

筋肉の考え方は大きく変わっています。
すぐれた筋肉は、太かったり硬かったり、
力の出るものだと思われてきました。
実は最もすぐれた筋肉は、柔らかいのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4815
「内側を締める力をつければ、股関節が柔らかくなる」  (2015/12/09 [Wed])
日本人にはO脚が多いので、外側に力が行きがちです。
靴底は外側ほど減っています。

逆に、内側を締める力が弱いので、
足の内側の筋力は弱りがちです。
足の内側を閉じるトレーニングをすると、
足のバランスがよくなって、足が長くなります。

外人の足が長く見えるのは、
内側に筋肉が発達しているからです。
狩猟民族は、馬に乗ります。
馬を上手に乗りこなす人は、ひざの内側で挟んでいます。
内側に締める力を使っているのです。

日常生活では、内側を締めることはあまりありません。
どうしても外側ばかり筋肉がつくので、
股関節のバランスが悪くなります。
内側に筋肉がないと、
股関節の足の使い方の範囲が狭くなるのです。

寝る時、ソファーに寝転がった状態のように、
足を上げるとラクになります。
机の上に足を乗せた行儀の悪い姿も、
足がラクになります。

ダンサーは、つま先を立てて
座ることでラクな姿勢をとっています。

バーに行くと、足を乗せる棒や台があります。
バーと言う名前は、
足をのせるために横に渡した棒(バー)に由来します。

足をのせる台があるとラクなのです。
学習机にも、中につっかえ棒があります。
この棒に足をのせるとラクです。

同じ角度の状態を続けていると、
股関節がつらくなってきます。
足をのせると、足が持ち上がることで、
股関節が緩みます。

寝る時に、足を伸ばした状態で持ち上げると、
血が返りやすくなって、むくんだ足がラクになります。
ひざの裏に枕を入れて、
ふだん同じ角度になっている股関節を緩めてあげると、
股間節が柔らかくなります。
股関節が持ち上がると、腰がラクになるのです。

昔の、足を伸ばした状態でやる腕立て伏せは、
股関節を痛めます。今の腕立て伏せは、
足を曲げてやります。

自衛隊では、2人1組で足をひっかけ合いながらやっています。
足を曲げた状態にして股関節を緩めると、
体が柔らかくなっていろいろなことができるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4814
「力は、入れようとして、しばらくしてから出る」  (2015/12/08 [Tue])
握力計を測る時、つい力を入れてしまいがちです。
勢いをつけるのが、最も力の出ないやり方です。

体の力は、移動するのに時間がかかるのです。
握力を測る時は、
上腕二頭筋の力をグーッと握りこぶしまで移動させています。

この時も、力は瞬時には出ません。
たまった力を移動させて、柔らかく握力計を握っていくのです。
握力計の握り始めもゆっくりです。
そこへ体の力が入っていくイメージです。

握力計は、手の力を測るものではなく、
体の力を移動させる能力を見る機械です。
握力計を、硬いと思われています。
硬いと思った時点で、力を発揮できません。

ゴムボードのような柔らかいものをイメージしましょう。
こうすると、大きな力が出せます。
力ではなく、正しいイメージを持つことが重要です。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4813
「握力は、全身の力」  (2015/12/04 [Fri])
学校時代、握力テストがありました。
握力テストでは、ほとんどの人は本来の力を出し切れていません。
本当はもっと出るはずなのに、「よーし」と力んでいます。
握力系を握る時は、真っ赤になるぐらい、
すごい顔をしています。

握力は手の力だと勘違いして、手に力を込めているのです。
力んだ時点で、体中に力が散らばってしまいます。
ギュッと力を入れるだけで、
顔に10キロぐらい力が逃げているのです。

顔に力が入っていると、
手に行かなければいけない力まで顔に来ます。
立ち上がって、反動をつける人もいます。
握力を測る時は、反動などつけてもムダです。

反動をつけるほうにエネルギーを使って、
握力計に力が届かないのです。
握力は、全身の力です。
本当に握力のある人は、顔が淡々としています。
ほかの部分の力は抜けています。
ほかの部分の力が抜けるから、力が集中するのです。

淡々とした人は、反動などつけません。
握力を測る時は、足を安定させています。
足から背中を経て、
筋肉の深い部分に体の中心軸をイメージします。

こうして握力計を持つと、顔の表情を変えずに、
グーッと力が入れられるのです。
力を移動させるイメージを持つことが大切なのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4809
「中心があると、力が抜ける」  (2015/12/03 [Thu])
力を抜くためには、まず体に中心の軸を1本持つことです。
肩が凝っている人は、体がS字形に曲がっています。
前後にも曲がっています。

丸くなった背中を元に戻そうとして、
骨盤が後ろ側へ倒れて体が「く」の字形になります。
温泉の大浴場で座っている感じです。
この状態は、リラックスしているようでいて、
実はリラックスしていません。

体が曲がっているので、常に体に力がかかっているのです。
椅子に座る仕事で疲れやすい人は、座り方が間違っています。
背中を丸めて座っていると、疲れるのです。

だらしない姿勢で、「退屈だ」と言いながらひじをついていると、
体がますます丸くなって、よけいに疲れます。
つまらない授業や会議では、つい姿勢が悪くなります。
時計を見ても時間がなかなか立ちません。
疲れるので、時間がたつのがよけいに遅く感じます。

体の中に軸のある人は、座っていても疲れません。
座っている状態で、軸に体を乗せたイメージを持てるのです。

体をねじる動作は、軸の存在を確認しています。
体を揺らした時に、頭まで動いてしまうのは、
軸がない状態です。
体を揺すって柔らかくまわすことができるのは、
体の中に背骨があるからです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4808
「筋肉を、常にやわらかい状態を保つ」  (2015/12/02 [Wed])
体を整え、健康状態を保ち、柔らかい、
バランスのとれた体をつくっていくことが、
コンディショニングです。

体の力を抜くと、体はラクになります。
力は、知らないうちに入ってしまいます。
体に力が入っていることにも気がつきません。
顔の表情が保てているのも、力が入っているからです。

寝る時は、顔の緩む感じがわかります。
あごがだらんと下がるのです。
笑っているわけでも、力を入れているわけでもないのに、
顔には力が入っています。

何もしなくても、実は体中に力が入っています。
力が入っているから、肩が凝るのです。
運動したり、重い荷物を持つことで肩凝りになるわけではありません。
何もしなくても力が入っているから、肩が凝るのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

vol. 4807
「手のひらを前に向けて荷物を持つと、重くない」  (2015/12/01 [Tue])
ホテルでは、ベルボーイがフロントから部屋まで荷物を運んでくれます。
私の荷物には本がたくさん入っているので、重い。
ベルボーイの荷物の持ち方で、新米かベテランか、すぐわかります。

ベテランは手のひらを前に向けて荷物を持ちます。
1人でかばんを持つ時も、腕を伸ばした状態で、
手のひらを前に向けて運ぶと軽く感じます。

手のひらを内側に向けると、腕は伸びているだけで、
力の入れようがなくなります。
こうなると、外国のお客様の重い荷物でも軽々と持てます。

荷物を重そうに持つのは、お客様に対しても失礼です。
「うっ」よろけながら「こちらでございます」とは言えません。
軽々と持つのが、ホテルマンのサービスとして大切なことなのです。

両手で荷物を持っているベルボーイに「1個持ちますか」と言うのは、
逆に迷惑になります。
重い荷物は、1つ持つより、両手に持つほうがバランスがとれて、
はるかに軽く感じるのです。

「答えは、自分の中にある」より抜粋

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